2015/07/25 のログ
ご案内:「路地裏」にスラッシュさんが現れました。
スラッシュ > 暗い路地裏、蒸し暑い丑三つ時。
煙草をトランクの上でとんとん、葉っぱを寄せる。

淀んだ路地裏、誰もが寝静まった時間。
口に咥え、火をつける。
ぴりりと舌を走る辛さ。

ふっと濃い煙を吐く。
う~ん、悪くない。

スラッシュ > ショッキンピンクな髪に、ふざけたウサ耳の女には似合わぬタバコ。
浮ついた顔をしている自分も、1人でゆっくりと吸うときは、ちょっと渋い顔をしてみる。

偶には輪っかとか作ってみたりして。
1人、じっくりと。
特に何かを待っている訳ではないが、約束もしていない何かを待ってみたりする。そんな感じ。

スラッシュ > 溜まった灰をその辺に落とし、またすぱすぱ。
ふーっと吹くと、ふよふよと漂い思ったより長い間、煙が残る。
しぶとい物だ。
渦を巻いたり、その場に留まったり。

もう見慣れた光景だけど、暇つぶしには悪くない。

スラッシュ > そういえば、今日の晩御飯のことを忘れてた。
どうしたものか。
冷やし中華でいいか。

カッコよく決めていたはずの顔は、ボーっとしたマヌケ顔に。
煙を眺めるその姿は、なんだかちょっとヤク中みたいだ。

ご案内:「路地裏」に紅葉 椛さんが現れました。
紅葉 椛 > 足音を立てずに路地裏を歩く黄色い影。
黄色いパーカーにいくつか小さな赤い染みを作った少女は、気だるそうに路地裏を歩く。

「やっぱりこの辺りは面倒なのが多いなぁ……
 なんで歩いてるだけで変なのに声かけられるんだか」

誰に言うでもなく呟く。
ふと、視界に不思議な格好の少女が目に入る。
うさ耳カチューシャにくわえ、制服の上にジャージ。
なんとも言えない格好を目にして興味が湧いたのか、栗色の前髪を揺らし、その少女へと近づく。

「こんなとこで何してんの?
 この辺りは危ないと思うよ?」

スラッシュ > 大きく煙を吐き出す。
相手に掛からない様、上に向けて。

暗くて見えづらいが、特徴的な黄色いパーカーに楽器ケースを担いだ女。
声にも聞き覚えがある。

「おっおー、久しぶりだニャー。
げーんきしてたかにゃあ?」
暑いのか、何だか怠そうな口調。
そちらには目だけを向けている。

紅葉 椛 > 久しぶりと言われ、一瞬歩を止める。
こんな見た目の知り合いは居たか?
いや、見たことは一度もないはず。
しかし、この声と口調には聞き覚えがある。
まさか───

「ああ、あの時の売人?
 見た目が変わってるから気付かなかったよ」

フードを脱ぎ、楽器ケースをおろす。
この相手なら、恐らく警戒する必要も無いだろう。

スラッシュ > 「ドーモドーモ、あの時の売人ですニャー。」
気だるさの残る作り笑いを浮かべ、ひらひらと手を振る。

…きっとこの一瞬の間は忘れられてた奴だろーナァ。
まぁ良いけど。

なんてタバコを吸って。吐いて。

「なぁにぃ、今日はお散歩かニャ?」
なんてにこにこして聞くだろう。

紅葉 椛 > 「依頼で近くまで来たからついでの散歩かな。
 まさか変態親父に絡まれるとは思ってなかったけど」

先程の出来事を振り返る。
依頼を終え、散歩がてらに落第街を歩いていると、変な男に声をかけられ肩を掴まれた。
それがあまりにも気持ち悪く、顔の形が変わるほど殴った。
ただそれだけなのだが、脂ぎった大きな手で触れられた嫌悪感は、並大抵のものではなかった。
あの瞬間を思い出し、身震いをする。

紅葉 椛 > ふとスマホを見ると、思っていたより遅い時間になっていた。
早起きな子ならば起きてくるかもしれない。
自分の服に血がついていることを思い出し、目の前の少女へ声をかける。

「あ、そういえばそろそろ帰らなきゃ。
 面倒なことが起こったらいやだし。
 またね、売人のお姉さん」

楽器ケースを担いで手を振り、夜の闇へと消えていった。

ご案内:「路地裏」から紅葉 椛さんが去りました。
ご案内:「路地裏」にスラッシュさんが現れました。