2016/09/11 のログ
ご案内:「路地裏」にエアルイさんが現れました。
■エアルイ > 夏が過ぎ、空気から熱気が通り過ぎ涼しさを纏い始める頃。
街を覆う空気からも湿度が少なくなり、
段々と日陰の涼しさが感じられるようになってくる――
「…………あづい」
筈であった。
しかし、落第街、それも路地裏ともなれば空気の対流はすこぶる悪く……
夏の湿度も、熱気も。季節など関係ないというかのようにわだかまり、
纏わりつくようにして漂っている。
そんな中で――その小柄な影は、建物の影に顔からぺったりと張り付くようにして佇んでいた。
病気なわけでも、怪我をしているわけでも……辛うじて頭がおかしくなったわけでもない。
「……涼しい」
建物の外壁は空気より僅かに冷たい。そういう理由であった
ご案内:「路地裏」に白椿さんが現れました。
■白椿 > 白い佇まいの褐色の狐が一人
どこというわけでもなく、散歩をするのは日課である
面白いことがあればそれでいい
もっとも、なければ面白いことを起こしたりもするのだが
それはそれとして、晩夏とはいえ日向を歩くだけでも少々面倒
故に日陰を探してうろうろしていたのだが
「ふむ、先客かえ」
見ればこの間の
さて、どう楽しむか
■エアルイ > 「んあ……?」
聞こえてきた声に、体をゆっくりとビルの壁から引き剥がし――
気だるげな視線をそちらに向ける。
白い髪に、褐色の肌。頭から生えた耳に、腰から伸びる尾。
それは、先日であった――そう、確か。
「白椿、白椿か? こんにちは……だぞ」
その名を告げて――しかし、伸びるように地面に伏せる。
どうにも――このまとわりつくような暑さが苦手だった。
水に入ったら楽になるかもしれないと思ったが――
しかし、海はもう透明のうじゃうじゃが一杯で、入る気にはなれなかった。
「白椿も、すずしいの、さわりにきたのか?」
コンクリの地面は――比較的、すずしい、気がする
■白椿 > 見れば、明らかに暑そうである
そもそもなぜ外に出てきたのかと思うぐらいには
「うむ。まあ涼めればどこでもよい」
とはいえ、別にいつまでもこんなところにいなければいけないわけでもない
外である必要は、何かに出会うためであり、会ってしまえばあとはどうでもよいのだ
「だがその様では、もっとすずしいところに行けばよいのではないかえ?」
我は構わぬが、どう見てもこの竜は放っておいたら溶けてしまいそうである
■エアルイ > 「んー……」
ごろり、と体を転がすと、身に纏っている合羽の様な上着を軽くはだけさせながら――
背後に長大な尾が伸びている関係上かなり危うい格好になっているのだが、
本人は全く気にしていないようである――
普段よりも鈍い輝きを放つ黄眼で白椿を見上げてくる。
「ねばしょ、暑くてじめじめして、いられなかった、ぞ。
みずのなかはすずしいけど、ずっとはいられなかった」
海が駄目なら川がいい。
そう思って川の中で涼しさに任せて浮かんでいたら、
何故か風紀委員を呼ばれて凄く怒られたのだった。
服を着てうつぶせになっていたのが不味かったのだろうか。
「もっと、すずしいところ?」
じぃ、と白椿に向けられた目が細められる。
……こんなにも暑いのに涼しそうにしているのは、何かひみつがあるのだろうか
■白椿 > うむ
どう見ても駄目である、人として
「そんな痴態を晒すよりかは、空調の効いた涼しいところに限るであろ」
まあそれが出来ないからこのようなところにいるのであろうが
それにしてもいくつか方法はあるように思う
熱中症的に救護室送りにしてもいい気もするし
やれやれという態度で見下ろしつつ、その気があるのなら
ついてくるように手招きしつつ
猫が先日使い捨てたアジトでも借り受けよう
■エアルイ > 「ちたい、てなんだ? すずしいところ、あるのか?」
悲しいかな、少女は人ではなく龍であった。
龍であるから痴態をさらして良い訳ではないが、
しかし羞恥心とかそういったものが卵の殻程度しかないのである――
彼女に合羽を着る様に教えた職員は、それはそれは苦労したという話があるとかないとか。
「んあー……」
熱に浮かされた頭では、以前ある人物に教えられた
『手段と結果を考えて行動する』も思い出せない。
手招きされればされるまま、そのままついていくだろう――
目の前で揺れる尻尾に視線がふらり、視線がふらり。
どこと無く、ネコジャラシに釣られる猫のようにも見える動きで