2016/10/02 のログ
ご案内:「路地裏」にルギウスさんが現れました。
ルギウス > 裏路地に人を集めて、説法をしている。

「ええ、そうですか。
 皆さん、このように様々な悩みをもっておられます……。
 悩むのにお疲れなら、『もう悩まなくて済む』ようにする事もできるのですが……?」

非常に、怪しい。

ルギウス > 「神の御許は、とても過ごしやすいものでしょう。
 我が神は貴方達の全てを肯定します。
 さぁ、神の身元に召される為に信仰を深めましょう」

胡散臭い笑顔が常に張り付いて、勧誘をしているようだ。
まぁ、改宗すれば手ごまが増えて断れば地獄炉に捨てるだけなのだが。

「神に感謝し、日々を思うとおりに生きる。
 ただこれだけですとも、我が神の教えにおける禁忌は一つだけ。
 『不自由であること』だけです。さぁ、汝らが為したい事を為してください。
 私はそれを許します。祝福も与えましょう」

ルギウス > 「では、こちらのゲートから出口にどうぞ。
 ああ焦らなくていいですよ、慌てずに入ってくださいねぇ?」

ゲートの先は地獄炉燃料庫と勝手に読んでいる収容施設かそれぞれの寝床だが。
寝床なら、今までと同じ生活が送れるだろう。
ちょっと我慢に耐性がなくなってるかもしれないが。

燃料庫なら……冷暖房完備で3食昼寝つき。そのうち運ばれて死ぬ。

ご案内:「路地裏」に蕎麦屋さんが現れました。
蕎麦屋 > ぼへぼへと蕎麦屋カブを走らせる。
最近は少しばかり営業縮小中だが出前は従来通り。

またぞろ変な路地裏など指定されたわけで、のこのこと出てきたわけだが。

「――えー……」

なんかうさん臭い新興宗教系の何かに出くわした。
指定された場所は当然のように此処。――というかあの後姿は見覚えがある、嫌な事に。

ルギウス > カブの音が聞こえれば。
懐中時計を取り出して、時間をチェック。

「やぁ、時間ぴったりですねぇ。さすがです」

相変わらずの笑みを浮かべて。闇司祭が一人。

蕎麦屋 > 帰ろうかな、と一寸思った。
が、仕事は仕事なのでおかもち片手にカブを降りる。

「はい、毎度。掛け蕎麦一丁お待ち――またここで食べていかれます?
 と、なんですか、耳触りの良い美辞麗句で入炉希望者の勧誘です?」

先日は血まみれの惨殺空間で蕎麦を食った男だし、聞くまでもなさそうだが確認。
空いた手で、人の消えたゲートを指さす。

ルギウス > 「ええ、ここで。持ち帰ると器を取りにくるのが手間でしょう?」

その気があれば器を勝手に送り返す事だってできるのだが。

「血まみれ惨殺空間に文句が出ましたので、今回は平和的に勧誘してみました。
 生きる気力のなさそうな方々をピックアップしましたので、戦乙女的にも問題はなさそうかな とも思ったのですが。

 ああ、それと何人かは改宗していただけたようなので楽しみではありますね」

懐からmy箸を取り出して、いただきます。と言ってからすすり始める。

「うん、相変わらずよい腕ですねぇ。
 一仕事終わった後の食事は格別ですし」

蕎麦屋 > 「んー、異次元空間の先に取りに来いとか言われたら困りますけれど。
 そりゃ、惨殺空間に蕎麦届けさせられた挙句襲われました、ともなれば苦情の一つくらい覚悟してもらいませんと。」

蕎麦を渡しつつ、改めて苦情の一つもこぼす。
困るだけで乗り込んで行きそうなのがこの蕎麦屋なのだが。

「平和的――行く先は文字通り、な感じですけれどねぇ。
 そのあたりに関しては私が何か言うことはございませんよ?ほら、しがない蕎麦屋ですし。

 解決するか行き着く所までいくか。――そういえば、出力先はあるんですか、あの炉。」

渡してしまえば手持無沙汰。
相変わらず蕎麦に関しては気のすくいい食いっぷりではあるので見ている分には飽きないのだが。

ルギウス > ずずずず と 景気のよい音を立てて麺をすすっていく。
白地の司祭服なので跳ねたら割りと面倒なのだが、気にしない。

「もっとも、苦情程度でどうにかなる程度なら悪い魔法使いの役なんてやってられませんがねぇ」

そのまま出汁も飲み干していく。

「一応はありますよ、出力先。
 プールしている場所から、臨界を迎えない程度に引き出してますよ。
 おかげで、かなり色々と楽になりましたねぇ……外付けとはいえ、単純にエネルギーの総量があがりましたから」

最後まで綺麗に飲み干して、ふぅ と一息。

「純粋なエネルギーですので、そこからの加工が手間といえば手間ですがねぇ」

蕎麦屋 > 「もう少し取り繕えばどうなのでしょう……?
 まぁ、気にもせず出前している私が言っても説得力ありませんけど。」

首をかしげる。

「嗚呼、在るのですか。
 てっきり出力するまでが目的かと。

 まぁ、便利……の意味が不穏に聞こえるのですけど、それは置いておきましょう。」

あのゲートとかもその『便利』の産物かもしれないが。

「……手間ねぇ……あ、器受け取ってもよろしいです?」

魔術的な話は門外漢である。なんとなくそうか、くらいにしか思わない。
食べ終えたのなら、とりあえず割られる前に器は回収しておこう。

ルギウス > 「はい、どうぞ」

器を渡す。

「例えるなら、ただの水なんですよ。
 それも硬水でも軟水でもない、純水です。
 水素にするにも、出汁に使うにも、風呂を沸かすにも なんらかの手間が必要です。
 水垢離するにしても、汲むという手間が必要ですからねぇ。

 なんにでも使える反面、使える型に落とし込む手間が必要なんです」

わざわざ解説するあたり、暇なのかもしれない。

蕎麦屋 > 「はい、どうも。」

受け取った器はおかもちに突っ込んだ。

「理屈はわかりますけれどね。
 何をするにしても仕様を合わせないとマトモなものはできませんし。
 程度はわかりませんけれど、それだけ万能であるなら、加工する手間はそれなりに掛かると思うのですよね。 

 で、その手間を飲んでまで、何に使う気なのかが気になるのですけれど。」

魔術だ神威だの話はわからない癖に、理詰めの話にはそれなりについてくる。
首をかしげつつ――

ルギウス > 「無論、私の楽しみの為に」

渾身のドヤ顔です。

「まぁ、それ以外にも……繕ってはいますが、これでも私は病み上がりでしてねぇ。
 本気を出すのは少々辛いものでして。
 もっとも、本気を出さなくてもそこらの方よりは強い自負はありますが」

そもそも、この闇司祭が鬱陶しいのは“スナッチ”という特殊能力のこともあるが……オールラウンダーな面も大きい。
相手の不得手を見れば、そこを躊躇無く攻めていけるのが強みである。

「包帯みたいなものですよ、今のところはね」

蕎麦屋 > 「――楽しくないことやるタマですか、貴方」

ジト目で見やる。

「病み上がり?ご冗談を――と、それは初耳。
 本気出す必要も余りなさそうですけれど、保険といったところです?
 そもそも殺しづらい相手を病み上がりにさせる状況も気になりますけれど――」

どうにも想像がつかない。

ルギウス > 「やりたくない事は、やりたい事で解決する手段を見つけるタマです」

きっぱりと答える。ジト目にはなんかお礼いいそうな雰囲気である。

「ええ、保険です。それと……ご褒美、ですかねぇ。
 その方が盛り上がると思えば、私は自分自身すら使い捨てますし。
 私の悪癖ではありますが、以前に既知である泉の悪魔に言われましてね。
 『私は敵を作りすぎる』と。
 それならば、私を倒せたら何かしらの報酬はあってしかるべきか と思いまして。

 もちろん、長い目で見ればソレは新しい揉め事の元になるわけですが」

蕎麦屋 > 「要するにやりたくないことはやらないんじゃないですか……」

溜息一つ。
なんかすごくうれしそうなので見るのは止めた。
悦ばすのは先生くらいでとめておかないと後が怖い。

「死んでなお厄介ごとを残せるその度胸は感服しますけどね。
 ――もう少しこう、死ぬ間際くらい潔くなれません?無理ですよね、知ってます。

 で、そんなそのままだと使い道のない膨大ななにかをご褒美になる人物、居るのです?」

ルギウス > 「誰だって、そうでしょう?
 やりたいことやるのが一番、よろしい。我が神もそう仰っておられます」

禁忌は我慢だとはよく言ったものだ。
本質は思考・思想の自由なのだけれど。

「潔い私なんて、イメージできます?
 ああ、そこは安心してください。私が死ぬ間際に形にする程度のサービスはしますよ。
 下手な神器と同じようなモノになるんじゃないか、と睨んではいるのですが」

この男、そもそも死ぬのはともかくとして滅びる気はさらさら無いらしい。
だからこその物言いだろう。

蕎麦屋 > 「その神様は正しいですけどねぇ――いや、うちのも大概やらかしましたから否定できる要素がないだけですけど」

我慢するもしないも自由、ということか。

「え、そりゃもう全然。
 出来るならそもそもとっくに死んでるでしょうし?

 ――そんな気軽にそんな面倒くさいもの生産しないでもらえません……?」

神器、ときた。
危ないにもほどがある。もうひとつため息が出るくらいには。

ルギウス > 「道具は、神器だ魔導工芸品だといっても道具でしかありません。
 使うのは何時の時代も人間ですよ。
 面倒くさいと思うなら、子々孫々にいたるまでずーっと管理しておけばいいじゃないですか。
 幸い、お相手もいらっしゃるようですし」

くっくっと肩を震わせる。

「大体、今の世代だけで全てを解決してしまったら先の世代の方々が暇をしてしまいます。
 それはいけない。退屈という毒に抗うために、劇薬を用意しておきませんと」

蕎麦屋 > 「そっちは触るとろくでもない目に合いそうなのでのーせんきゅーですね?
 人間次第、っていうのは作って放置したい奴の常套句ですよ、全く。
 それに、退屈潰しに核弾頭の上でタップダンス躍らせる先祖がどこに……

 ああ、ここに居るのでしたね。」

納得。

「お相手――ああ。
 あの後大変だったんですよ、色々。本当にもう拗ねちゃって。」

如何すねたかはご想像にお任せの方向。

ルギウス > 「死なない魔神や宇宙開闢の竜を封印してないだけマシだと思っていただきたいですねぇ。
 道具だけが問題なんですから、種族として精神的に成長しているなら使いこなせますよ?」

拗ねたと聞けば、肩の震えが大きくなった。

「本当、彼は相変わらずですねぇ。
 ご自身の事になると、子供と同じなんですから。
 他者の気持ちはよく見える方なんですがねぇ……人間に近づいた彼と人間から成ろうとしている私との差かもしれませんが」

ふぅと呼吸を整えて。

「どうせ、与えるばかりで求め方と求めるモノを理解していないだけでしっかり根付いてますよ。
 与えてあげてください、貴女も求めてください。それで……一皮剥けるでしょう、お互いに」

蕎麦屋 > 「種族として、まぁ物質的には成長はするのでしょうけれど。――ねぇ。
 使いこなせてもその先がどうなるかは。」

わかっててやってるんでしょうねぇ、ともう一度ため息。

「まぁ、見ていて本当に飽きませんけれど――。
 さて、何を求めたものか、何を求められているのか。――さて、本当に悩ましい。

 ――あ、そこから宗教の勧誘はご遠慮願いますよ?」

なんとなく、釘を刺した。

ルギウス > ちっ とわざとらしい舌打ち。

「ただの旧友に対するお節介ですよ。
 何せ普通の方はすぐに死んでしまわれますし、私と趣味があう方は寿命以外でもやっぱり死んでしまわれますので。
 こう見えて、私は身内を贔屓するんです」

贔屓の方向性はともかくとして。
ともかくとして。

「騒動を起こすのが、私の流儀です。
 その騒動で個人が死ぬか成長するかは、知ったことではありません。
 ただ……勇者の数は多いほど、物語が楽しめそうだとは思ってますがねぇ。

 お蕎麦、ご馳走様でした。御代はこちらに」

蕎麦屋 > 「あからさまな……

 なんだかんだで面倒見は宜しいですよね?
 その方向性はこの際捨て置くとして。」

そもそも勧誘したところで乗るわけでもないが。
頷く。ともかくとして。

「勇者が多すぎて色々と殺伐となるようなことも起きそうですけどね……

 はい、お題は確かに。今後ともごひいきに?」

お題を受け取れば懐にしまう。

ルギウス > 「舞台は幕まで見ないと評価できないでしょう?」

つまるところ、人間を見るのが好きなのだ こいつは。
派手に右往左往する様が。
威勢よく啖呵をきる様が。
好きなのだ。誰かの人生を見るのが。

「ああ、後はこちらを。
 先日のお礼も兼ねて、試作してみた蕎麦粉クッキーです。
 風味を活かそうとすると蕎麦ぼうろみたいなのがベストじゃないかと思いまして甘さは控えてあります」

蕎麦屋 > 「それはとても同意しますよ?
 ――まぁ、見る側は演者には回れませんけどね。」

肩を竦める。
人を見るのは楽しい、という点では変わらないのだ。

「おや?――これは。
 また面白そうなものを……在り難く、頂戴しておきましょう?」

渡された包みは、なるほど、食べやすいサイズのクッキーが詰まっている。
他人の作る食事、というのもしばらく食べていないことだし、少しばかりの期待はしよう。

「――というわけで、そろそろお暇しましょうか。
 あ、あんまり大々的にやって収集つかない騒動にはしないでくださいね?」

包みをしまえば、乗ってきたカブの方へと

ルギウス > 「ええ、私も今日は撤収です。
 ……少し、面白そうな来訪者もいらしてますからねぇ。
 そのうちに接触もしてみたいものです」

新しい役者をみつけたそれでもあるが。

「では、またそのうちに。
 蕎麦が恋しくなったら出前を頼みますよ」

蕎麦屋 > 「え、なんですかそれ私にいうのは迎えに行けということですか?」

この男に丸め込まれたらもれなく豪い目に遭うことは確定だし。
今から行ったところでまず見つかるかも怪しいけれど。

「まぁ、その内に。
 あんまり呼ばれるとまた拗ねちゃいますのでほどほどで。一つ。」

などと残して。
カブのエンジンを掛ければ――ぼへぼへと走り去っていく。

ルギウス > 舞台を照らしているライトも消える。
ご案内:「路地裏」からルギウスさんが去りました。
ご案内:「路地裏」から蕎麦屋さんが去りました。