2017/08/03 のログ
■刃々斬鈴音 > 「狂人って!別に鈴音は普通だよ!
普通に可愛い女の子だよ!」
腕に振り下ろされた刀に咄嗟に刀を割り込ませる。
勢いを殺すことは出来ずに左手に強い衝撃が走る。
苦痛に顔を歪ませるもそれと同時に不敵に笑う。
…更に相手の刀に赤黒い液体が付いた。
少しずつ確実に相手の攻撃の手段を奪えている。
この手にある痺れも痛みもそれに比べたら些細なものだ。
■柊 真白 >
(距離を取る。
刀を見れば、血のような液体がべったりと付いている。)
――これは、血?
(刀から彼女の妖刀へ視線を移して問う。
彼女よりも刀に聞いた方が早いと判断。
見た目は血に見えるし、臭いも完全に血のそれだ。
それを払うことも拭うこともせず、ただ問う。)
■刃々斬鈴音 > 【己の力、血腐レ─ナマクラ。
確かにそれは血だ。ただし、普通のものではない。】
払おうとしても払えないだろうし。
拭おうとしても広がるだけだ。
…ここで手入れしても取れはしないだろう。
「その血がついたら切れなくなっちゃうんだよ!」
鈴音の足元で爆発が起きる。魔力による小爆発。
それにより一気に距離を詰めて爆発の勢いそのままに真っすぐ喉元へと突きを放つ。
■柊 真白 >
そう。
なら、よかった。
(その答えに満足そうにしながら、べろりと血を舐め、嚥下。
その瞬間から、自身は一時的にかの妖刀の能力と、その耐性を得ることになる。
半身になって繰り出された突きを回避、同時にその刀身を左手で掴む。
当然掌がざっくり切れて、)
返す。
(自身の血が血腐レにどろりとまとわり付いた。
払おうとしても払えず、拭おうとしても広がるだけ。
相手から自身の刀に付けられたものと全く同じ赤黒い液体。)
■刃々斬鈴音 > 「…えっそんなの舐めてたらお腹壊しちゃうよ!」
急な相手の行動に明らかに引いた視線を向ける。
【…血を啜る怪物か。鈴音相手は人ではない。
どちらかと言えば己に近いものだ。】
…狂人はどちらだ…素手で刀を受け止められた。
にゅるりとした感覚と共に引き抜くも刀に張り付いた赤黒いもの。
見慣れたそれが自らの刀にまとわりついていた。
「で、でも…ちーちゃんの第三の力があるから斬った相手は…。」
第三の力それは仕組まれた麻痺毒。
だが、傷つけたのにも関わらず相手の動きが鈍るそぶりさえ見えない。
「嘘…何で!」
どんどん相手を弱らせて弱ったところで打ち倒す。
その戦い方が使えない。
「何で!何で!何で!!」
がむしゃらに刀を振るう。
赤黒いそれに塗れたその刀はもし相手に当たっても同じようにそれを汚すだけ。
例え、髪の毛一本さえ断ち切る事も叶わない。
■柊 真白 >
相手の身体の自由と攻撃手段を奪って、自分は相手の血を吸う。
なんて悪趣味。
(己の刀に己の血を塗りつける。
満遍なく。
かの妖刀は、武器を弱体化させるしか能力は無いらしい。
ならばその意味は、当然ひとつ。)
安心して。
殺すつもりは無い。
(誤って殺してしまわぬようにするためだけの行動。
自身の血が滴る掌に舌を這わせ、)
暗殺者を舐めるな、狂人。
(その姿が消える。
一瞬で彼女の後ろを取り、その足首へと刀――もはやただの堅い棒切れと化したそれを振るう。
先ほどまでとは違う重い一撃。
自身の血を摂取することで身体能力を高める、切り札。)
■刃々斬鈴音 > 「そんなのズルいよ!
何で鈴音の攻撃が効かないの!何でちーちゃんの力が効かないの!
大人しく鈴音に倒されてよ!何で倒されてくれないのよ!」
鈴音は叫ぶ。完全にただの我儘な子供だ。
自分の思うようにいかなくてゴネるどうしようもない子供。
【…その言葉信じるぞ。】
「何勝手に諦めてんのよ!鈴音は鈴音はまだ負けてない!!
もう怒ったこれでお仕舞いよ!血なんてどうでもいい吹き飛んで死んじゃえ!!」
ポケットからガラス玉を握れるだけ取り出してそれに一気に魔力を込める。
高まる魔力はどんどん膨張して爆発の臨界点は間近…というところで
後ろからそれが振り下ろされた。
爆発寸前まで高められた魔力は一気に引いていく。
妖刀血腐レその血に含まれた痛みを抑える麻痺毒。
そして後ろからの衝撃それに気を失いその場に倒れ伏した。
■柊 真白 >
――当然、刀だけじゃない、か。
(気を失った彼女を見下ろし、自身の刀に舌を這わせる。
刀の表面に付いた血が自身の口内へと移動していき、刀は元の輝きと切れ味を取り戻した。
それを鞘へと収めたところでふらついた。)
――っ、血腐レ。
(この切り札を使うと血が足りなくなる。
それでもガラス玉に篭められた魔力を見れば、判断は間違いではなかったことがわかった。
めまいをこらえ、妖刀の名を呼ぶ。)
血が欲しいのなら、仕事を回す。
辻斬りの真似事はやめさせろ。
――安全な場所まで運んであげるから、考えておいて。
(好き勝手に暴れればただの人斬りだが、依頼の元で人を殺せばそれは立派な仕事だ。
自身は彼女をどうにかしろとは言われていない。
使えるとわかれば使うやつも出てくるだろう。
そうして彼女を背負い、歩き出す。
体格差のある彼女を苦労して運びながら、その場を後にした。)
ご案内:「路地裏」から柊 真白さんが去りました。
■刃々斬鈴音 > 【…】
妖刀は答えない。
否、答える手段を有しない。
だが、了解したように濡れて光る。
鈴音が目を醒ました後。
どういう風に行動するのかは未だ分からない。
ただ、彼女の中のいつか殺すリストに新しく一人の名前は書き込まれた。
ご案内:「路地裏」から刃々斬鈴音さんが去りました。