2017/09/07 のログ
■刃々斬鈴音 > 「なんか馬鹿にされてる気がする…。
でも、賢いのは事実だし…。」
【妖刀である時点で優れてなどいない。
ただ、己は自分を高めるのみだ。】
「もう!ちーちゃんも何勝手に喋ってるの!」
流石に言葉に込められた意味には気がついたようでムスッとした顔で。
男子生徒の方を見る。
「ほら、お話とかは出来るよ。
誰とも話さないでずっと一人でいたら寂しくて頭おかしくなっちゃうからね。
鈴音にはちーちゃんがいるから大丈夫なんだけどね。ねー。」
【己はそのような用途の為にあるのではない。】
そうやって刀に話しかける。
相変わらず刀の反応はドライだ、でも反応があるだけでも違う。
「鋼ちゃん知ってるの?強いよね、今度は鈴音が勝つけどね!
うん、壁とか無くなって通路みたいになってた。」
…きっと、彼女は普通に喧嘩した相手を殺すことは無いと思う。
だから、鈴音が生きているのも別に不思議ではない。
「やったー!ありがとう言って見るもんだね!鈴音の好感度が100アップしたよ!」
両手をあげて大げさに喜ぶ。
好感度100というのがどれぐらいなのかについての物差しはない。
上がったという事実が重要なのだ。
「そういえばあれだよね!名前教える約束もしてたよね!
鈴音は刃々斬鈴音だよ。これからも御贔屓にしてね!」
■神代 理央 > 「馬鹿にされてる気がする、と分かった時点で立派だぞ。まあ、優秀な子守…基、パートナーが居て羨ましい限りだよ。こっちは、うんともすんとも言わない金属だからな」
少し誂い過ぎたか、と含み笑いを漏らしつつ、彼女と妖刀のやり取りには素直な感想を述べる。
「お前と話していると俺の知能指数が下がりそうだがな。…だが、まあ、言わんとする事は分かる。気を遣ってくれたことには礼を言おう」
そんな仲良さげな二人――一人と一本と言うべきか――を眺めながら、尊大な口調で言葉を返す。
しかし、話し相手がいなければ寂しいという彼女の言葉には思う所があったのか、ぶっきらぼうな口調ながら小さな声で同意と礼を告げるだろう。
「…道理で生活委員会がやたら忙しそうにしてたと思ったら。その場に居合わせなくてつくづく良かったと思うよ」
さしずめ怪獣大決戦といったところか。
此の島のインフラ業者は仕事に困る事はなさそうだな、と金儲けのメモ書きを頭の片隅に残しつつ。
「別に100でも10でも構わんが、龍宮鋼と互角に戦えるというお前の戦闘能力を見込んだまでだ。俺が善意でくれてやる訳じゃないからな?」
楽しそうな彼女を見て、毒気が抜かれた様なぽかんとした表情を向ける。
結局、彼女相手に権謀策謀の真似事は止めておこうと腹を決めれば、純粋な善意や好意で用意する訳ではないのだと釘を刺しておく。あまり意味は無いかもしれないが。
「刃々斬鈴音、か。……俺は理央。神代理央だ。別に何と呼んでも構わないが、これからも、宜しく頼む」
下の名前は散々彼女自身が連呼していたので知ってはいたのだが、改めて本名を名乗られれば反芻するように彼女の名前を下の上で転がす。
その後、自身の名前を告げて、僅かに笑みを浮かべた。尤も、直ぐに仏頂面に戻しておいたが。
■刃々斬鈴音 > 「鈴音とちーちゃんは切っても切れない関係だからね!刀だけど!」
【刀だけど…】
無駄にドヤ顔でそんな事を言う。
それを小さく反復する刀。ああ、優秀なパートナーだ
「どういたしまして!」
笑顔でそんな風に言う。
一人と一本。
セットなら話し相手に困る事は無いのだ。
「うん、知ってるよ!これからも依頼するからよろしくね!
てことでしょ?任せてよ期待通り鈴音大活躍するから!」
期待されているならそれなりには応えるつもりだ。
そして、口座を用意してもらうという事は財布の紐を握らせたも同じ。
「理央君か…。じゃありーちゃんだね!よろしくねりーちゃん!」
満面の笑みでリーちゃんと呼ぶ。
鈴音は誰に対してもちゃんづけで呼ぶ。
ご案内:「路地裏」に神代 理央さんが現れました。
■神代 理央 > 「…本当に、お前達は良いパートナーに恵まれているな。少しばかり、羨ましく思うよ」
何気なく、軽い口調で告げた言葉ではあるが、その思いは本心に近い。
こうして信頼出来るパートナーがいるというのは、とても幸せな事だろうと思ったから。
「ま、そういうことだ。これからも後ろ暗い事を多々頼む事もある。それに対して、報酬の細やかな前払いと思ってくれれば良い」
小さく肩を竦め、彼女の言葉に頷く。
違反部活群に限らない相手へも、彼女ならば熟すであろうと思いつつ。
「りーちゃん……いや、どう呼んでも構わないと言ったのは俺だが…。…まあ良い。宜しく頼む」
ガクッと肩の力が抜ける様な気がした。気がしたというよりも、実際抜けた。
何とも言えない複雑な表情を浮かべながらも、最終的には「一々突っ込んでいては身が持たない」と腹をくくって彼女に答えることになる。
■刃々斬鈴音 > 「キミが思ってるみたいには良いもんじゃないかもよ?」
【そう、己は妖刀である。持ち主に幸せを与える事は無い。】
「むしろ、呪いみたいな感じだよね!」
そんな風に軽く刀と言葉を繋ぐ。
まさに息ピッタリ、剣身一体と言うべきか。
「どんな仕事も鈴音にお任せ!
後ろ暗いぐらいが鈴音には丁度いいんだよ!」
逆にあまりに明るい部分での仕事を上手くこなせる気がしない!
流石にそんな仕事を頼むとは思わないが…。
「りおちゃんよりはりーちゃんの方が呼びやすいからね!
男の子だからりー君がいい?りー君って呼んで欲しい?
…呼ばないけどね!」
ならば何故聞いたのだろう…あまりに自由だった。
一々突っ込んでいては…
「それじゃあね、リーちゃん!今度会う時までにパスタの美味しい店と口座用意しといてね!
あんまり無理しちゃだめだからね!」
そう言うと、三角飛びで壁から壁へ上の方まで跳びあがりそんな事を言うとバイバイと手を振って去って行った。
来るときも帰る時もどちらも唐突な女だった。
■神代 理央 > 「幸せを与えずとも、不幸にならなければそれはそれで良い事だと思うがね。まあ、その力とコンビネーションを悪用しないでいてくれれば俺は嬉しいよ」
自分自身の依頼は棚上げしつつ、武具一身、ある意味で剣豪の域に達して居るとも言える彼女と彼――と呼んで良いのかは分からないが――を見やる。
「…そこまでやる気を出されるとそれはそれで不安なんだが。まあ、嫌々されるよりは良いけどさ」
彼女の仕事に対する情熱は何処から湧いてくるのだろうか。
まして、悪どい事を言ったつもりが此処までポジティブな返事を返されれば、呆れた様に小さく笑みを零すだろう。
「呼ばないのかよ…。いやもうりーちゃんで構わないけどさ…。ただ、頼むから人前で呼んでくれるなよ。人前で呼ばれたら俺は羞恥心で死ぬ」
突っ込んでしまった。突っ込んだら負けだと理解しながらも突っ込んでしまった。
深い溜息を零しつつ、人前では呼ぶなと念押ししておく。
「ん、りょーかい。お前こそ、下らないことで風紀や公安の世話にならないようにな。それと、パスタ食いに行くときは血腐れの匂いは消しておけよ?」
無理するな、という言葉には返答を避けつつ視界から飛び去って行く彼女を見送った。
彼女の口座開設の補助を実家に依頼する事。パスタの店を風紀の同僚や先輩から聞き出す事。
―後者の方が難易度は高いかも知れないが、其処は何とか頑張ろう。
そんな事をのほほんと考えながら、静けさを取り戻した路地裏を立ち去って行く。後に残ったのは、迷惑そうに建物の窓から様子を伺っていたこの街の住民達の影だけだった―。
ご案内:「路地裏」から刃々斬鈴音さんが去りました。
ご案内:「路地裏」から神代 理央さんが去りました。