2017/10/17 のログ
ご案内:「路地裏」にラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが現れました。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「あれれ、おかしいな…」
落第街の路地裏、そこで周りをキョロキョロと見ながら歩く姿が一つ。
歓楽街で買い物をして、帰るために駅に向かったはいいものの、
気が付けば区を跨いでこんなところへ来てしまった。
雰囲気からして歓楽街とは違うということは知っているが、
まさか自分が知らず知らずのうちに落第街に足を踏み入れているとは、知る由もなかった。
「なんでこんな鬱々とした場所に…」
買い物袋を一つ手に携えて、ただひたすらに歩き続ける。
しかし明るい場所に出られる雰囲気は微塵もない。
携帯の地図アプリを使っても、路地裏の細い道までは表示されず、
地図上の道のない場所に自分のピンがマークされるだけである>
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「もしかしなくても、ここって落第街ですよね……
こんな場所が本当にあったなんて。
話に聞くだけだったので半信半疑でしたけど…」
アプリに表示される場所と、周囲の様子から、ここが落第街と呼ばれる、
"公式にはあるはずのない場所"であることを察する。
今まで話に聞くだけでそんな場所に行ったことがある人なんて見たことが無かったし、
自分で言ってみようと思う気もなかったので、
こうして実感を持つと何か複雑な気持ちになる。
「どうしてこんな場所が存在するんだろう。
こんな場所があったって誰も得をしないのに……」
時折見かける人は、貧しい身なりをしているか、
一般人ではなさそうななりをしている。
昔教科書で見た、貧民の集まる街、スラムを忠実に再現している感が否めない>
ご案内:「路地裏」にHMT-15さんが現れました。
■HMT-15 > 突如路地の横から男が勢いよく飛んでくる。
その男はコンクリート壁にぶつかって止まり頭から血を流して
うめき声にならない息を吐くばかり。
良く見れば片足があらぬ方向へ曲がり潰れているのがわかるだろう。
「言語で理解しようとしないとは人間失格だ。」
感情の篭もらない冷たい合成音声と共に
物陰からゆっくりと現れた白い四足のロボット。
激痛と恐怖で見開いている男の目を無機質なそのアイカメラが
じっくりと見つめている。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「この場所のことを嘆いたって、私にはどうにもできないんだけどね……
もしなにかできることがあるなら協力はしたいな、戦いたくはないけど」
犯罪者と拳や弾丸を交えるようなことはしたくないが、
望まずしてここにいる人を助けることなら、やってみたい。
自分の些細な力でいくらかでも楽になる人がいるなら。
そんなことを考えながら歩いていると、突然後ろの方で物音がした。
振り返って物音が聞こえた方向に視線を移すと、
男の人がケガをしてうずくまっている。
「た、大変ッ!ちょっと、大丈夫ですか!
どうしてこんなひどい怪我を……」
駆け寄って意識を確認しようとした矢先、建物の影に何かがいた。
見るからに無骨で、無機質で、大きなそれ。
きっとケガの原因は目の前にいる多脚戦車だろう。
「待って!何があったかは分からないけど、
このひとにこれ以上手をくだす必要はないわ!」
男の人をかばうように、二者の間に割り込んで戦車を止める>
■HMT-15 > まるで被捕食者のように怯えている男の元に現れたのは
一人の銀髪の少女。
間違いなく男にとっては救世主に見えたことだろう。
「何者だ。」
しかしロボットにとっては好ましい物ではないらしく
彼女をまっすぐ見上げてそう一言だけ。
そして顔を男に向けて
「言葉で理解できない者には力で対応せざるを得ない。
この人間は数度の警告を無視しその両足で任務の執行を妨害しようとした。」
ロボットは前左足を突き出し先端部のハサミを
勢い良く閉じる。
これから男のもう片足を潰すという宣告だろうか。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン。二年生よ。
学生のデータベースを当たればちゃんと名前が出るはずよ」
何者か、そう問われればどこか堂々とした面構えで名前を述べる。
軍隊にいた頃から染みついた癖はここにきてもぬけきらない。
「規則を犯したのなら、拘束して然るべき手続きを踏む必要があるわ。
そしてこの人はすでに十分すぎるほどの罰を受けているわ。
あなたの任務が何なのかも、どんな手段で彼があなたを妨害したのかも、
私はわからないけど、妨害に対する処罰なら彼が無力化した段階で十分よ。
それ以上彼に罰を与える合理的な理由があるなら説明して」
あくまでこの多脚戦車は自身の行いに問題はないとみているようだ。
妨害をやめさせるのが目的なら、無力化を達成した段階で彼は解放されるべきなのだ>
■HMT-15 > 「ーデータベースを照合。
ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン。
正規の学生だな、こんな所にいるのは不適切だ。」
彼女が名乗ったのを確認してから
しばらく動きを止めてデータベースを照合し
得られた結果からそんな事を。
そして彼女がロボットの行いに対して
感情論ではなくれっきとした反論を行う。
「・・・状況を再分析。
対象のバイタルを測定、無力化完了。」
その反論を受けたロボットは同一方向を見続け
思考してから威嚇のごとく突き出した前左足をおろす。
それはまるでバグから立ち直ったコンピュータのようで。