2015/06/13 のログ
ご案内:「スラム」からカエラムさんが去りました。
ご案内:「スラム」にクルギさんが現れました。
■クルギ > 「シャア!グダラァ!」
スラムの街角で怒声が響いた。直後、鈍い打撃音が鳴り、曲がり角から男が一人、吹き飛ぶように転がり出てきた。男はそのまま道端のゴミ桶に激突し、倒れたまま動かない。後を慌てて追いかけてきた派手服装の女が、口から泡をふいているその男にすがりついて、オイオイと泣き出した。
のっそりと、巨大な人影が曲がり角から姿を現す。
「...どうした...見せてもらえるんじゃなかったのか?人間様の力ってやつをよぉ...」
倒れた男を見下しながら、静かに怒気を孕んだ声で、その巨大は呟いた。自分の首もとに手をやり、首を傾げてゴキゴキと鳴らす。その顔の位置するところには、鹿の頭骨があった。深緑色の煤けた着流しが風にはためき、その胸元から褐色の肌が覗く。
■クルギ > 一目で人外のそれとわかる鹿頭骨の巨大は、泣いて許しを請う女を振り払い、倒れている男の胸ぐらを掴んで、持ち上げた。一、二度、乱暴に揺するが、男は白目を剥いたまま、ぴくぴくと痙攣するのみ。あれほど粋がり、執拗に絡んで来ておい、この様か。
「......くだらねぇ」
興味は失せた。掴んでいた男を捨て、泣きわめいている女を後に、その人外はのっそりと歩きだした。
■クルギ > 群れては強がり、玩具を手にしては粋がり、他所の生き物にはどこまでも薄情で、同種に対しては輪をかけて残酷になる。おまけに異性を前にしては、その愚かさは倍になる。
「解せねぇな......人間ってやつは...」
■クルギ > ゆったりと口から煙草の煙を曇らせながら、袂からノートを取りだす。表紙には《人間学レポートメモ》と印字されている。学園から支給された品で、このノートに人間との交流内容を書くのが与えられた課題だ。
『男一人 勝負ヲ挑マレ殴ル、ヨク飛ンダ。女一人 泣イタ』
こんなもんだろう。
一体こんなものが何になるというのか。教師の言うことには、多くの人と接することが人間理解の第一歩と言うが―
「どっかには居るもんなのかね...面白い人間ってのが...」
人だかりを避け、影に紛れるように、鹿頭骨の人外―朽(クルギ)は、都市の掃き溜めを闊歩した。
ご案内:「スラム」からクルギさんが去りました。
ご案内:「スラム」にクルギさんが現れました。
ご案内:「スラム」からクルギさんが去りました。
ご案内:「スラム」に虞淵さんが現れました。
■虞淵 > 「やれやれ…質の悪い二級生徒なんぞいくら嬲っても面白くもクソもねェな……」
ずる、ずる
大柄な男は引きずっていた少年を道端に放り捨てる
少年は気を失っているのか、はたまた息絶えているのか、
うめき声ひとつあげずに地面を転がる
「ちっと昔は大口の違反部活連中が大手を振って公安とやりあってたモンだがねェ」
■虞淵 > 苛立たしげに胸ポケットから取り出した洋柄の煙草に火をつける
……が、しけってしまっているのか火がつかない
「チッ」
舌打ちして男は煙草を箱ごと握りつぶして捨てる
■虞淵 > コキ、コキ、と首を鳴らし、すぅ…と大きく息を吸い込む
「おおーい!!人がクタバッてんぞォ!!
公安でも風紀でもドッチでもいいから来てくれよオ!!」
常人とは思えぬ声量に近くの建物のガラスが砕け散った
■虞淵 > ビリビリと空気が震えた後…静まり返る
「……なんだよなんだよ、最近の連中はパトロールもしてねェのか?平和なモンだねェ。
───遊び相手を呼ぶ餌にもなんねェとか塵屑以下だなオイ」
地面に転がる二級生徒を蹴り飛ばす
鈍い音と共に木っ端のように飛んだ
■虞淵 > 「何を喰らおうが死ぬ気のしない俺様だが、退屈だけはいけねェ。こればっかりは苦痛だ、死んじまう」
大仰なアクションで空を仰ぐ
「なァ、退屈だと死んじまうんだよ。
目の前で死にかけてるヤツがいたら助けてやるだろ?
俺から退屈を奪い去ってくれる優しいお方はいねェのかい?」
ゴツ、ゴツと安全靴の踵を踏み鳴らして、
やはり微動だにしない二級生徒へと歩み寄る
■虞淵 > 「オマエももうちょっとさァ…ないわけ?悲痛な悲鳴あげるとか、あんだろ?」
二級生徒を踏みつけるようにして、はたと何かに気づいたような顔をする
「あれ、オマエもしかして死んでるのか?
………なんだよそりゃ、使えねー…屍肉じゃ呼べてもハゲタカかネズミだな…」
ご案内:「スラム」に浦松時子さんが現れました。
■浦松時子 > スラム街を普通の町と変わらないような雰囲気で歩く。
多少チンピラに絡まれたところで相手にもならないしよほどの相手でもない限りはどうとでもなる。
そう思っていた時に全身に寒気がした。
「…っ!」
以前東郷と名乗る侍に合って以来の感覚を覚え、あたりを見回す。
■虞淵 > 「……ん、おぉ…?」
二級生徒の死体を足先で弄んでいたが、ふと何かを鼻に捉える
獣のような視線を向けたその先に……女だ
「クセェな、『異能を持ってるヤツ』の匂いだ」
ズチャリ、一歩一歩、現れた女に歩みを進めてゆく……
■浦松時子 > 獣の眼光に目が合ってしまい、すさまじいプレッシャーを感じる。
逃げられそうな空気ではない。
ならば。
「女性に臭いとはデリカシーがなさすぎですよ!」
先手必勝、粘着性のある糸を相手に向けてまっすぐに飛ばす。
■虞淵 > 「デリカシー?なんだそりゃ、喰えるのか?」
くつくつと馬鹿にしたような笑みを向けた
もう少し楽しめそうな相手が良かったが、さて
女としての肉質は悪くなさそうだ
暇を潰せればそれでいい
「ははは、なんだよがっつくじゃねェか」
飛来する糸に特に驚いた様子は見せず、右腕を前に出して糸を掴む───
■浦松時子 > 糸を掴んだ、ならば粘着性でその右腕を捉える。
だがパワー勝負ならどう考えても勝てないだろう。
「いえ、急ぎ過ぎは良くないですよ」
自分の指先の糸を地面に付けて切り離す。
簡単には切れない糸だ、これで余程のパワーがない限りは相手の動きを制限できる。
さて、どうするか、このまま逃げるか、可能性は低いが人を呼ぶか…
■虞淵 > 「なんだ、糸をくっつけるだけの異能か?そうじゃねェよなァ」
まるで右腕の不自由を楽しむように糸をくいくいと引っ張ってみている
「……他に見世物がねェなら…さっさと喰っちまうか」
再び、肉食獣のそれにも勝る鋭い目つきを向ける
■浦松時子 > この余裕、その気になればいつでもこんな糸引きちぎれる。
そういう意味だ。
逃げるそぶりを満たせ瞬間引きちぎるだろう。
ならば、この場で動けなくするしかない。
「あなたは…危険すぎます!」
糸を指から出して首に巻き付け羽虫で羽を出して空を飛んでそのまま上空から首を締め上げる。
「このまま絞め落とす、お覚悟を」
■虞淵 > 「ほう!蟲使いか!」
男が楽しげに笑みを深める
「危険?俺が?クカカカッ、良いねェ、面白いぜオマエ。
こんなゴミ溜めで大人しくしてるじゃねェか、なぁ?」
時子の予想は正しい
男は右腕を振り上げ、絡まった糸を引き千切る
しかし予想の方向性は正しくとも、男の性格の分析が誤りだったろうか
自身の首に巻き付いた糸を掴み、『切れないように加減して』一気に手繰り寄せた───
■浦松時子 > 格闘の距離には付き合わない、相手の射程範囲外で絞め落として終わり。
そう思っていた矢先にとんでもない力で引っ張られ。
「くっ…切り離し、間に合わない!」
そのまま地面に叩きつけられる、かろうじて甲殻虫で腕を固くして受け身を取ることで骨へのダメージは防ぐが。
衝撃は強く息が一瞬止まる。
「かはっ、うっ!」
■虞淵 > 「ひゅう、その咄嗟の判断力、オマエなかなか実戦慣れしてるな?」
首元に絡んだままの糸をブチブチと千切りながら、巨躯の男が歩み寄る
「並のヤツなら一気に脳への血流が遮断されて失神コースだったろうが…ちょいとアテが外れたなァ、オイ?」
衝撃で動きが止まっている目の前の女の腹を目掛け、一切容赦なく蹴り上げる
■浦松時子 > 腹へ来る蹴りの衝撃を甲殻虫でガードしようとするがガードの上からでもお構いなしの衝撃と体格差でサッカーボールの様に水平に吹き飛ばされて何度もバウンドして壁に叩きつけられる。
バウンドした時の擦り傷は一瞬で治るが壁に叩きつけられたときに強烈な痛みを感じた。
「…これは、アバラが1,2本いきましたか」
骨も再生虫が直してくれるとはいえ少々時間がかかる。
少し動きにくくなったか。
右腕の糸を周りの石やゴミ箱にくっつけて思いっきり振り回して勢いをつけて投げつける。
だが、これは目くらまし。
本命の左腕の糸は大理石も切断する戦闘用の糸。
これを上段から振り下ろして袈裟切りにしようとする。
■虞淵 > 「よしよし、ちゃんとガードしたな?蟲使いってのは器用なヤツが多いからな。自己治癒用の蟲を飼ってるヤツはちらほらいるぜ」
擦り傷が消えていく様子を見れば満足気に嘲笑う
「おいおい、汚ェよ」
飛来するゴミ箱や石をひょいひょいと躱して距離を詰める、
突如視界に現れた本命の糸による一閃は男の体を捉える
しかし糸に返る感覚は、強固な鋼を硬質のゴムで覆ったような、異様な感覚
カッターシャツの切れ端が舞う
「ガキの頃から、力が強ェのと体が硬ェのが自慢なんだ」
両手を大きく広げて、迎え入れるように時子へと近づいていく───
■浦松時子 > 「…嘘でしょ」
いくらなんでも硬すぎる、もう物理的には打撃や斬撃でどうにかするのは不可能だろう。
「肉体強化の異能ですか、だったら絶対組むわけにはいきませんね」
格闘の距離に詰められたら確実に負ける。
死にはしないが死ぬほど痛いだろう。
近づく前に羽虫で全速で上昇して捕まらない様にしようと。
■虞淵 > 「いいや、残念なことに俺は異能なんて羨ましいモンは持ってねェよ」
ただ単にパワーが強い、筋密度が高い、反射能力が、ばねが、何もかもの身体能力の水準が頂点を超えている
「だからそうやって飛ばれたりすると追いかけられねエんだわ」
ゴツゴツ、安全靴のつま先で地面を叩く
「……こうやって何かブツけるかぐらいしかできねェんだが、俺様は別にコロシがしたいワケじゃねェからな。
逃げずにもっと遊んでくれよ、それか遊び相手を紹介してくれ、ってな」
筋量の膨れ上がった右腕が、男の脇にあった建物に突き刺さる
プレハブを地面に固定していたボルトが音を立てて吹き飛んで行く
パラパラと音を立てて、プレハブ小屋が丸ごと、持ち上がった
■浦松時子 > 「は?異能じゃない?」
あまりに予想外の台詞く耳を疑う。
自分の糸でも傷一つつかない体で単に筋肉がすごいだけ?
馬鹿げているにもほどがある。
「だ、誰があなたみたいなのとこれ以上付き合って…」
言いかけたところでプレハブ小屋が持ち上がって。
「…は?」
あまりの光景に逃げるのをしばし忘れてしまった。
■虞淵 > 「クカカカッ!蟲使いの異能者ならこの程度ガードも容易いだろォ!?
死んだら犯してもつまんねェから、死ぬんじゃねェーぞっとォ!!」
グンッ、10M四方はあろうかという建造物が投擲される
■浦松時子 > 「ガードは…こんなのガードしたことないですよ!」
まさか家が飛んでくるとは思わなかった。
糸を出してプレハブ小屋を切り刻みぶつかる寸前でバラバラにしてプレハブ小屋の破片がそこらじゅうに落ちていく。
「ここに来てこんな非常識なの始めて見ました…こりゃ風紀や公安に丸投げですね」
■虞淵 > 「オッ…」
それは意外な対応だったのか、落ちてくる小屋の残骸を拳で打ち払いつつ歓喜の笑みを浮かべる
「いいねェ、鮮やかな糸づかいだ。クックック、魅せてくれるぜ…。
──って、何だ、行っちまうのか?もうちょっとくらい遊んでくれよ、乳のでけェねーちゃん」
男には飛ぶ術がない、跳躍できそうでもあるが、する気はなさそうだ
■浦松時子 > 「あなたみたいな危ない人の相手はもうしません、アバラも直したいですし」
これ以上は付き合えないと言わんばかりにそのまま飛んで去っていく
ご案内:「スラム」から浦松時子さんが去りました。
■虞淵 > 「チッ、つれねェぜ」
飛んで逃げられたら追いかけることもできない、これだから異能者ってのは…
「ン…?」
その場に座り込むとシャツにぬるりとした感覚を感じる、血だ
「……へェ、薄皮一枚とはいえ、斬れてたか。俺の筋繊維は徹甲弾でも通さねェんだが」
■虞淵 > 「名前ぐらい聞いときゃ良かったかァ?…ククク、まぁ公安連中にタレ込んでくれるなら、遊び相手には困らなくなるかねェ」
ゴキ、ゴキ、と首を鳴らして、大男はスラムの闇に消えていった
ご案内:「スラム」から虞淵さんが去りました。
ご案内:「スラム」に夕霧さんが現れました。
■夕霧 > 通報があった。
スラムで何かしら「危ない」奴が居たという事。
たまたま動けるものもおらず、一番近かった彼女がその現場をひとまず見てこい、という事。
で、来た見れば。
死体は転がっているわ、元々「あったのだろう」と思われるプレハブ小屋は根元から消失しており、その残骸がバラバラに切り落とされて転がっているという有様。
とりあえず携帯を操作し、連絡。
「はい、ええ。……一人。とりあえず回収班お願いできます?」
気楽な訳でも無かったが。
まさかこれほどと言うのも想像はしていなかった。
■夕霧 > 一先ず仏に関してはその内回収班が来るだろう。
携帯を操作し、送られてきた通報内容に改めて目を通す。
さて、通報内容で能力を持っていなかったと言う。
そして外見特徴。
そのままデータベースを操作し、ぱらぱらと見る。
該当するのは一件。
というかこれは彼女ですら知っている。
名前には「虞淵」とある。
■夕霧 > データベースを読む限り、もはや荒唐無稽と呆れ返る。
ここ数年、姿を現していなかったようではあるのでデータは古いものだ。
その頃から公安、風紀に喧嘩を吹っ掛け潰している。
それが今になって表れた、という事だろうか。
「はは、おかしな話で」
とにかくしでかした内容を見れば見るほど笑いが出る。
これが異能なし・魔術なしというのだから。
人とは鍛えるとそこまで行き着くものなのか。
そもそも本当に存在するのかとまで疑える。
■夕霧 > ―――疑いはともかく。
用心するに越したことは無い。
少なくとも一般生徒にはこれまで以上にスラムに注意を払うよう、という旨を発信するのがいいだろう。
携帯を閉じ、仏にはさっとハンカチでせめて顔を隠してやる。
その後、少しばかり周りを見て回る。
ご案内:「スラム」に磐野 州子さんが現れました。
■磐野 州子 > なんだかんだでカフェテラスを仮眠を取った後気ままに歩いていたらこんなところまで来ていた。
住処を探すならここが一番手っ取り早くはあるのだが…手頃なプレハブを探していると、夕霧が目に入り思わず
「…うわ、公安委員…です。どうするです…」
夕霧の名自体は知らないが、公安委員として動いているのをどこかで見た気がする。
ただこのまま引き返すのも怪しまれる為、何も無さそうに自然に夕霧の隣を通りすぎようとする。
■夕霧 > 見て回っている時、す、と隣を通り過ぎていく白衣。
いや正確には白衣では無く少女であった。
場所が場所故に、人との距離は非常に遠い。
誰もが誰にも関わりたがらない、と言う様に。
それに加えて彼女は公安だ。
近づきたがらない人も多い。
「あの、すいません」
特徴的なイントネーション。
折角だから聞こうか、そう思い磐野へと声を掛ける。
■磐野 州子 > 声をかけられてしまった、どうしよう。どうしようどうしよう…とりあえず誤魔化すべき、だと州子は考えた
「な、な、な、んですか。州子はば、爆破なんてしてないです。州子はな、なにもしてないです」
しかし州子は公安に声をかけられた、というだけで動揺してボロを出す。
それはあからさまに不審者そのものである。
しかしそれは夕霧がが追っている案件とは違うだろうか
■夕霧 > 「……爆破?」
盤野が言ったそのキーワードを鸚鵡返しに呟くと、そこで夕霧は思考に没頭する。
爆破といえば数件、学園内で爆破事故があった。
何分事故であるとの事で。
その際には必ずある人物がいる、という事にはなっているが。
失礼だとは思いつつ、目を細め、と全身を見る。
何も持ってはいない、というか服すらまともなものはない。
異能、能力の類なのかもしれないが―――。
夕霧は口元に手を当て、若干の迷う仕草を取る。
それは虞淵の事に関して聞くべきなのか、今この明らかに挙動がおかしい彼女の事聞くべきなのか。
言ってしまえば値踏みしている表情で盤野を見たまま、止まっている。
■磐野 州子 > 「……ば、爆破なんて言ってないです。つ、疲れてるんじゃないです?アハハハー」
夕霧の爆破という言葉を聞いて、しまったと心の中で叫んでそれが喉から溢れて出そうになるが堪えて笑って誤魔化している
しかし州子はが起こしている爆破は大体事件ではなく事故。
そもそも州子自体がこの異能を使っているのではないのだから事故なのだ、と州子は思っている
ただ公安や風紀がどういった処理をしているかは州子が知る由もない。
そんな事を考えていると夕霧のこちらの様子を伺っている様子を見て思わず視線を逸らす。
■夕霧 > 視線を逸らす盤野に明らかに怪しさを抱くが。
事故と事件。
どちらを優先する、となれば現状での答えは決まっている。
細めていた目を元に戻し、何時もの柔和な笑顔。
「ああ、じっと見てしもて、えろうすいませんなあ」
謝りながら軽く頭を下げる。
その後に携帯を弄り、虞淵の画像を出す。
「今ちょっとこういう人探してるんですけど、ご存じありません?」
■磐野 州子 > 「…あぁ、えっと。そういうお仕事の人です。致し方ない事です。多分」
独特な喋り方です…、と零しながら軽く会釈する。
何が多分なのだろうか。公安委員といえば島の警察みたいなものだからこういうことするのは当たり前といえば当たり前なのだろう
一先ず疑惑は解けたと判断し、ため息をついて肩の力を抜いて、夕霧が見せた画像を見る
「…知らない人です。何か事件を起こしたり、指名手配の人です?
州子はこの辺良くうろつくですけど、見たことはないです」
虞淵の画像を見てうーん、とぶかぶかの袖を顎にあてて、
どこかで見たことがないかを思い出そうとしているが思いつかないようだ