2017/08/27 のログ
ご案内:「スラム」に風間理音さんが現れました。
風間理音 > 「やーやー、こんばんはー」

スラム内の、広場というほど広くもない空き地。
周辺の住人がなんとなく集まるその場所に、少々不似合いな少女が現れた。
顔見知りたちと軽く挨拶を交わすと、近くの薄汚れた木箱に腰掛け。

「んー?いやいや、最近はやってないよー。委員会の目が厳しいから控えてんの」

"仕事"について話を振られれば、そんな風に返し。
鞄からキャンディーを取り出せば、一つそれを口の中に放り込み。
スマホの画面を見つめながら、それとなく輪の中に混ざった。

風間理音 > スマホを弄りながら、足を組む。
何気なくやったように見せて、実は周囲の様子も窺っていた。
そして、目ざとく近くにいた若い男の視線に気づくと。

「あー、今見てたっしょー。いやらしー」

いつもからかっている相手なのだろう、話しかける言葉は親しげに。
必死に否定する男に対して笑みを浮かべながら、
スカートの裾を捲り、際どい部分まで見せて反応を見てみる。

「赤くなっちゃってー。もっと素直になればしてあげてもいいのに」

ケラケラ笑っていれば、何やら近くに小さな少女の姿。
彼女が何を期待しているのかを悟ると、鞄の中からビスケットの箱を取り出し、差し出す。

「これくらいしかないんだ、はい」

そう言って頭を撫でると、少女は嬉しそうに駆け出し。
その先には母親らしき人物がおり、こちらに会釈をしてから去っていった。

風間理音 > 「いやちょっと、ほんと見すぎだよー?」

先ほどの男が、未だにチラチラと視線を送ってきていることに
気付き、再び声を掛ける。
その様子が少し普通ではないと察すれば、クスリと笑い。

「…いくら出せんの?」

近づき、周囲に聞こえないよう小声で問いかける。
彼が提示してきた金額に、首を縦に振ると。

「行こっか」

彼の手を取り、スラム内のどこかへ消えていった。

ご案内:「スラム」から風間理音さんが去りました。
ご案内:「スラム」に笹貫虎徹さんが現れました。
笹貫虎徹 > 「………ん~……迷った…。」

呟いて少年はザッと周囲を見渡す。朽ち果てた廃墟、粗末なバラック小屋、崩れた建物。
道も荒れ放題で既に道と成していない箇所も多く、灯りの類も殆ど無いに等しい。
フラリ、とわざわざこんな場所まで訪れた理由は単純にして明快――何となく散歩のついで、だ。

普通、一般に近い感覚の持ち主なら進んでこんな場所にやって来ない。
ただ、少年には恐怖心がそもそも欠けている…だから、ホイホイとこんな場所にも来てしまう。

たかが散歩…その程度の大した理由も目的も無く。常世島の最大の吹き溜まりにして暗部に等しいその区画。
だが、少年から見れば物騒極まりない場所…つまりその程度の認識だった。

笹貫虎徹 > 当然ながら、そう無防備だとスラムの住人からすればいいカモ…身包み剥がされるだけならまだマシだろう。
下手すれば殺され、内臓ごとその体も売り飛ばされるかはたまた食われるか。
…などといった危険認識が少年にあるのかどうか。無防備に等しい調子で適当に歩き回る。

昔、散々扱かれたせいか夜目の類は抜群に利く。なので灯りが乏しくとも周囲を把握する事に問題は無い。

「……スラム…だっけ。ふーーん、思ったまんまのイメージなんだなぁ」

歩きながら呟く。異能、魔術、武器、その他特殊なあれこれを少年は持たない。
あるのは叩き込まれた体術技巧それのみ。道中、何度か襲われもしたが一応何とかなった。
それは運が良いだけかもしれないし、少年の体術が優れているからかもしれない。

「――――あ、すんません。」

不意に物陰から襲ってきたスラムの住人。振り下ろされた鉄パイプをひょいっと交わし足払い。
同時に、そのバランスを崩した住人の側頭部へと無造作に拳を打ち込んで地面に叩き付ける。
沈黙…何やら打ち所が悪かったのか痙攣しているが、取り合えず形だけ謝っておきつつ後は放置してブラブラ歩く。

笹貫虎徹 > 少し歩くと、次はナイフを持った男が真上から襲ってきた。バラックの屋根から飛び降りてきたのだろう。

「……おぉう、身軽だなぁ」

ナイフは少年の脳天に突き刺さ――らなかった。忽然と少年の姿が消える。
一瞬、ナイフの男は困惑した顔を浮かべながら着地。すかさず辺りを伺う―前に、背後から首に手刀を食らって倒れ伏した。

「…んーー…これで襲われるの何度目だっけかなぁ」

特に数えてないので思い出せないし、いちいち記憶を辿るのも億劫だ。
手刀を打ち込んだ手をぷらぷらと揺らしつつ、ごく自然に倒れたナイフ男の両足の間接部を踏み抜いて骨を砕く。
後を追ってこれないようにするための処置を淡々とこなしてから散策を再開する。