2017/09/03 のログ
陽太 > 「かんらくがい!
おれまだ1回しかいったことない...」

ネオンと喧騒が賑やかな、眩しいぐらいに光に溢れた世界。
スリはいつもより何十倍の報酬があったけれど、道行く人が自分をまるでゴミを見るような目で見下ろしてくるのは流石に堪えた記憶がある。

「...へーきだ!ちゃんと案内する!」

しかしその記憶を振り払い、ふんっと鼻息を荒くする。
人をあんな目で見てくるやつらなんて構うもんか、と決意をする。

「??
...!!あめだ!!いいの!?」

噴き出すように笑う相手に不思議そうに首を傾げるも、
差し出された飴にはたちまち頬を紅潮させて喜んだ。
目は闇のように感情を映さないが、最大限に雰囲気が喜びを表現している。
飴なんてスラムでは高級品も高級品だ。

「げっ、や、やらないぞ!!」

指さされた途端、あからさまに動揺してポケットを庇うように後ろを向いてむくれる。
指摘されたのは初めてではないが、その時は逃げていた。
今はどうしたらいいか分からないので、とりあえず隠すという結論になったようだ。

陽太 > そのままはしゃぎながら歓楽街まで案内すれば、
貴重な飴を舌で丁寧に転がしながらスラムの闇へと再び消えてゆくだろう。

ご案内:「スラム」から陽太さんが去りました。