2017/09/26 のログ
ご案内:「スラム」に黒峰龍司さんが現れました。
黒峰龍司 > 先日、スラムで派手に風紀委員会による掃討作戦が展開されたと聞いた。
暇潰しも兼ねて、既にほぼ一日経過したその現場へとやって来たのは黒スーツにサングラス姿の青年。
口の端に煙草を咥え、紫煙を燻らせながらその”現場”をサングラス越しに眺め。

「…こりゃまた、誰か知らんが結構派手にやったみてーだな…魔力の残滓は無し、となると兵器か…異能か?」

痕跡を懇切丁寧に探る気はさして無いが、燃焼し崩れ落ちたままの複数のバラックを始め、まるで爆撃でもあったかのようだ。
瓦礫の山を無造作に飛び越えつつ、さて何か面白い痕跡でもないかと探してみるが…。

「まぁ、この調子だと粗方燃えてるか吹っ飛ばされたか…っと。」

ヒョイッと”人型をした炭化したモノ”を飛び越える。ご愁傷様とすら思わない。ただの不運だ…相手が悪かったのだろう。

ご案内:「スラム」に黒峰龍司さんが現れました。
黒峰龍司 > 「……この破壊の感じだと――…一発デカいのかましたって訳じゃねえな…砲撃と射撃、火力での”面”制圧ってトコが妥当か」

淡々と破壊の痕跡から分析する。この辺りの分析は単に経験則、長年生きた故のそれだ。
かろうじて崩れずに残っているバラックの屋根へと飛び上がれば、グルリと破壊の規模を改めて見渡す。

「…これ見てると、どっかのロボットが実験でかましたロンギヌスの何とかを思い出すな…。」

アレは確か転移荒野の一角に向けてぶっぱしたんだったか、と思い出す。
規模的にオーバーキル所ではない破壊力だったので、流石に比べるのは比較対象がそもそも間違いだろう、と思い直し。

「…しかしまぁ、スラムの連中もこの有様じゃハイエナをしようにもブツがねぇと来た」

先程から、この周囲に気配が殆ど無いのはその為か。まぁ、こちらを伺う気配は幾つかあるが。

黒峰龍司 > 「…しかし、この手のが風紀委員会に居る、ってのは一応情報屋の端くれとしては調べておいた方がいいか…。」

まぁ、既に八百万のヤツとかは当たりを付けて情報を売っている可能性もあるが。

生憎と、落第街でのネットワークはまだまだ構築してないので足で稼ぐ事が男は多い。
後は単純に、腕っ節とかそっち方面で……脳筋じみてて我ながら微妙だ。
煙草の吸殻を一瞬で焼却すれば、2本目を黒いパッケージの箱から取り出して口に咥え魔術で点火する。

紫煙を吐き出しながら、さてこういうのはどっから調べたモンか…と、適当に考える。
が、ハタと気付いた。どうせ、目敏い連中が既に裏で情報広めてるんだろうし、そこから拾い上げればいい。

「…ま、依頼でも何でもなくただの俺の興味本位だからな…」

自分の足であれこれ稼ぐ必要はなさそうだと判断。バラックにヤンキースタイル?で腰を下ろしつつ煙草を蒸かす。

黒峰龍司 > 「…しっかし、まぁ……こういう光景はどの世界でも案外同じになるんかね…」

一人ごちながら、サングラスの奥の黄金色の双眸は無感情だ。見慣れた光景、見慣れたモノ。
平和な学生区に比べたら、男としてはこちらの方が性に合っている。
おもむろに右手を翳し、その手から多数の連結した魔方陣を展開して。

「――ま、どうせ潰すならきっちりやれってな」

グッと右手を拳に変える。範囲指定、圧殺術式開放。即座に周囲の瓦礫と化した一角が”更地”になった。
何もかも等しく押し潰して綺麗サッパリになったそれを見下ろせばウム、と頷く。
勿論、潰したのはあくまで痕跡が残る一角だけでその周囲には全く何の影響も無い。

とはいえ、スラムだから更地がいきなり出来ても特に問題はなかろう。

黒峰龍司 > 「………つまんねぇ」

自分で更地にしておいて何だが、退屈凌ぎにもならない。案外街の方でブラついている方が良かったかもしれない。
まぁ、普段使わない術式のひとつを久々に使った、という意味ではリハビリ代わりにはなったかもしれない。

(平和っつーのはどうにも馴染めねぇなぁ…ほんと無法者だわ俺)

スラムという場所で平和とのたまう男はどうかしているが、元からぶっ飛んでいるのでさして問題は無い。
ともあれ、暇潰しになりそうな派手な事件とか起こらないものか…とは思う。

「――風紀が最近一部が活発なのはいいが…」

燃料は十分。あとは火がつけばドカンと派手に行きそうだが…はてさて。
まぁ、男としてはどう転ぼうと楽しめればそれでいいかと思っているけれど。
2本目の煙草も吸い終えてしまえば、その吸殻も一瞬で手の中で焼却しておく。

ご案内:「スラム」に黒峰龍司さんが現れました。
黒峰龍司 > 「…さて、んじゃ河岸を変えるとすっかね……あ、どうせならアレで移動できるか試してみるか」

つぶやけば右手を再び翳す。その先に直径およそ2メートル程度の円形の黒い穴のようなモノがぽっかりと口を開く。
男がこの世界に抜け出した門の術式…の、劣化版だ。この先は別に異世界につながっている訳ではない。

強いて言うなら、狭間の世界…何にも無い時のとまった闇の空間が延々と広がっているだけだ。
ただ、この術式を応用すれば擬似的な瞬間移動の真似事も出来る。

「…座標設定は一応慎重にやっとくか…島の外とかに出たら面倒だしな…」

呟いて、軽くて指を動かして何かを操作するようにしてからその黒い穴の中に足を踏み入れて中へ。
後は、自動的にその黒い穴は閉じられて――後には、ただ更地となったスラムの一角の光景だけがあった。

ご案内:「スラム」から黒峰龍司さんが去りました。