2018/01/05 のログ
レンタロウ > 「あぁ、知っている。」

治安が悪いということは、実際に歩いてみて肌で感じ取った。
実際に強盗紛いの連中とのいざこざも経験した。
普通ならば足を踏み入れるべきではないのだろう。

「………頭の片隅には留めておくとしよう。情報提供、感謝する。」

そういう手段もあるということ次第は知っておいて損は無い。
教えてくれたことに感謝の言葉を述べて、軍帽を眼深に被り直す。

岡崎燐太郎 > 「やぁ、大したことじゃない。
 こんな所でもいいモノあったりするんだぜ、意外と。」

島の暗部として存在する落第街やスラム。
確かに無法者がのさばる最悪の場所という事実もあるが、それだけではない良い一面があることも事実。
既に付いた印象を払拭するのは難しいだろうがもう一つ頭の隅に留めておいて貰いたい。

「そんな俺も、まともな事しに来たわけじゃないだけどな。」

得体の知れない、それも存在すら怪しい魔道具を追いかけてのこのこやって来た身としては、
上から目線で語るのはややおこがましいだろうか。
言いながら堅い軍服姿の男とは相対する柔い笑みをこぼした。

レンタロウ > 「そうだと、いいのだがな。
 …いや、きっと、そうなのだろう。」

以前に知人とした会話を思い出す。
島の暗部、存在自体していないような扱いをされる場所。

だが、そんな場所でも良い面がある。
そう思いたいのか、少年の言葉に一度言い直して言葉を返した。

「そうなのか。
 …まぁ、あまり詮索するべきことでもないから、深くは聞かないが。」

わざわざ治安の悪い場所に出向いて行うことだ。あまり他人に教えたいとは思わないだろう。
そう判断したのか、余計な詮索はしないでおいた。
心配をするほどでもないだろうと、笑みを浮かべる様子から判断していた。

岡崎燐太郎 > 「うん、どうせただの戯れにつもりだ。
 結局今回もお流れだろうしな」

先の一件に遭遇するまでに集めた情報からすると、
恐らくは代物自体が紛い物か虚偽の風説であったと推察できる。
この手の噂はよく耳に届く。そのほとんどは徒に発信された風の噂に過ぎず、このような事態には慣れていた。
そのためか目的が失敗に終わったことを暗に示すも、その素振りに落胆の色はなく。

「何をどう知りたいのかこっちも詮索はしないけど、この辺の土地柄を知りたいなら歓楽街の方が歩きやすいかもな。
 こんな奥部よりは幾分マシだろ」

話を戻して男の目的に切り替える。
如何なる情報を欲しているのかは不明だが、
スラム街を歩くよりは歓楽街を散策した方がよほど有意義なはずだ。
こちらで見つかるような物ならばあちらでも入手できるだろうと考えて。

レンタロウ > 「そうか、それは残念だったな。」

目的が達成できなかったということは残念なことだろうと言葉をかける。
あまり落胆している様子もなさそうに見えることから、慣れているのだろうと判断する。
続く少年の言葉に腕組をして。

「………そうかもしれんな。だが、これは散策だ。
 ただ、この辺りがどのような場所なのか、見ておきたかっただけだ。」

あくまでも、これは島のことを知るための散策だと答えた。
見て、知った後にどうするのかは考えてはいない。
ただ、島のことを広く知っておきたい。それだけの目的だった。

岡崎燐太郎 > 「ま、そっちがその気なら止めはしないよ」

自分の知らないものを目で見て耳で聞きたいという感覚は分からなくない。
相手の目的こそ計り知れなくとも、それはある種の好奇心であると思う。
その好奇心に駆られた結果今この場にいるのがその証だ。

「なんにせよ、どんな連中がいるか知れたもんじゃない。
 まだ散策続けるつもりならお気をつけて」

失敗に終わったが一応目的は果たすことができた。
であれば長居する理由はない。この男に絡んだ輩のように他のごろつきも目をギラつかせている。
厄介事を引き寄せる前に帰ろうと表の通りに足を進める。

「いやあんたほどの腕があれば、無駄な心配だったかな」

最後に腕っぷしを称えて、一度手を振ればその場を立ち去っていく。

レンタロウ > 「なに、厄介事には下手に首を突っ込むつもりはないとも。」

先程のような出来事に遭遇することは好ましいことではない。
出来る限り、そういう事態は避けるつもりだと答えた。

「心配してくれる気持ちは受け取ろう。
 …まぁ、その辺の輩に負けはしないとは自負しているがな。」

表通りへと向かって立ち去っていく少年の後ろ姿を見送った後で、男はもう一度辺りを見回す。
少し、人の気配が増えてきたような気がする。

「長居は無用か。違う場所へ向かうとしよう。」

此処に留まってはいけないような予感がして、足早に歩いていくのだった。

ご案内:「スラム」から岡崎燐太郎さんが去りました。
ご案内:「スラム」からレンタロウさんが去りました。