2018/01/07 のログ
ご案内:「スラム」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 > 世間では所謂「成人式」が各地で執り行われる季節であり、此の島でも成人を祝う者達の姿が多く見られる。
華やかな衣装に身を包み、祝い事を楽しむ若者の姿は希望に満ちていただろう。
―尤も、此の場所では全く関係のない事ではあるが。
「意見を主張することは自由だ。しかし、自由には常に責任が伴う事も自覚して置いたほうが良い。……まあ、来世では気を付け給え」
学園都市のあり方に疑問を抱く者、変革を主張する者。
そういった者を弾圧する事は基本的に無い。しかし、主張する内容、或いは主張しようとしている内容によっては話が変わってくる。
己が召喚した金属の異形に踏み潰され、砲弾で消し飛ばされた者達の残骸が行おうとしていた事は、委員会上層部に取って都合の悪い事だった。
ただそれだけではあるのだが、そんな理由で成人すら迎えられず死ぬ者もいるのだな、と冷めた瞳で人間の残骸と瓦礫の山を見下ろした。
■神代理央 > 周囲を警戒するかのように蠢く異形達は、未だ熱を持った砲身を天に掲げ、その歪な姿を晒している。
瓦礫や硝子を踏み潰し、その質量でひび割れたアスファルトを踏み抜きながら異形の群れは廃墟の中を闊歩する。
「―…A-37地区担当より報告。対象の素行不良生徒は問題なく"指導”が完了した。該当地域の清掃は不要。此方も間もなく帰還する」
通信端末を起動し、任務完了の旨を告げる。
冷たい夜風が硝煙の香りを運ぶ中、甘いカフェオレでも飲みたいなと思考を烟らせながら制服に付いた埃を軽く払う。