2018/01/27 のログ
東郷月新 > 「――ふむ」

名残惜しいが確かにその通りだ。
ふらりと通りがかり、思わず斬ってみたが……

「では、いずれまた」

援軍が来る前にすみやかに撤収。
これもまた、人斬りとして落第街に長く居る者の知恵である。

後には残骸とも言うべきキャンプだけが残った。

ご案内:「スラム」から東郷月新さんが去りました。
神代理央 > 「…流石に追い掛ける余裕は無い、か。しかしまあ、これでは何方が陽動だったのか分からんな」

身体面に全く自信の無い己と、鈍重な異形達が彼を追い掛けられるわけも無く。
取り敢えずの危機が去った事に大きくいくを吐き出して気持ちを落ち着かせた。

戦闘中見る暇も無かった通信端末を開いてみれば《暴れ過ぎでは無いか》と同僚からの通信。
どうやら、此方が強敵と戦闘中だとは夢にも思っていなかったらしい。

「…取り敢えずは、本部に報告しておくべきか。しかし、公安の連中は一体何をしているのか…」

通信端末を操作しながら、軽い疲労を滲ませた溜息を吐き出した。

神代理央 > 報告を受けた本部からは、慌てた様に増援を派遣するとの申し出があった。
既に戦闘は終了し、寧ろ必要なのは後片付けの人員なのだと説明しようとして―通信端末は光を失った。

「…人の話は最後まで聞くべきだと思うがな。まあ、偶には本部の連中に瓦礫掃除をさせるのも一興か」

未だ黒煙と共に燻っている瓦礫に腰掛ける気にもなれず、損耗した異形を消滅させながら溜息混じりに呟いた。

神代理央 > やがて、重武装の風紀委員達が増援へと駆けつける。
尤も、彼等が目にしたのは瓦礫の山と化したスラムの一角と、其処で退屈そうに彼等を待っていた金髪の少年の姿だけであったのだが―

「…私は此れより帰投して本部へ詳細を報告しますので、後の事は宜しくお願い致します」

後片付けを増援部隊に全て押し付け、服の埃を払いながら少年は帰路へと急ぐのだった―

ご案内:「スラム」から神代理央さんが去りました。