2015/07/29 のログ
ご案内:「野外実験場」に平岡ユキヱさんが現れました。
■平岡ユキヱ > 「あっちいぃぃ!? メディーック! メディーック!!」
地上の野外実験場にギャー! と響く騒々しい声。中心で燃えさかる少女。
耐火スーツを着た研究員と思しき男たちがすぐに消火器を向けて燃えるユキヱに駆け寄り、
消火剤をぶっかける。
「げほっ…っ…! ばかやろー!! もっと早く消してよ!?
頭がアフロになったらどーする!?」
ぶりぶり起こりながら、ずぶ濡れになる。
自分の体につながれていたコード類も焼き切れたため、一時休憩となる。
仮設テントに集まり、何事かやり取りをする職員たちから少し離れ、
やれやれと天を仰ぐ。クソ暑い。
■平岡ユキヱ > 平岡ユキヱが、他の生徒には言っていないもう一つの異能。
『幻想変換炉』を開発したいと接触してきた怪しい白衣の集団とやり取りをしてみれば、
このザマである。
異能の力の『源(詳細不明!)』を流し込まれては、それを処理しきれずにユキヱが
文字通り燃えるというギャグマンガのような事をかれこれ半日以上続けているのだ。
この猛暑のなか汗水を流しながらクリップボードやタブレットにデータを打ち込んだり、
燃えるたびに発電機はじめ機材一式の整備をしている人たちには同情するが、
こう何度も燃やされてはたまったものではない。
「…しかしこの病院服、丈夫ね。気合入ってるわ」
ビクともしねえ! と業火に耐えた衣服の裾を持ってみたり。
ご案内:「野外実験場」に蒼穹さんが現れました。
■蒼穹 > (メディック (medic)と は、英語で医療従事者、特に救急医療従事者を広くさす言葉である。
語源はラテン語で外科医を意味するmedicusで、希に医学生を指すこともある。
出展不明。)
(夏の暑いこの頃、学生街と実習地区の間に横たわる研究区域にフラーっと足を踏み入れれば、
涼めそう、かつ、野次馬で来そうな所があったので足を運んでみた。
野外でありながら屋根の下。休憩とか出来そうな屋内と野外の境界あたりである。)
…え、なに、あれ…。
(遠くで何かが燃えてる。
仰々しく、けたたましい叫び声と共に鎮火されたが、一体どうなったのだろうか。
消火器を持った消防士然とした男達の狭間から、病院服とどっかで見た気がする金髪。
しかし、気になる事と言えば…
…燃えてた?この暑い日に…?そんな物好きもいるのだろうか。
火属性攻撃に対する耐性訓練とかなのだろうか…?)
■平岡ユキヱ > 「おっ、あれは…」
丁度よさそうなのが来た、と蒼穹に気が付く。
「あのー…ちょっち私、さすがに連続で燃えるのキツくなってきたんで、アイツ代役でいいですか?」
ダメ、と研究員のおじさんに言われるが無視した。
「おーい! 蒼穹じゃん。こっち来なよー!」
ちなみに逃げるって言っても追いかけるぞワハハー、と満面の笑みで手を振る。
■蒼穹 > (…あれは、平岡ユキヱさんではないか。
あれ、何か嫌な予感がする。
何故かあの笑顔はとってもとっても嫌な予感がするっ!!)
…は、はぁい。
ちょっとまってね。…い、今行くから。
(燃やされる?!
何か不穏な言葉が聞こえてきた。
困った笑顔でしかし、手を振り返しながら己からも歩みを進めるほかなかった。)
元気だなぁ、何で病院服着てんのか分かんないくらいには。
(一体何をさせられるのだろうか…。席から立ち上がれば、低スピードで極力ゆっくり彼女の方へと。)
■平岡ユキヱ > 「どしたの? 元気ないわね、熱中症?」
飴ちゃん食う? と対策グッズが一つ、塩飴ちゃんが出て…こない!
「そうだ…『燃えた』んだった。すいませーん、代わりくださーい!」
いかにも麦茶が入ってそうなヤカンと、
袋ごと飴を携えた職員の人がやってきてそれを蒼穹にやさしく差し出す。
ユキヱはユキヱで自分の分のヤカンから直接豪快に麦茶を飲みほして、一息つく。
「いやー、助かったわ。なんか吸収とか反射系の異能のデータをとりたい研究員さん達に
協力してたら、まー燃える燃える」
■蒼穹 > いやさぁ、あっはは、…あはは。
(何処かからりと笑う。何故って暑いうえに先程彼女から業火が立上ったのだから。)
うん、ちょっと待とうか。
『燃えた』よね?!『燃えてた』よね?!
…大丈夫なのそれ。あ、どうもどうも。
(取り敢えず、何があったかなど知る由もないが、
頂いた飴を確認。…塩飴か。私は例の特別なキャンディが好きなのだが。
…と、好みの話はさておき受け取ったものをポケットに。食べろと言われそうだが。)
ほうほう、そういう経緯だったのか…。
吸収とか、反射とか、余剰のエネルギー受けたら溢れたエネルギーが燃えちゃうのかな。
ってかユキヱさんはそういう異能の持ち主なんだ。知らなかった。
…って、この間知り合ったばかりだしそういうものかな。
■平岡ユキヱ > 「自分で制御できてないからね。訓練にもなるかと思って渡りに船だったのよ。
何より…。この実験の研究テーマがええと、なんでしたっけ?」
『異能者及び魔術師を基にした新エネルギー開発事業のための基礎実験』、と研究員の一人がいやに丁寧に説明する。
「…だってさ? イヒヒ、電力会社の人事部の人からの名刺もらっちゃった」
ユキヱさんの就活は順風満帆よぉ、とゲスな打算が漏れる。
「って…そういや私も蒼穹の力とか知らないわね。こういうテーマに使えそうな魔術なり異能なりあるの?」
■蒼穹 > あ、ああー…そう、そうなの…へぇ。ふぅん…。
(研究員の説明を実に、半分くらい聞いているかどうかという感じで聞く。
どっかの世界で俗に言う魔力発電とかいうやつに似ている気がした。異能を使うのはよく分からないが。)
…こ、こいつ…風紀委員で金稼ぎ出来るもんっ。
(妙な対抗意識を燃やしつつ。)
んー、吸収とかそう言うのあんまり縁がないかな。
寧ろ真逆の消失とか、破壊とかそう言うのばっかりなんだよね、私の能力ってさ。
探したらありそうだけど、少なくとも異能は絶対役に立たなさそうだなぁ…。
■平岡ユキヱ > 「えっ、なにそれは…」
破壊はまだいい、だが消失とはなんだ。と動きが固まる。
しかもそのあと『探したらありそう』とくる。
「ちょっと待てぇぇぃ! あんたどんだけ不思議パワー持ってんのよ!?
正直にユキヱさんに言ってみなさい! さもないと…」
抱き着くぞ…この37度越えのグラウンドでな…!! と実質の殺害予告が発せられる。
暑い、暑い。とかく尋常でなく太陽さんが元気すぎる。
■蒼穹 > ―――なにぃ?!
(まずい、抱きつかれるのは流石にあれだ。
戦火を越える炎天下の下、殺人的百合百合コメディ…?!笑ねぇぜっ。
じりじりと野外の地面を焼き尽くすお日様はきっと笑っているのだろう。)
ん、と。ま、…そうだね、大体の魔術は使えるんじゃないかな。
ただ、属性の相性もあるんだけども、…完全な魔法使いタイプかな?
全部言っちゃうと時間が…。
(あはは、と笑いながら早口加減で正直にあたふたと述べる。
抱きつかれてなる物か、それに暑そう。いやでもそれって彼女にとっても諸刃の剣じゃないか?
と、今更気付くがもう遅かった。)
■平岡ユキヱ > 「そうか…。ともかく、すごく多いということは理解した。そんな力を秘めていたとはな!」
何もしないでも汗がしたたってくる地獄の中、研究員さんの一人が轟沈した。
炎天下の中での耐火スーツは、過酷な訓練を受けた人間でも長くは耐えられない。備えよう。
「そんな蒼穹を見込んで頼みがある! このユキヱさんの制御できない異能を制御する
魔術的な何か…そんなものはないか?」
あっちいぃぃぃ! とか言いながら蒼穹に詰め寄る。人の距離が近くなれば…熱くなることは…必然で。
■蒼穹 > お、おう。
(ってか、熱中症対策大丈夫なのだろうか。
今一人倒れた。他の研究員さんたちも轟沈とは言わずとも中破大破している人ばっかりだ。
皆汗だく。己もちょっと汗かきそうな気がしてきた。)
んー、と。
そもそもユキヱさんの異能はどういうものなのだろうかと私は聞きたい。
色々私も持ってるけど、基本的にはさっき言った様に何か壊すってところだから。
余計な要素があるなら、その都度削ったりとか…ううん。
(うわ、と声には出さねどそんな表情ですささっと二歩後退。
彼女は暑くないのだろうか。病院服って涼しいのだろうか。幸いこちらは薄着だがしかし…。)
■平岡ユキヱ > 「気にするな…。これは私の経験論だが…。
どんなに万全に熱中症対策をしてもいても…、人は死ぬときには死ぬ」
地元の祭でよく人がぶっ倒れてな…と、お祭大好き下町っ子の人生経験が生きる。
「そうだな…今回問題になっている私の力…」
ふむ、と少ししりやすな表情になったのち。まあいいかと口を開いた。
「『幻想変換炉』…。いわゆる魔力だ、異能だの力を取り込んで自分の力に変える力…らしい。
どんな干渉にでもだ」
なお、病院服も汗びっしょりな模様。心頭滅却すればなんとやらだが、
今回はある意味ユキヱ自身が燃えたり消えたりしているのだ。
さしずめ消え始めのキャンプファイヤーの熱源そのもの…、温度は推して知るべし。
■蒼穹 > そりゃそうだね。
でもさぁ、そうやって遅かれ早かれ死ぬときゃ死ぬって諦めるの、良い事なのかな。
…ま、私がどうこう言う立場じゃないし、どっちかっていうとその通りだって思うけど。
(何となく表情に影を落とすのだった。
破壊神というけったいな種族柄故、そういう事には肯定的だが…些か疑問を感じる始末。)
ほうほう。そりゃすごい。…上限はどれくらいだろうね?
あと、呪縛とか、空間変化とか所謂特殊系な魔術も変えられんのかな…。
(ビックリである。やっぱり暑そうにしてるのは見えるし、
そもそも燃えてたのだから汗びっしょりなんてレベルではなかろうか。
飲み物の一つでもと気を効かせたいがそういう雰囲気ではなさそう。
彼女の周りは、さしづめ40度は越えているに違いない。)
私の魔術は、威力無限とか洒落になんないものばっかりだからね…。
下手すりゃやばいことになりそうな気がするー…。
(エネルギーを溜めこみ過ぎて爆発なんて良くある話だ。)
■平岡ユキヱ > 「諦めじゃない。覚悟だ」
ニヤリと不敵に笑う平岡ユキヱ。
「いつくたばるかわからない脆い身だからこそ。
明日死んでもいいように、しっかりと真摯に生きるってーもんでしょうよ?
…学者先生どもは激怒するだろうけどね、インテリ共にはわかるまい」
そうさっぱりと言い放つ。今日日流行らぬ、時代錯誤の死を傍に置いた思考回路で。
「…変換効率10パーセント。蒸気機関より燃費悪いかもね?」
わははと笑いながらも、落ち込んだ様子はない。
というか蒼穹の無限という言葉を聞いて、理系づくめの研究員さんたちが浮足立つ。
「…あいつらにあんまり餌与えない方が良さそうね。何するかわからない」
■蒼穹 > へぇ…。無謀は諦め、勇敢は覚悟…かな?
…成程ね、そう言う考え方もあるのかな。
なんていうか、真っ直ぐしてるね、あんまり難しく考えたもんじゃないでしょ?それは。
(半笑いで応えながらも、馬鹿にした様子はない。
ただ、彼女はそういう人なんだろうなって、予想が付いた。
インテリどもには、なんて言うあたり、飾ったり気取ったりもしてはいないのだろう。
理屈でどうこうって言うタイプではなさそうだ。)
微妙だね…10パーセント。
…んん、こほん。無限っつっても魔力が尽きない限りさ。
ただ、真っ当な防御手段はまず通用しないくらいには威力があるって感じ。
んで、私は何をお手伝いすりゃいいのかな?
(熱機関とかそれくらいの効率である。
でも、きっとないより良いものには違いない。
幻想変換なんて結構夢色な名前だし。エネルギーを開発するのに使うってのも分かる。
だが、何だろう…既に彼女自身が研究員の餌になっては…いや、流石に気のせいだろうか。)
■平岡ユキヱ > 「勿論? 考えることとは対極にあるような考え方だからね」
いや考えてないか? と言葉遊びしながら笑っていた。
正確にいえば、生き様とかそういう単語を使えばよいのだろうか。
「簡単だ。私のかわりにもえてくれ、たのむ!」
明日からアフロ頭で登校だぁ! と肩がしぃと掴もうと。
しかし研究員の人から『だから違う人じゃダメです』と念を押されて。
「えー…。じゃあ蒼穹を燃やせないじゃん」
唐突に表れた不穏な目的が漏れる。
■蒼穹 > 無鉄砲っていうか、サバサバしてるっていうか…。
そういう物なのかなぁ。
(あんまり、粘着とかを感じさせない性質。
チャラチャラしたギャル風の見かけに反して意外と…最近のギャルとはこうなのだろうか。)
じじょうはわかった。しかしきさまのような
横暴にこの体をわたすわけにはいかない!あきらめよう。
(敢え無くやけにあっさりと肩は掴まれる。くっ、意外と早い。
先程距離を取ったのだが甘かったか?!)
ねえちょっとまって今なんて。
(肩を掴まれたまま今度はこちらからずいずいと迫った。)
■平岡ユキヱ > 「…」
平岡ユキヱがほほ笑んだ。笑うとは本来攻撃的なものであり、獲物に牙をむく行為が…。
「自分ひとり暑苦しいのも何かと思ってさ…。まあなんだ…
これは…私からのお中元みたいなものだ」
しぬがよい。
『幻想変換炉…臨界突破(ブレイクスルー)』
ボババッと、まばゆい青白い閃光がユキヱの体から漏れる。
なんだか段々軽く10度くらい気温が上昇しはじめたところ、どうも研究再開しているようで。
データ取り用&異能用の力供給用のケーブルをユキヱに装着した耐火(&対異能災害)スーツ班が互いにサムズアップしている。
欧米か。
「感謝するぜ…蒼穹。あんたのおかげで…一つ掴んだぁぁぁぁぁ!!」
暴風と熱量の吹き荒れる中、ユキヱの高笑いが響いたとか。ナムサン。
■蒼穹 > (間近で見遣る彼女のその笑顔は、一体何を思うだろうか。
しかして、がっしりと肩掴まれたままであるが故に困り顔しかできない。)
ちょっ、えっ。
ちょっ、おまっ…?!
(一気に気温が上がった。暑い。
この青白い、どこか炎を思わせる様な光が原因なのだろうか。
…それは兎も角、彼女、本気でこちらを燃やす気ではないだろうな。)
ど、どういたしましてーっ?!
(役に立てたなら幸いだが、暑い。
何がどうなっているのだろう…まるで分からないのである。
魔力や異能を取り込むと言っていたが…しかし。)
■平岡ユキヱ > 「案ずるな! 蒼穹の力を聞いた限り、なんか大丈夫そうだって安心したから」
相手への信頼がトリガーになっているらしいあり、こう、悪辣である。
さておき。ユキヱは取り込む。供給される力をありったけ取り込んで自身を強化し、
変換しきれない供給ペースに対しては光と熱を放出し続ける事で耐え…るが、やがてそれは終末を迎える。
理論上は過剰負荷に際限なく耐えられるタービンができるはずだと、研究員たちが目を見開いた刹那。
「…あっ」
気のゆるみはなかった。ただ、自身の分量を超えたと直感した刹那。
研究区に、真っ白いキノコ雲が島中から観測できる程度には形成されていただろう。
ご案内:「野外実験場」から平岡ユキヱさんが去りました。