2016/06/11 のログ
ご案内:「研究区・異能研究特室」にダリウスさんが現れました。
■ダリウス > 「やれやれ、ようやく洗浄も済みましたね…」
はぁ、とため息
まったくえらい目にあったものである
例の検体の研究は完全に凍結、
成果を得られずにあんな事態に陥ったとしては汚点以外の何者でもない
「…ま、気を取り直しますか」
正直あれの招待に興味が尽きないこともないが、
思い出すのもちょっとヤなので、忘れるのがベストだろうと彼は判断したようだ
■ダリウス > ギ、とクッションの弱った椅子が軋む
今日は休室
よって部屋の中も暗く、人気もない
…一部のアンドロイドが黙々と作業をこなすだけである
「…いい加減、病院のほうにも手を回さないと。
<ガウス・ブレイン>の検体は入手しておきたいのですけれどね」
風紀・公安からの指示により、
例え研究区の人間であろうと彼女の眠る病室へは入室を許されなかった
当然、データも
「…まぁ、データくらいなら。
この水準のセキュリティはボク達には存在しないも同じなんだけど」
目の前のモニターに羅列されるデータの山
電子潜行、暗号読解…そういった異能の検体は確保・分析済みである
実験体への移植も高い精度で成功しており、それはこういった場面で非常に有用だ
■ダリウス > 「(……と、言っても……所詮は病院のデータベース。どんなに奥に潜ろうと)」
西園寺偲が収容されたのは炎の巨人事件後である
1年前以上に遡っても仕方がない
「もういいよ、やはり有用なデータは‥」
黙々とハッキングを続ける異能媒体用アンドロイドに声をかけた、その時に
"ポンッ"
「……?」
唐突の通知音
別の病院のデータを映していたモニターを注視する
こちらも、資料にはほとんど目を通していたはずだ
「……なんだろうね、秘匿ファイルか何かかな」
ご案内:「研究区・異能研究特室」に雪城 括流さんが現れました。
■ダリウス > 「……と、いうわけでもないか。
単なるカルテと入院記録…しかも古いね、3年前か」
特に異能と関係有るような感じはしない
だとしてもなぜこんな奥まった部分にファイルが隠されていたのか、は甚だ疑問だが
データを追っていくと、なるほどその特異性が明らかになっていく
「……眠り姫、ですか。人体の神秘には、それほど興味はないけれど」
■雪城 括流 > データの表示されるモニターのすみっこ、
ダリウスがいま視線を向けていない画面のなかに、ひょこ、と見覚えのありそうな蛇が現れる。
【へびぇん】
お口を開けると、画面のなかにぽっぷな吹き出しが出てきた。
■ダリウス > 『室長』
アンドロイドの無機質な声に、視線を映す
「………」
モニターに目を向けて、苦笑する
「おや…」
■雪城 括流 > きょうのくくるはわーむなきぶん。
ほけんかにわるいことをするけんきゅーしゃはきょうもあとをたちません。
『正規の許可は得ていますか?』
アンドロイドの口をかりて、声が出る。にっこりと微笑んだ。
■ダリウス > 「随分器用なことを覚えたんだね、括流」
苦笑いを浮かべたまま、質問には応えない
「少しデータが閲覧されているだけ。
これが悪用に転じることはないと思うよ、きっとね」
他人事のようにそう語る
■雪城 括流 > ぺしっ、としっぽで画面内の適当なファイルをきっく。
すこーんすこーんとピンボールのごとく飛んでいってゴミ箱にしゅーっ。
…なんか気付いてなさそうです。
怒りのしっぽふりふり。吹き出しがぽこん。
【しゃー。
個人情報保護と言う言葉をしっていますか。】
巻き添えにされた適当なファイルさんには合掌。
■ダリウス > 「やれやれ、此方のセキュリティも強化しないとかな」
肩を竦めて、ようやく立ち上がる
下手に感染されても面倒くさい、さっさとLANを切って、独立させる
「意思のあるWARMならと思ったけど、
ただ説教をしながらファイルを破損させていくのでは、普通のよりもタチが悪い」
アンドロイドを退かせて椅子に座り、
手元のディスクを挿入してプログラムを立ち上げる
所謂駆除ソフトであるが、さて
「蛇退治なんてソフトはありませんからねぇ」
くすくす、と笑い
■雪城 括流 > おみごと、正しい対応です。
回線をきるとぴくん、と一旦止まって…
でもまあ独立プログラムなので残念ながらそのままにょろにょろしてました。
【にょろーん。】
手近なデータにおくちをあけて、ぱくり。
データセクタに無意味な暗号化配列を上書きしていきます。
モニターのなかにはすでに複数潜ませていたのか、
にょろにょろにょろーんと何体か適当にデータをぱくぱく。
早めに駆除しないとすっからかんになりそうです。
そしてどかされたアンドロイドが、なぜかじっとダリウスさんのほうを見ています。
■ダリウス > とりあえず操作は効くようなので、セーフモードにして再起動
信頼できるワーム駆除ソフトを起動、走らせた
「まったく…保険課も侮れないことしてくれるなぁ…」
ギ、と背もたれに体重を預けて一息、
……アンドロイドがこちらを見ていることに気付いて、そちらへ視線を向ける
「どうしました?」
■雪城 括流 > 【へびぇー】
悲鳴を上げて駆除されるくくるわーむ。
せーふモードなのに起動してるとか無駄に小器用です。でもまあ、データはそこそこ破壊されつつも全壊とは行かなかった模様。
被害は保健病院のデータが主に食べられてるようなきがします。
アンドロイドはその様子をなぜか悲しげな表情で見ていましたが。
『……いえ…。』
瞼を挙げ、すぐに目元を伏せて目線を逸らし、なんでもない、と言った様子でアンドロイドは目を逸らしました。
その表情には何かを隠したいような、気まずげな感情が見て取れたかもしれません。
最後にどうでもいいことですが。
暗号化配列を解析すると氷架とか括流の愛くるしいショットに復元できちゃうのですが、まあそれは余計な話。
■ダリウス > 駆除されていく様子を何の感慨もなく見届ける
破壊されたデータは後でバックアップも含めて照合しなければならない
手間が一つ増えてしまった
「? 君たちには上等なAIを与えているわけでもないけれど、
質問に応えることぐらいはできるはずですけどね」
様子のおかしいアンドロイド
そちらへ、椅子をくるりと回して向き直る
■雪城 括流 > 向き直れば、いつもどおりの無表情なアンドロイドに戻っています。
内部の複雑なデータ形式でどうなっているかまではわかりませんが。
外見上は元に戻っており、一部の事柄以外は通常通り解答します。
【へびぇん】
アンドロイドには残念ながら、表示モニターはありませんでした。
ご案内:「研究区・異能研究特室」から雪城 括流さんが去りました。
■ダリウス > 「…ふむ、WARMが侵入しているといけないのであとでチェックを受けてください」
言いつつ、他のアンドロイドを呼びつけて、代わりに座らせる
これからみっちりと修復作業だ
人間なら参ってしまうところだろう
「ともあれ…」
自分の机のモニターへと向き直って
「門前払いされそうだけど、もう一度病院には行ってみますかねぇ」
ギシ
いい加減買い直そうかな、と思う
そんな椅子の軋みが物寂しい休室日だった
ご案内:「研究区・異能研究特室」からダリウスさんが去りました。