2016/06/27 のログ
ご案内:「魔術学部棟第三研究室」に獅南蒼二さんが現れました。
■獅南蒼二 > 獅南蒼二が研究室へ籠るのはいつものことである。
2,3日出てこなかったとしても,誰も気にする者は居ないだろう。
彼がその鉄の扉の向こう側で何をしているかなど,誰にも分からない。
ただ,一つ言えることは,その扉に鍵がかかっていることは稀で,
殆どの場合,彼の研究室は開け放たれているということだ。
質問を持っていけば優しく答えてくれるといううわさもあるし,
無理やり手伝わされるだの,実験材料にされてしまうという噂まである。
まったく馬鹿げた話だ。
「………………。」
研究に没頭している時,彼の集中力の100%が魔術学へ向けられている。
鍵をあえてかけていないのではなく,純粋に意識の外へ飛ばされているだけである。
■獅南蒼二 > リビドーから得た新たな魔術体系は非常に原始的でありながら,興味深いものだった。
古代ギリシアの自然哲学だったか,根源を遡ることが出来るほど歴史に明るいわけではないが,
少なくとも火・水・土・風の四元素を扱うには非常に効率が良い魔術体系である。
獅南にとってすればそれは別体系の魔術で代替できるものではあったが……
「1つ1つ、積み重ねていくほかあるまい……。」
……こうして1つ1つ,不可能を可能にしていくこと。
それこそが“最高の魔術”に繋がる道だと,この男は愚直にも信じきっていた。
■獅南蒼二 > そして“最高の魔術”によって,あの異能者を殺すのだ。
興味深い出自と思想をもつ,信頼すべき男。
2人が殺し合う理由などどこにもない。それは分かっている。
「……さて,アイツはどんな手で来るかな。」
だが,それをやめようと思ったことは一度も無い。
それどころか,その瞬間が訪れることを心待ちにしている自分も居る。
自分を殺しに来いと語る,異能者。
人によって歪められ,人を食い破り,人となりつつある哀れな犬。