2016/07/16 のログ
ご案内:「研究施設群」に寄月 秋輝さんが現れました。
■寄月 秋輝 >
「……以上が私の持ち込んだ魔術理論です。
これの研究をこちらで進めると同時に、講義という形で生徒に伝えていくつもりです」
数名の研究員が唸る。
彼らは異邦人である秋輝を引き取り、拘束した所員だ。
一応は恩人、でもある。
研究所を出てから学生となる手続き、さらには家まで用意してくれた。
無論研究のためではあったが。
研究員の質問に一つずつ答えていく。
全ては想定の範囲内の質問。
一切よどみなく、答えを述べていく。
■寄月 秋輝 >
秋輝の世界の魔術は、一種の完成を見ていた。
安定性はもちろん、瞬間的に魔法陣の展開を行うことで確実性を上げ、これに記述を進めることで発展性も高い。
また無属性であることから汎用性も高く、日常レベルで扱える魔術も無数にあった。
「ではよろしくお願いします。
こちらでの研究成果も適宜お送りしますので」
講義用とは別の、こちらの研究員に渡すための魔術資料。
それを置いて、部屋を立ち去った。
■寄月 秋輝 >
(……これで推薦状はよしと)
飛び級卒業のための準備の二つ目が終わった。
これまで警戒していた相手、研究所に有用なデータを引き換えに、学園都市での教師の立場への推薦をもらう。
相応の信頼がおけると判断したため、この選択を取った。
(ダメだったら成績だけで突破しなきゃいけなかったな)
ぼんやり考える。
別に成績上位で居続けること自体はさほど難しくないが、最上位を取るとなると難易度が少々高い。
そのための勉強が必要になれば、咲雪への手出しが遅れ、自分の研究も遅れる。
最善手のための、今回の研究所への来訪であった。
■寄月 秋輝 >
(あとは……)
最後に物を言うのは、やはり成績だ。
嘱託風紀委員として授業に出ないというわけにはいかない。
何度か研究や調査のために授業をサボったが、今後はそんなことをしている余裕は無い。
とはいえ、二つ目の関門は越えた。
あとはいつも通りに生活すればいいだろう。
ご案内:「研究施設群」から寄月 秋輝さんが去りました。