2016/01/20 のログ
ご案内:「訓練施設」に東雲七生さんが現れました。
ご案内:「訓練施設」に朝宮 小春さんが現れました。
■東雲七生 > 「……こっち来るの久し振りだなー。」
放課後の訓練施設を訪れた七生は、誰にともなく呟いた。
日頃鍛錬を重ねている七生だが、その鍛錬場は学校の敷地内だけではなく、もはや常世島全土に広がっている。
年が明けて最初の授業で今学期中の課題として《転移荒野での魔導生物の討伐》を告げられた時は、流石の七生も面食らったものであったが。
──実際行ってみたら、案外何とかなりそうだった。
「……だいぶ感覚おかしくなってきてるよなー、うん。」
失笑気味に頭を掻きながら、施設の案内板の前で足を止める。
■朝宮 小春 > 「ふー、ふー……」
よっこいしょ、よっこいしょ。
訓練施設の中で一人、ランニングマシーンで歩く姿。
快速で飛ばす人も多いこの島の中で、もはや何かのリハビリみたいなペースで歩いて、なおかつ汗を浮かべる一般人は然程多くない。
生物教師は今日も真面目に体力作りである。
「………ふー、……三十分よく歩いたわね………」
爽やか。窓の外から見られていることなんて気がつくはずもなく、んー、っと伸びをして。
■東雲七生 > 「あれ、先生だ。」
とりあえず空いてる施設を利用しようかと考えながらぶらぶら歩いていたところで見知ったジャージ姿を見つける。
以前見かけた時は、確かグラウンドだった気がしたが最近寒くなって来たから屋内に移動して来たのだろうか。
そんな事を考えながら、ランニングマシーンの上を歩く朝宮先生へと近付いていく。
「ちわーす、先生。外寒いからこっちで運動してるんすか。」
驚かせないようにのんびりと声を掛けてみる。
■朝宮 小春 > 「………よーっし、もう少し。」
ぺたんぺたんと歩きながらランニングマシーンを動かして、歩き始める。
ぺたぺたと歩いていたら、生徒が来て手を軽く振る。
「ええ、そうしているのよ。 外は寒いし、どれだけ運動しても汗が出にくいし……。
それに、怪我もしやすいしね。」
ぺたぺたと歩く速度は遅いものだけれど、ふうふう、と歩いている。
■東雲七生 > 「んまあ、確かに汗は掻きにくいと思いますけど……」
汗を掻けば良い、というものでもない気がするけど。
そう口にしようとしたのをギリギリで踏み止まる。余計な口出しは無用だろう。本人が思うようにやれば良いのだ。たぶん。
「怪我は、まあ……準備運動をしっかりやっとけば問題ないっすよ。
寒いから確かにあちこち動きが悪くなるのは否めないっすけどね。」
何だか以前動画サイトで見たペンギンみたいだ。
などと若干失礼な感想を抱きつつ、ランニングマシーンを歩く、というランニングマシーンのアイデンティティに全力で疑問を投げかける朝宮先生を眺めている。
■朝宮 小春 > 「ええ、まあ、やった感がないと私とかは続かないからね。…こういうのは得意な人以外は、気分が本当に大切なのよ。」
理由はそれなりにちゃんとしているらしい。
この人は本当にゆるいけれど、馬鹿ではないのだ。
「それで、貴方は何をしにきたのかしら?」
ぺたんぺたんと歩きながら汗を拭う。ジャージは少し暑いのか。
確かに、外が寒すぎるせいか暖房がかかった室内。
■東雲七生 > 「なるほど、確かにそれは一理ある……のかな。
しょーじきなとこ、俺にはよく分かんないっすね。習慣になってるから、むしろ体動かさない方が違和感あるくらいっすし。」
あはは、と苦笑しつつ軽く首を振った。
運動が得意というわけではない。ずーっと動き回っていたらそれが当たり前になっていたのだ。七生自身からすれば呼吸をするのが上手いと言ってる様な物である。
「ああ、えっと……たまには“真っ当な”トレーニングとかを見とかないとなーって思って……。」
後は適当に、異能関係の訓練も出来たらと思って来たのだと、告げる。
考え事をする時でも、じっと考え込むよりは体を動かしながら考える方が性に合うのだ。
■朝宮 小春 > 「得意な子には分からない感覚かもね。
でも、それはいいことなのだから、その調子で運動していけばいいと思うわ。」
実際、学生時代はそこまでダメだったわけではない。
それでも何かに打ち込むあまり、他のことができなくなっていくのはよくあることで。
故に、すっかり身体は硬く錆びついてしまったのである。
「真っ当な? …………こういう?」
ぺたぺたと歩きながら、自分自身で言う真っ当なトレーニングを指して言う。
■東雲七生 > 「そういうもん……っすよね。」
分かった様な、分からない様な。
少なくとも言葉の上では分かったつもりにはなっている。気がする。
他人の感覚を理解するのは結構難しいもんだ、と改めて実感した。
「えっ、あ、いや……まあ、そういう。」
少し言葉に詰まる。
流石にもう少しレベルの高いトレーニングを想定していたのだが、まあ間違いではない。それだけに性質が悪いのでもあるが。
引き攣った様な笑みで一度頷いて、それ以上の言及はしない事にした。
ウォーキングにしても、もう少しテンポよく快活に行われるものではないだろうか、と疑問に思いつつ。
■朝宮 小春 > 「……? ああ、もうちょっとハードな運動?」
相手の言葉に少しだけ苦笑を浮かべて。……確かにまあ、ゆっくりなのは分かっている。
きょろきょろと周囲を見回して。
「……ふぅん、そうね、何をやってみるつもりなの? それともほんとうに今日は見学だけ?」
ぱたぱたと歩いていたのだけれど、ぴ、っとそれをストップさせればマシンから降りて、汗をタオルで拭う。ふー、っと吐息をつく辺り、これでもちゃんと運動になっているらしい。
■東雲七生 > 「まあ、もうちょっとハードな運動。」
苦笑したまま頷いた。
流石に歩行訓練は無重力部屋か過重力部屋で行うものだろう、と思う。
流石にそれを言えばこの先生は驚くか呆れるかするのが容易に想像できたので口を噤んでおくが。
「いや、ホントに何も考えて来なかったんすよ。
だから見学だけかなーって思ってたんすけど。……先生は今日はもう終わりっすか?」
ただゆっくり歩いていただけに見えたが、案外本人には良い運動になっていたらしい。
日頃動かない、動き様が無い身としては軽い運動でもそれなりに負担になってるのだろうか、と思いつつ首を傾げた。
■朝宮 小春 > 「ふぅー、そうね………もうちょっといろいろ運動してもいいんだけれど。
でも、これ以外はまだ触ったことが無いというか、危ないのかなって思ってなかなか触れないのよね。
ああ、自転車のはやっているけれど。」
おいっちにー、と身体を伸ばして柔軟をするように動く。
その動きそのものも大分硬いのだけれど、やる気だけはあるらしい。
「そうねぇ、何か都合のいいものがあればいいんだけれど。」
んっしょ、とジャージの上を脱いで半袖のシャツになると、そのジャージを腰に巻いて本格的に運動スタイルに。
■東雲七生 > 「操作さえ間違えなければ危ない物は無いっすよ、たぶん。」
何しろ様々な利用者が居る施設である。
ある利用者にとっては危険でも、他の利用者にとっては危険でない事などざらにあるだろう。
そういう齟齬を埋める為に調整のための操作盤やら何やらが備えられているのも珍しくない。
「んー、都合の良い物っすか……。
先生としては、どんな目的を達成できればいいんすか?何か妙にやる気満々っすけど。」
男子生徒の前で容易に薄着になるものではないだろ、と思いつつも。
そう言えば以前もこんな調子だったし、言っても仕方ないのだろうなと軽く肩を竦めた。
「自転車…ああ、前に言ってたやつっすね。
じゃあ、ううん……何か乗り物系の。ああ、あんなのはどうっすかね。」
軽く辺りを見回して、たまたま目に留まった乗馬マシンを指し示す。
■朝宮 小春 > 「そうね。」
視線を逸らした。ランニングマシーンで転んだとか絶対言えなかった。
大人の威厳をかけて言えなかった。
「……ん? ああ、やるならしっかりやりたいしね。
嫌いじゃあないのよ、へとへとになってしまうのはいけないけれど、程よくすっきり眠れる程度ならね。
……あら、いいじゃない。 こういうのは楽しいわよね。」
よっこいしょー、っと軽くそれにまたがって、スイッチを………。
「……これでいいのかしら。」
適当に押す。
■東雲七生 > 「結構馬に乗ったりとかって普段使わない筋肉とか滅茶苦茶使うんすよね。
だから割と健康にも良いって前に雑誌か何かで……って。」
提案を快く受け入れた先生について行きながら以前何かの拍子に仕入れた薀蓄を語る。
まあ、そんな事は生物教師である先生もある程度は知ってるだろうけれど、まあ簡単な話のタネだ。
機会に跨り、流石にさっきの今で迂闊な事はしないだろうと思っていたが、
どうやら抜けているところはとことん抜けているらしかった。
「これでいいのかしら、ってちゃんと確認してから……!」
慌てて制止しようとしたが、時既に何とやら、である。
■朝宮 小春 > 「ええ、確かにそうらしいわね。
ただ、そんなにめちゃくちゃ使うほどのものに乗ったら大変だから、ゆったりしたものでいいんだけれどもね。
でも乗馬が趣味って言うとなんだか格好いいわねー。」
これも完全なイメージである。
なんとなく出来る人の趣味なイメージになってしまう。
「………あら? っとっと。
お任せコースにしては大分……っ」
ぐらん、ぐらん、ぐわん、ぐわんと揺れ始めて。
がし、っとしがみつきながら上下左右に揺さぶられる。
「わ、わ、ひゃっ!?」
■東雲七生 > 「疲れるのは最初のうちっすよ。
ポニーとかくらいなら先生でも乗れるんじゃないっすか?学校に居ませんっしたっけ、ポニー。
慣れてくれば普通の馬だって楽々乗れるようになりますから。」
実際七生自身楽々とはいかなくともそれなりに心得はある方だったりする。
蓋を開けてみると優雅さなど欠片も無く、ただ魔獣の背にしがみついて息の根を止めたりすることがあった、というだけなのだが。
「お任せコースって、そんな、誰が普段乗るか分からんものを!?」
慌てて確認しようにも操作盤は動く機械の側に。
どうにか離れたところから操作できないかと辺りを見回してみるも、その様な物は見当たらない。
コース選択なら、ある程度の時間経過で止まるのでは、と目星を付けて。
「先生、とりあえず数分は耐えられそう──っすか?」
■朝宮 小春 > 「学校では遠慮しておくわ、実際に学校から帰ってからだからこうできているけれど、学校にいるとどうしてもやることが気になってしまうもの。」
苦笑しながら、それでも前よりはオンとオフの切り替えをするようになった教師。
慣れてくれば、という声に苦笑しながら………というか、そんな苦笑する暇もない。
「……っと、わ、わわ、わっ………!?」
がっくんがっくん揺れれば、おしりが浮いてしまいそうになって、上体も思い切り上下に跳ねる。
ひゃあ、という声が響きながらも必死に取っ手にしがみついたまま、こくこくとうなずいた。
喋ると怪我する。
■東雲七生 > 「そ、そーっすか……学校の外に居たかなポニー……。」
軽く考えてみたが、思い当たらない。
異邦人街になら似たような生き物を飼ってる人が居るかもしれないなどと呑気に考えていたが。
次第にそんな余裕も無くなってくる。
「うわ、えっと……だ、大丈夫っすか先生?
何と言うか、頑張れとしか言い様が無いんすけど!」
何だかちょっと直視するのが憚られる様な状況になってきている気がする。
傍目で見ても随分と揺れが激しいのは明らかだった。
「あ、危ないと思ったら停止ボタンとか、探してみた方が良いかもしんないっすね!」
■朝宮 小春 > 「て、停止、停止……!」
ぺぴぴぴ、ぺぴぴ、と、謎の音をさせるマシーン。
連打する人だった。
がくん、がくんがくんがくん! と激しく揺れて、ようやく揺れは収まりはじめ。
ぷしゅー、っと何かの音をさせながら動きが遅くなっていく。
「はー……っ、はーっ………あ、危なかった、わね………」
シニヨンにまとめた髪は解けて流れ落ち、少し癖のある長い髪に。
ぜー、ぜー、と荒い吐息をさせながら、マシーンの上でへたばる教師。
冷や汗たっぷりである。
■東雲七生 > 「お、お疲れ様でした……」
はたして本当に停止ボタンを押せていたのだろうか。
連打音からそんな疑問を抱かずには居られなかったが、一応機械の動きは収束に向かっている。
見ていた七生としても、これ以上目のやり場に困る前に収まってくれそうで何よりである。
だってあれだけ揺れられては、やはり目を引くものがあるのだ。
幸か不幸か周囲に人は居なく、先生の醜態を他の生徒が見ていなかった事には心から安堵したが。
「あーあー、髪もばっさーってなっちゃったっすね。」
思えば髪を解いた姿を見たのはそう多くない気がする。
何だか得した気持ちが僅かに芽生えた。
■朝宮 小春 > 「………ふ、ふふふ、まあ、このくらいなら大丈夫ってことかしら。」
今やもう取り繕えないくらいにダメになっているのだけれど。
半分死にそうな目でやりきった感を出してみせる。
思い切りガクンガクン揺れて目を引いていたそれは、冷や汗と普通の汗でいろいろ透けていた。
「………あら、本当ね?………んん、まあ、今日はこのまま帰るのもありかもね。
どうせこの時間からなら、誰もいないでしょうし。」
髪の毛を少し触りながら、苦笑を一つ浮かべる。
タオルでごしごしと顔をこすって、ふうー、っと。
■東雲七生 > 「そ、そういう事なんじゃないっすかね……」
やっぱり此処でトレーニングをするのは先生には向いていないんじゃないか。
そう思いもしたが、きっと本人に言ってもあまり聞いてくれそうにない。生徒から言われれば尚更だろう。
今もなお目を引くそれにちらりちらりと視線を奪われ掛けながらもあたふたと頷いて。
「………それが良いんじゃないっすかね。
もう外も暗いと思いますし、俺、途中まで送って行くっすよ。」
目の保養をさせて貰ったお礼、というわけでは無い。
大分へばっている様子の先生を一人で帰したらどこで素っ転ぶか分かったもんじゃないというのが本音だった。
「それより、大丈夫っすかね。無茶な停め方で壊れてないっすか?」
これ、と乗馬マシンを軽く小突いてみたりする。
■朝宮 小春 > 「………そうねー、ちょっとだけ疲れたし、そろそろ帰りましょうか。
……怖かったし。」
小さくつぶやいて、よろよろと機械から降りれば、その場にへたりとへたり込んでしまう。
あ、あははは、と誤魔化すように笑いながら起き上がって、ジャージの上を改めてはおり直し。
「………まあ、多少怖かったけどね、大丈夫大丈夫。
送るのも別にいいのに。 職員寮も近いからね。」
言いながらも、別に断るほどの気配もない。
ん、っと伸びをすれば、背中がちょっと痛かった。
「……だ、大丈夫じゃないかしら。 別に叩いて止めたわけでもない、し。」
視線をやっぱり逸らした。
■東雲七生 > 「えっと……ホント、お疲れさまっした……。」
その場にへたり込んだ先生を見て、労いの言葉を掛ける。
自然と見下ろす状態で、視線の先はどうしても特定されてしまうが悟られる前に逸らすだろう。どう足掻いても思春期。色々と抗えない。
「そんな近いって程でもないっすよ。少なくとも研究区と学園区を突っ切ってかなきゃなんないんすから。
……ほら、えっと……乗馬って最初のうちは足腰に来るって聞きましたし。」
これも何かの縁ですし、と言いながらマシンの異常などがないか確かめ終えて。
よし、と一息ついて、改めて先生を見た。
■朝宮 小春 > 「…この程度大丈夫大丈夫!」
しっかり逸らしておけば、全く気がつく気配もないのだろう。
ジャージをちゃんと着こめば、小さな鞄にタオルを詰め込んで。
相手の視線がどこにあるかなんて、考えもしないのだろう。まだまだ扱いはお子様である。
「……そう? 大丈夫だと思うけれど、それならお願いしましょうか。
足腰には………あー、……きっと明日に来るのよね。」
苦笑を浮かべながら鞄をよいしょ、っと抱えれば、大丈夫よ、と微笑みかける。
乱れただけの髪の毛をちょっと整えれば、雰囲気がいつもとはよっぽど違う姿になる。
……まあ、ジャージ姿なんだけれども。
■東雲七生 > 「なら……良いんすけど。」
若干紅潮した頬を軽く指で掻きながら明後日の方を見ている。
お子様扱いもだいぶ慣れた。そもそも同居人からしてそんな扱いを受けているし、
それでなくとも実年齢よりはいくらか下に見られがちな容姿である。
「流石に明日に来るほど先生も歳じゃないっしょ。
まあ帰り道でしんどくなってくるんじゃないっすかね。」
にひひ、と意地悪そうな笑みを浮かべつつ、
普段よりも何だか大人っぽく見える先生を見て。
自分も髪を伸ばしてみようか、等と考えたりしている。
「んじゃ、行きましょっか。」
■朝宮 小春 > 「……だといいんだけれど。
それに、帰り道でしんどくなったとしても、それで遅くさせるわけにもいかないもの。
その時は無理してでも帰ります。」
きっぱりと言い切りながらも、さあさ、と先に立って歩き始めて。
「それじゃあ、帰りましょ?」
そんなことを言って、手を伸ばすのだ。
ううん、やっぱりどこまでもお子様扱いであった。
■東雲七生 > 「あはは、先生くらいならおんぶして帰れますよ俺。」
きっとその方が倍以上も早いと思う、と自負しつつも。
そんな事絶対許して貰えないだろうから冗談めかして言うのだった。
「……え、あ、はい。」
伸ばされた手を、一瞬どうしていいか分からず目を瞠り。
怪訝そうにしながらも、おずおずとその手を取ろうとする。何ゆえ手を引かれて帰らなければならないのか、と思いながらも。
■朝宮 小春 > 「何を言ってるのよ。」
なんて、あっさりと苦笑して冗談として片付けてしまう。
世間一般の一般常識から逃れられぬ、頭の硬い人。
くすくすと笑いながら手を握って歩き始めれば、のんびりと歩き始めて。
……生徒に自分の家まで送らせている、と考えるとどうにも、すっきりしないというか。
気持ちが落ち着かないものだから。
一緒に帰るだけ、と言い聞かせるようにしながら歩き始める。
何にも言わないけれど、やっぱりいつだって教師である自分が一番最初に来るのだ。
■東雲七生 > 「………。」
手をつなぐ必要は本当にあるんだろうか。
そんな疑問が次々に沸いてくるが、深く考えるだけ無駄だろうと思考をシャットする。
こんなところ誰かに見られでもしたらすぐさまその場で穴を掘って埋まってしまうだろうな、とぼんやり考えながら先生に併せて歩いて帰るだろう。
「そういや先生、さっきのマシンみたいなの商店街のくじ引きか何かの景品でありましたけど。」
ただ黙って歩くのは耐えられなさそうだったので、取り留めのない雑談を添えて。
■朝宮 小春 > ふんふん、と鼻歌交じりに歩きながら、相手の言葉に首をちょっと傾げて。
「………そうねー、でも、あれが家にあったら私、絶対ケガする気がするのよね。
だから、くじびきで当たったとしても、………どうなのかしら。」
なんて、苦笑を浮かべて首をかしげる。
こうして運動嫌いがどんどん進行するスパイラル。
「まあ、歩く機械はあってもいいかな、って思うけれどもね?」
やはり現状リハビリコースみたいな人であった。
■東雲七生 > 「まあ、自転車の方は上手くいってるって話だし、慣れれば大丈夫っすよ、たぶん。
きっと訓練施設用じゃなくて、普通のだと思……いますし。」
異邦人街での景品なら分からないが。
普通の商店街なら大丈夫だろう、と。もし何かの折に手に入れた場合は持って行きますね、とか一方的な事を言いつつ。
「歩くのは機械よりも機会を得て下さい。」
そっちのが安全だし、と深く思ったのだった。
■朝宮 小春 > 「…え、いやまあ、流石にそんなのを貰うわけにもいかないから、大丈夫よ。
困ったらこっちに来るし。」
一般的な感性をしているからか、やはり貰い物には躊躇を、遠慮をしてしまう。
それが生徒からならなおさらだ。
慌てて手を離して、それはいいから、いいから、と手を振って押し留める。
「……ぅ、痛いところをつくわね。
………できるだけ努力するわ。」
とほほ、と肩を落とした。
やっぱり常日頃忙しいのだ。うん。
ご案内:「訓練施設」から朝宮 小春さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」から東雲七生さんが去りました。