2016/06/12 のログ
ご案内:「演習施設」に雨宮 雫さんが現れました。
雨宮 雫 > 今日の演習施設の再現設定は

・細かい砂を敷き固められた晴天の拾い砂場
・等間隔でどこまでも伸びる、竜の巻きついた石柱
・時折、強い風が吹く

というのを申請して再現してもらった。

自分の記憶にある、大陸での修行場の再現だが……
申請時の表現が甘かったのか、再現度合いはあんまり高く無かった。

雨宮 雫 > でもだからといって じゃあやーめた とかすると、怒られると思うのでそのまま使う。

準備運動、準備運動。
体をほぐし、ぐいっと垂直に持ち上げた片足を石柱に押し付けて、ぐーっと伸ばす。

「いっちーにー いっちーにー。」

時間をかけて、体を伸ばす。

ご案内:「演習施設」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ >  
「面白い環境ね。」

 通り掛かれば入ってみせて、柔軟している雫に声を掛ける。
 パッと見、柔らかい。

「こんにちは、雫。」
 

雨宮 雫 > 「ぉう?」

柔軟で、足に頭を押し付けた姿勢だったので、そのまま視線を声の方に。
あ、これ知ってる顔だ。

「ぉー、こんにちわかな、エニィちゃん。
 そっちも訓練かな、かな。

 これ、ちょっと申請が変だったのか、東西混じった変なのになっちゃてるのだね、だね。」

石柱に巻きついてるのが東洋の竜じゃなくて西洋のドラゴンになっている。
ちゃんと書くべきだったという教訓を得た。

水月エニィ > 「そのつもりだったけれど……
 ……何だか混沌としているわね。昔の故郷を思い出して、妙な感じ。」

 東西入り混じった意匠の石柱を見遣り、片手でこめかみを抱える。
 砂質を見るに砂漠の類だろうかとも推察を加えたりもする。

 

雨宮 雫 > 「こんな柱がある場所に住んでたのかな、かな。
 オモシロランドか何かかな、かな。」

こんな場所がどこかで実在しているというのに驚きである。
作った人は狂人かな?

「この区画はボクが申請しちゃってるけど、広いから、エニィちゃんも使ってもいいのだね、だね。」

柔軟の終わった足を下ろして、反対の足を同じようにして伸ばし、伸ばし。
ゆっくりとした動作で足が垂直に上がるあたり、相当、柔らかいらしい。

細かい砂は確かに乾燥した場所の再現なんだろう、意図したものと同じなのかは分からないが。

水月エニィ > 「その柱は無いけれど――まぁ、似た様な感じ。
 案外あったかもしれないわね。」

 あまり思い出したくもない。
 適当に流しながら、息を吐く。

「あら、そう。……ふむ。
 ――少し遊んでみる? 私も、勝てないからって逃げている訳にもいかないし。」

 言外に模擬戦闘でもどうか。
 そのように含みを持たせて提案した。
 

雨宮 雫 > 「摩訶不思議ランドに居たのだね、エニィちゃんは。
 ん?
 ん……  」

身内以外の組手はもう随分とやっていない。
この島でやると、上司というかそんな感じの容赦しない吸血鬼にボコボコにされるだけなので。

「よし、ボクも相手が居るのって久しぶりだから、やろうやろうだね、だね。
 上がっておいでーだね。」

足を下ろして、笑いながら快諾。

水月エニィ > 「ありがと。」

 快諾されれば、小さく笑みを浮かべてみせる。
 やるのならば、と、十数秒程の柔軟を行ってから姿勢を直した。

「レギュレーションはどうしましょう?」

 思い出した調子で、問う。
 何も決めなくても危ない事は無いと思うが、念のためだ、 

雨宮 雫 > 「んー、急所攻撃は程ほどに。
 無理はしないで、辛いと思ったらギブアップする。
 気絶したら追撃しない、後遺症の残りそうなのは無し、とかでどうかな、かな。

 異能とか魔術縛ると、じゃあドコまで?になるんで、面倒だからそれは自由でどうかな、かな。」

世間一般的な常識の範囲でやりましょう、程度の話を文章にしただけだが。
確認しておくのは大事、大事。

とりあえず、髪の毛を縛る紐は締め直しておく。

水月エニィ > 「常識的ね。オッケー。」

 ふっ、と笑ってみせてから、
 どこからか長い布とするりと取り出してはためかせる。
 軽くワイヤーの如く振り回してみせた後、長物でも持つかのように布を両手で構える。

「こっちはいつでもいけるわ。雫。」
 

雨宮 雫 > 「  ぁーれー。」

布を武器にする、のか。
ちょっと自分と被るスタイルに、失礼だとは思うが笑ってしまった。

こちらは、両手を軽く打ち合わせて大きく両腕を伸ばしながら片足を前に、反対の足を引いて構えてみる。

「布とかちょっとやり辛そうだね、だね。
 それじゃぁー……  いきまーす!」

向かい合うままでは時間が勿体無いし。
トンっと軽く地面を蹴って、真正面から間合いを詰めにいった。

水月エニィ > 「やり辛い――? っと!」

 接近を把握すれば真上に跳んで逃げる。
 大凡2m上空で身を翻し、振り下ろして薙ぐ。
 薙刀に見立てられるようなそれは、おおよそ布とは思えない重さと硬さを乗せて雫に迫るか。
 
 

雨宮 雫 > 割とエニィは身体能力が高いらしい。
跳び上がった真下まで来て、振り下ろされてくる布に体を横に振って、少し距離を取っての回避。

とても布をただ振った勢いと音では無かった、気功術かその他の何かか不明だが、余計に被る。

「うん、なんかこー……ね。」

喋りながら袖に片手を突っ込んで、思い切り引き抜く。
握った細く長い長い白い布が、雫の体前で螺旋状に宙に舞った。

水月エニィ > 「ッ、似た獲物同士、ねッ」

 そのまま地面に落ち、距離を測りながら渦巻く雫の布を視界に入れて構えを直す。
 獲物の長さを見誤ぬ様に、慎重に備えてみせた。
 

雨宮 雫 > 「そーなのだね。
 だからちょっと笑っちゃったのだね、だね。」

グルグルと回転する長布を前に放り

「     化ッ!」

気合と共に長布を持つ腕を引いて、手首を捻る。
握った場所から長布の先端まで一気に引き絞られて棒状に、布棍となった得物を両手で握る。

布棍の長さは今は2mちょっと、程度。

「じゃあ、もっかいいくよー?
 それとも、そっちから来るかな、かな?」

水月エニィ >  ――一連の動作を見据え、ある程度の推察を付ける。

 大よその長さは同じだろうか。
 目測故に断定はしないが、そう睨んで行動を開始する。
 息を吸い、意識にスイッチを入れ直す。

「ッ、シャアアアッ!」

 活火激発。
 一歩踏み込んでからステップを踏み背を向けて腕を引く。
 先に来るのならば背中で受けると言わんばかりに大きく踏み込み、引いた腕を盛大に振るう。

 引き絞られてはいないものの、先と同様盾に振るわれるだろう。

雨宮 雫 > エニィが背を向ける間に、布棍を両手首で旋回させて勢いをつける。
踏み込んで来るのにあわせるような形で更に腕を回して布棍を、エニィの布に向けて下から振り上げて迎撃する。

こちらは氣を篭めてそこらの木以上には硬度を上げているが、アチラはどの程度か、ぶつけて確認だ。

水月エニィ >  布同市が衝突する。
 硬度としては特別なリソースは感じないのに妙に硬い。
 とは言え絞っている分だろう、厚さで押し通す事は出来る。
 剣戟を彷彿とさせるような衝突音が響いた後、雫の布が押し通りかける。かけたら、

「――まだッ!」

 衝撃をこらえながら布を繰る。
 押せぬのならば絡めてみせよう。迫る布棍に、己の布を覆い絡ませに掛かる。

雨宮 雫 > 中々手応えが硬い、木の硬さくらいはあると考えて良さそう。

「いい音するね、硬いかな、かなぁっ」

自分の布棍がエニィの布に絡まれると、その間に前に出て絡んだまま引っ張られないよう、余裕を作る。

勿論、それだけが目的ではなく。
間合いを詰めて接近戦の距離に持ち込むためでもある。

布棍だけに拘るつもりはない、拳打蹴撃も自分の修めた中にあるのだ。

水月エニィ > 「此れでも必死だったのよ。」

 弛んだ布を把握すれば、両手の内右手だけを離し――
 腰の拳銃に手を掛けて引き抜き、踏み込んだ雫に向けて早撃ちを試みる。
 速度重点故にロクに照準を合わせずに打ち込んだ故に精度は甘いが、
 そのままでも身体の何処かには中る程度の精度だ。

「こんな風にッ!」

 ――エニィも同様、布棍だけに拘るつもりはない。
 選択肢こそ違えど、即座に対応したアクションを示した。
 

雨宮 雫 > 「マジで?!」

拳銃は、しかも撃ってくるのは想定外、だった。
避ける暇が無い、その場で停止。

布棍を持ったままの腕、反対の腕、跳ね上げた片足の脛で顔と首と、内臓の重要部位を庇って隠す。

両腕に弾丸の着弾、硬気功でめり込むだけで済むが、鉄球でぶん殴られてるに等しい衝撃がクソ痛い、めっちゃ痛い。

「―――――ぁっ!!?」

そりゃ、苦悶の声も出るし、動きも固まってしまう。

水月エニィ >  
 ――尚、何もしなくても被殺傷属性のゴム弾丸故に致死に至る事はない。
 それにして痛い、かもしれないが。

「そ、こッ……!」

 油断していると把握すれば、思い切り布を引っ張って引き寄せに掛かる。
 引き寄せられた上で無防備なようならば、思い切り鳩尾を狙って蹴り上げを試みた。
 
 

雨宮 雫 > 「  ん、    ぐぇ!?」

動きを止められた体では引っ張られるのには逆らえない。
しかし、硬気功を維持していれば鳩尾への蹴りは、少し体を捻るだけで耐えられた。

エニィにはゴムタイヤでも蹴ったような人体には思えない感触、手応えが返るだろう。

一連の流れは最低だったが、距離を詰めるという目的は果たせたし、相手の一部も間近にある。

布棍から手を離し、両手でエニィの蹴り足を掴みに行く。
掴んだら、捻った体を更に捻って、足首と膝関節を極めながら投げ技に移行するだろう。

水月エニィ > 「ん、ッ! ……しまっ!」

 硬い感触にはそういうものかと流すものの、
 得手でもなく手札の見えぬ相手に接近は愚策だったかと悔いながらも掴まれれば行動に移る。

 敢えてバランスを崩し、身体を宙に浮かせる。
 捻られそうになる足を逆方向に回して捩じり返し、極まる事を防ぎに掛かる。
 何というか、無茶をするし、無茶に沿った動きを強引めいたもので成立させている。

「ん、のッ……!」
 

雨宮 雫 > 相手も宙に浮き、極め切れなかったと分かるとエニィの足からアッサリ両手を離す。

「ざぁんねん、かなっ」

片手で地面を掴み、動きの基点にして反対の手で手放した布棍をキャッチ。
そのままキャッチした手首を捻り、布棍を回して絡み合った状態から解放させてフリーにさせて得物を取り戻すのだ。

水月エニィ >  
「ぐぅっ……まだ、まだッ!」

 そのまま体を打って転倒。極められるよりはまだマシだ。
 起き上がる事を放棄し、寝転んだ状態から両足に狙いを定め二射放つ。
 今度は速度よりも精度を重視した形だ。
 

雨宮 雫 > 実弾じゃないとはいえ、普通に撃ってくるあたり、かなり銃に馴染んだスタイルを確立しているらしい。

追撃は断念、姿勢を切り戻し、完全に半身になって片方は避ける。
もう片方は布棍を足の前で掬い上げるように振って、ぶち当てる。
ただし、弾き返すような真似は無理。
弾丸の少し軌道をズラして、自分の足を掠める程度で済ますのが精々。
それでも硬気功を解いた後だと物凄い痛い。

「イタイ、さっきからいたぁい!?」

ちょっと涙目になりそうで、悲鳴が出た。

水月エニィ > 「男の子でしょ、泣かないのッ!」

 隙を見れば布を拾い直して腕に巻く。
 立ち上がってから中身の残った弾倉を廃棄し、余裕のある内にリロードを行っておく。
 

雨宮 雫 > 「男女平等ー 差別を許すなー    せぇぁ!」

痛いものに男女は関係ないと主張したい。
エニィーがリロードしてる間に、布棍を旋回させながら間合いを詰めていくことにする。

そんなにバカスカ撃たれては堪らない。

今度はこちらがエニィーの頭部に向かって、高速で振り回した勢いの乗った布棍の先端を振り下ろす。

水月エニィ > 「ちぃ……!」

 左腕を挙げて防護する。
 丸太でも持ち出されて殴りつけられたような衝撃を覚えながらも、この程度ならと半歩足を引いて堪えてみせた。

 今度は狙いを付ける暇も無さそうだ。
 そう判断を下せばリロードしたての拳銃を滅多撃ち。
 大凡6発の乱射だが、立っていれば当たるのは4発程度だろう。

 その分変に動くと逸れた弾丸に引っかかる可能性もあるが、
 なんかもう躊躇いもせずバカスカ撃ってきた。

雨宮 雫 > 当たった、が、余り効いてはいなさそう。
追撃に移る前に、両腕を顔と首の前で交差させて、盾にした。

弾丸の受け方はさっきの硬気功と同様。
ただし、痛いし衝撃で動きもその場で止めざるを得ない。

遠慮なく撃ち込まれているゴム弾で腕や足や胸は痣だらけである。
風呂で染みるヤツである。

「顔は止めてーかなー!?」

泣き言は言ってるが、しっかり地面を踏んだ両足は衝撃で後ろに下がったりはしていない。

水月エニィ > (真正面からじゃこんなものねッ!)
 
 埒が明かないと銃を投げ捨てて再度布を取り、引き絞る。
 槍やビリヤードのキューでも構えるように張り切った長布を構えてみせる。

「ウッ、ラァァァァァァァァァアアアアッ!!!」
 
 バンシーが如き耳を劈く叫び声と共に仕掛ける。
 そのまま大きく一歩踏み込みながら添えた左手を外し、片手で腕を伸ばして突きを放つ。
 片手でしか支えられていない長布ではあるが――硬さと重さを保った打突撃として雫に迫った。
 少々の異様さはあれど、成立している。

雨宮 雫 > 良かった、あのままずっと撃たれてたらギブアップ一直線だった。

エニィが構える間にこちらも一呼吸。
気を入れ直した布棍を振り回す。

突き込んで来る動きに合わせ、こちらも前に。
数歩進んで、十分に勢いを乗せた布棍を横から叩きつけるように放って軌道をズラしにいく。

「了、疾ッ!」

うまくズレたら、布棍の利点 容易に曲がること を活かしてエニィの布にグルグルと、蛇のように絡みにいくだろう。

水月エニィ >  軌道はわずかにぶれ、頬と肩の間辺りをかすめるように飛ぶか。
 そして、布棍は容易に曲がる――きっちりと絡みつけば、リプレイが如く状況が再現される。

「綱引きは苦手、なのだけれど……ッ!」
 
 接近戦が不利なのは把握済み。ならば、と、
 ――先ほどのお返しとばかりに思い切り引っ張りながらステップを踏み、後方に跳んで引こうと仕掛けたか。
 
 

雨宮 雫 > 引かれて、布棍と布の張り詰める一瞬の均衡。
思いつく手は、後ろに跳ぶエニィに合わせて、パッ と両手を布棍から離すこと。

こちらも、力比べに自信があるわけでもなし。
意表をつければ、1-2秒でも相手がバランスを取り直す時間を稼げれば得られる機会は十二分にある。

「ボクもそれは苦手ー    かなっ。」

布棍を維持する気だって無限にあるわけではないのだし、綱引きの間に、また銃が出てこないとも限らない。

水月エニィ > 「ゃあっ?!」

 あっさりと離されれば、勢いを余らせて盛大に吹っ飛ぶ。
 ゴォン、と、勢いあまって西洋竜の意匠のある柱に頭を打ち付けてしまい、
 柱も衝撃に負けたのか瓦解してエニィに降り注いで埋もれさせる。
 それほどの力が篭っていた事の裏っかえしでもあるのだが。
  
 尚、少女趣味なフリルのついた白い下着でした。

雨宮 雫 > 本来の予定は、転んだか、そうでなくてもバランスでも崩してくれれば、その間に間合いを詰めて拳蹴のどちらかを見舞おうと思っていたのだが。

想像以上に後ろに、しかも柱に当たって壊れて埋まっていく。
あと、パンツが見えたが、この状況でソレを気にする   普段でも気にしないね、雫は。

「ぇ、あわわ、え、エニィー!?
 大丈夫かな、かな!?」

だだだっと走って近づくと、瓦礫を払いのけて掘り出しにかかる。
この結果は予想していなかった上に、やり過ぎである。

水月エニィ >  
 頭を払いのけられれば苦しそうに身体を起こすエニィの姿。
 それほどの力が成立していた故に自業自得ではある事は、自覚しているらしく。
 バックステップを混ぜて思いっきり引いたのだから、と、自分の中でも敗因に思い至って大きな溜息。

「勢いが余りすぎたわ……この位ならまだ堪えられるけれど、流石に降参ね。参ったわ。」

 諸手を挙げて降参のポーズ。痛そうではあるがまともに動ける辺り、相当に頑丈な事は伺えるかもしれない。

 尚、瓦礫はちゃんとした石で出来てるそうです。スポンジと言うこともなかったらしい。

雨宮 雫 > ぽいぽいぽい、と瓦礫を掴んでは投げ捨て、掴んでは投げ捨て。
出てきたエニィは意識もあるし、体も平気そう、か?
擦り傷切り傷はあるだろうけども。

「あんな飛んでいくと思わなかったかな、かな。
 ビックリしたかな、かな。

 うん、結構やったし、この辺にしておこうかな、かな。
 やり過ぎて骨でも折ったら面倒だからね。」

怪我自体は幾らでも治すが、訓練で怪我満載は余り、いい顔もされないのが普通だろう。

「とりあえず、立てるかな、かな?」

はい と片手を差し出す。

水月エニィ > 「そうね。やり過ぎて怒られて目を付けるのは勘弁だわ。
 そうしなきゃ死ぬって言うなら別だけど、そもそもその時はダメージを抑えながら逃げるか落としどころを探るわよ。」

 差し出された手を掴み、ゆっくり立ち上がる。
 切り傷打ち傷は多いが、普通に見ても一週間で完治する程度のものだろう。
 立ち上がれば汚れを手で払い、拳銃と布を回収して 大きく息を吐く。

「今は医療施設に頼れる身体でも、勘弁。
 ああ、立てるわよ。……やっぱり勝てないものね。」
 

雨宮 雫 > 「パっと見、消毒と絆創膏と湿布で済みそうかな、かな。
 医療施設っていうか、ココの医務室でやっちゃえばいいと思うけど、ボクも自分にするし。

 エニィちゃんも纏めてやってあげるのだね、だね。」

こちらも、エニィを起こしたら布棍に使った布を回収する。
埃と土を払って、畳んで、袖の中に入れれば終わり。

後は、乱れた髪の毛を適当に後ろに流せば帰り支度は準備完了である。

「本番、そんなの無いのが一番だけど、ソコで同じ目に合わなければいいんじゃないかな、かな。
 訓練って勝ち負けが大事ではないはずだから、だね、だね。」

水月エニィ > 「ええ、そうしましょうか。」

 大きく息を吐く。
 流石に疲れを覚えはじめたのか、声の調子も弱い。

「そうね。負け延びる。そのために練達は欠かさないけれど、
 半ばあきらめているけれど、それでもあきらめきれないのよね。
 つい気にしちゃう。」
 

雨宮 雫 > 「うーん、なんか複雑そうだね、だね。
 事情ありそうだけども、先に手当てとご飯にしたいかな、かな。」

何か拘り?か、思いとかありだが……先にお互いの怪我をどうにかした方がいいだろう。
まず一番、自分の体に湿布を貼りたい。

「再現のスイッチも切っちゃうから、いこうだねー。」

水月エニィ > 「まぁ、せっかくだから愚痴っておきましょう。
 ――私の異能に与えられた名は、負け犬よ。」

 大きく息を吐いて、吸って、吐いて。

「そうね、手当とご飯にしましょう。
 ――雫の手当ての腕なら信頼できるもの。」

雨宮 雫 > 「中々オモシロい名前の異能だね、だね。
 じゃあご飯でも食べながら、もっと愚痴を聞くかな、かな。」

だからご飯は奢ってあげる と笑いながら、その場を離れて奥の医務室を目指すだろう。

「ボクは何でも治せちゃうからね、そこは自慢の医術だから、ひひひー。」

水月エニィ > 「羨ましいわね。全く――」

 暗さのない羨望を表情で示してから、医療室へと向かった。
 ――後に食事をするならば、『負けやすくなる異能』であることをさっくりと愚痴っただろう。
 本質的なものは自覚していないので、話さない。
 
 

ご案内:「演習施設」から水月エニィさんが去りました。
ご案内:「演習施設」から雨宮 雫さんが去りました。