2016/07/06 のログ
■リビドー >
「その通りだよ。とは言え、難しくないよりは好いとは思わないかい。
……だって君は、簡単に人を殺す暴力は嫌いだろう。」
柔らかく、優しく。
ステーシーの繊細さを肯定するように、口元を緩めて笑んでみせる。
――その上で、改めて表情を引き締める。
「――最後はキミが決める。其処に覚悟があれば良い。
少なくともボクはそう思うし、殺意も捨て身も時には強力な味方だ。
安易にそれらを敵にしてはいけないよ。自分が使うにしても、誰かが使うものを見ても、な。」
「ん、ああ。どうにかするよ。
幸い、手段やツテは持っている。どうにかなるし、どうにかするさ。
言う程大きなけがではないし、そもそもボクの選択故だ。甘んじて受けるさ。」
■ステーシー > 「……そうですね」
そうだ、自分には力がある。
その力の使い方と責任を見誤らないことだ。
きっと自分には、それができる。そう信じる。
頬を掻いて、笑みを浮かべた。
その時、私は悟ったんだと思う。
自分が成すべきことを。
「殺意も捨て身も、殺さない覚悟も自衛の意志も」
「全部…自分なんですね」
「安易に敵にしないという言葉、覚えておきます」
リビドーのその言葉を聞いて、安堵して胸を撫で下ろす。
「そうですか、それじゃ私もこの頭のコブを受け入れます」
「さて、今日は本当にありがとうございました」
「リビドー先生、色々と教えていただいたこと、忘れません」
「って…お別れみたいですねこれじゃ……それじゃ、また会いましょう!」
笑顔で小さく手を振ると、木刀を拾って去っていった。
ご案内:「訓練施設」からステーシーさんが去りました。
■リビドー >
「今生の別れにはしないよ。
――ああ、また会おう。」
立ち去るステーシーを見送り、右腕へと目を遣る。
「ボクならいつものことで済まされる気がしないでもないが、
念の為にここの医務室は使わないでおこう。大きな怪我の内にも入らないつもりだが、
厳しい医務員に当たれば少しばかり面倒だからな。さて……」
右腕を眺めて独りごちてから、ゆっくりとその場を立ち去った。
ご案内:「訓練施設」からリビドーさんが去りました。