2016/09/10 のログ
ご案内:「訓練施設」に雪城氷架さんが現れました。
■雪城氷架 > 「ふぅ、なんか久しぶりだな…」
実際に此処に来るのも久しぶり
夏季休暇を挟んでまるっと二ヶ月ぶりぐらいだろうか
とりあえず荷物は置いて、
今の時間は特に人影もない訓練場へと足を進める
■雪城氷架 > 夏休み前に感じた、自身の異能の不調
精神的に不安定にもなって、ルームメイトに辛辣にあたってしまったり、
自分らしくない状態にすら陥った
それから二ヶ月
異能は使わないように使わないように、
保険課で出してもらった抑制薬を適宜服用して今はなんとか落ち着いている
「……も、もう大丈夫だよ、うん…多分」
あれは一時的なものだと自分に言い聞かせる
括流からもらった髪飾りも肌身離さない、だから今日は久しぶりに…
使ってみようと此処へやってきたのだった
■雪城氷架 > 自身の異能、<マクスウェル・コード>は任意の位置・範囲内における分子運動を完全操作することができる……というもの
簡単な話、
空気中の分子を超高速で振動運動させることで酸素をその場で燃焼させて炎を発生させたり、
水分の分子運動を完全に停止させることで氷結させたり、といったことが可能
無論それ以外にも色んな応用が効く、ある種万能的な異能である…らしい
この学園に入学後に判明した事柄としては、
異能で影響を与える上下幅に限界がない、ということ
自分のメンタルに大きく異能の力が左右されるということ、が挙げられる
■雪城氷架 > 気分が高ぶったり怒ったりしている時に異能の力を使うと、
思っていたよりも加速度的に力を発揮してしまったり、
当然その逆も然りといった具合である
ただし、それが理解っているからこそ、
いざ能力の制御の勉強をはじめてからはさくさくと成果が上がっていった
それが急に崩れたのが、夏休み前
「………」
じっと自身の手を見る
七夕、夕涼の最中、公園で突然予想外に力が暴走した
あの時点では誰にも被害が及ばなかったものの、それ以降まともに制御が効かなくなった
だからこうやって使おうと思って使うのは文字通りに二ヶ月ぶり
薬で抑えられてるにしてもちょっとした、勘を取り戻す必要もあるかもしれない
■雪城氷架 > 「まずはおさらい……」
ふぅっ、とない胸に手をあてて深呼吸
落ち着いて、自分より3mほど手前、床高1.5mほどの位置を意識する
空間として認識したその位置、その範囲内
その内部の空気の分子運動を───加速させる
■雪城氷架 > "ボンッ"
「わうっ」
起こったのは、小さな爆発
想定では揺らめくような小さな火の玉を少しずつ発生させる、つもりだった
熱風に髪の先端を焦がして、その場で尻もちをつく
■雪城氷架 > 「……全然ダメじゃん…」
尻もちをついて座り込んだまま、項垂れる
もしかしたらまだダメなんじゃとは思っていたものの、実際にダメだとショックだ
一体どうしてこんなことになったのか…
あの時も、ちょっと冷めた縁日の焼きとうもろこしを温めようとしただけで、消炭に
高熱が出て、身体を冷やそうと思っただけなのに部屋が冷凍庫のようになった
まるで、自分の力なのにコントロールが効かない
「どうすればいいんだよ…これ……」
じわ、と目頭に熱いものを感じて、腕でぐしぐしと拭う
■雪城氷架 > 考えても答えが出るわけでもなく、
言い知れない不安だけが断続的に湧いてくる
周りに誰もいなかったのもあったのか、
そのうちぽろぽろとその双眼から涙が零れ落ちて
少しの間だけ、一人で泣く
■雪城氷架 > 「………はぁ」
ぐっと目元を拭って立ち上がる
相変わらず周りに誰もいないと泣き虫だな、なんて思ったりしつつ、
母である涼子や、括流や、今では零なんていう彼氏もいて、義理とはいえ妹もできて
逆に一人で思い悩んで泣いて、なんて最近はなかったなと気づいた
「…なんとかなるなる」
そう思うと昔よりも随分泣くことも減ったのだし、
なんとかなりそうな気がしてくるから不思議である
■雪城氷架 > 自分の異能は精神にも影響を受ける
なのでこのくらいでいちいち凹んでいてもいけない気がした
というか泣いてすっきりした
なので、もう一度
先ほどと同じ位置に、手をかざして集中する
"ボンッッ"
再び、爆炎が踊る
……しかしさすがに今度は驚かない、さっきと同じなら、驚かない
「……よし、わかった。
日常的に異能を使うのは、もう無理なんだな」
それが異能の力としての成長なのか、
それとも単なる変調不調が続いているだけなのかはわからないけれど
くるりと踵を返して、鞄を肩にかける
■雪城氷架 > 「……当分はエアコン要るな~」
今まで通りなら異能の力で空調いらずだったのに
はぁ、とそんなことを口に零しながら
自慢のキューティクルの端っこがちょっと焦げた悲しみを背負ってその場を後にするのだった
寮に帰ったらしっかりお手入れをしなければならない───
ご案内:「訓練施設」から雪城氷架さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に龍宮 鋼さんが現れました。
■龍宮 鋼 >
ォォオオオアアアアアアアア!!
(咆哮。
直後に、衝撃音。
訓練施設に轟音が響く。
強度の高い防音と衝撃拡散の防護壁を複数施された部屋でも、その全てを消しきれないらしい。
近くの部屋や通路に居るものは僅かに感じることが出来るだろう。)
――ッガアアアあああらあああ!
(その咆哮が、獣のそれからヒトのそれに変わる。
鋼のような鈍色の甲殻に覆われていた右半身から、それらがガランガランと剥がれ落ちる。
元々異能の暴走の抑制に使われていた制圧用の魔術。
それを使って暴走時に自身の周りの重力が跳ね上がるようにセットしておいたそれが、効果を消した。
部屋の中央で蹲り、荒い息を吐く。)
はッ、はッ、はッ……!
(何度目の暴走か覚えていない。
部屋の至るところには大きな陥没痕が見られ、その周囲には例外なく鋼の甲殻が転がっている。
疲労でろくに動かない腕で身体を起こし、再び龍の力を引き出すために目を閉じる。)
■龍宮 鋼 >
(力の制御は相変わらず出来ていないが、引き出す事はかなり慣れた。
目を閉じてさほど時間も掛けず、その存在感が跳ね上がる。
右の額のやや上に鋼色の角が生え、そこから爆発的に右半身を甲殻が覆い、)
――ッ、が、はぁアッ!
(その全てが剥がれ落ち、再び蹲る。
回を重ねるごとに持続時間が落ちている。
最初は一時間近く暴れまわり、そこから徐々に時間が短くなっていた。
それでも前回は十分近く持った筈だ。
それが今回は暴走抑制の魔術すら働かないほど。
どうやらある程度使うと発動も難しくなるらしい。
両腕で身体を支えて荒い呼吸を繰り返す。
身体が僅かも動かせないぐらいに疲労している。)
■龍宮 鋼 >
(不完全とは言え、複数回の龍化を経て実感した事がある。
龍の力は到底ヒトの身で扱いきれるものではない。
身に余る力は勿論だが、何より龍の本能に全てが飲み込まれてしまう。
強靭な意志だとか慣れだとか、そんなものは話にもならない。
暴力的で原始的な本能は単純で質が違う。
元よりそう言う存在である純粋な龍種ならともかく、中途半端なヒトの血の混ざった自身では抗う事など出来ないのだ。)
――ッソが……!
(力なく地面を叩く。
せっかく見つけた武器を扱えない悔しさは一度だけで紛れるものでもなく、何度も何度も地面を打つ。)
ご案内:「訓練施設」にフィアドラさんが現れました。
■フィアドラ > 「うーん?どのくらいまでなら叩いても痛くないんでしょうか?」
そんな事を呟きながら来たのはここ訓練施設です。
今日、私がここに来たのはたたかいの練習をするためです。
人間はこみゅにけーしょん?として戦ったりすると友達から聞きました。
それでも、人間は弱い生き物なのでなるべく手加減して戦うのが大事だと思います。
だから念のため手加減して戦う練習をしにきたのです。
「声?」
近くで声がします!
まるでお父さんが岩で生身の部分を思いっきり打った時にあげるみたいな声です!
声が聞こえた部屋に急いで行くと…
床のところに人間?いや龍人でしょうか?
なんとなく龍の感じがする子がいました。
「どうしたんですか?角取れちゃったんですか!?い、痛くないですか!?」
そして大変です!なんと角が取れちゃってるのです!
私は治りやすい種類だから折れても剥げても簡単に治りますがこの子はどうなんでしょう?
もしも、これからも生えないんだったらとても大変です!
心配になって急いで近づきます!