2016/11/12 のログ
ご案内:「演習施設」に三谷 彰さんが現れました。
三谷 彰 >  異能魔術制御披露大会。グレーゾーンといわれる試合会場に彼はいた。
 無論参加者ではない。理由は監視兼いざと言う時の仲裁役の様なものだ。
 体育会系同士のルールを決めた試合。だがスポーツというのは全員が全員紳士的なフェアプレイをするわけでもなければ負けて一件落着などといかず喧嘩などに発展する事も珍しくは無い。
 ただのスポーツでそうなのだ。こんな異能を使った試合でそれが起これば怪我人ですまない場合もある。

「……お、いい所に入ったな」

 だが彼は監視という面目でありながらも普通に試合観戦をしている。
 喧嘩になればとめるがそうでないなら止める理由も権利も無い。つまりは外の様に見回りも必要ない楽な仕事なのだ。
 試合としては戦闘というよりは実戦的な模擬戦といった感じで如何に相手を倒すかではなく如何に魅せるかに重きを置かれているのか互いに怪我はしておらず今の所は安心してみていられるといったところだ。
 もっとも彼とて武人見ているとどこか体が疼くのは性分だろう。

ご案内:「演習施設」から三谷 彰さんが去りました。
ご案内:「演習施設」に三谷 彰さんが現れました。
ご案内:「演習施設」から三谷 彰さんが去りました。
ご案内:「演習施設」に三谷 彰さんが現れました。
三谷 彰 > 「……」

 少し顔をしかめると完全に遊んでいた棒をすぐに振るえる位置へと移す。
 始めは舞武の様な様相であったものの進むにつれ少し様子がおかしくなる。
 片方の選手の顔がどこか真面目になってきているのだ。
 いや、真面目というよりは何処かムスっとしているといった具合だろうか。本来であれば見落とすレベルかもしれないが見ることに関して特化している彼の目にはそれが明確に見えている。
 
「……少し」

 一応運営の方に軽くその旨を伝え再び監視へと戻る。
 しばらく。試合も無事終わり双方握手を交わす。と同時に彼自身も胸を撫で下ろした。特に何も無く終わったらしい。

「ったくハラハラさせやがって……あ、いえすみませんお騒がせしました」

 運営の方に一言謝罪をするとその場を後にする。後は試合形式ではなく1芸をメインに据えた正しい意味での制御の演目のみ。少しは気を休められるというものだ。

三谷 彰 >  能力を解除し目頭を軽く揉む。連続使用できるししたところで目を傷めるとかそういったことは無いが疲れるものは疲れる。
 舞台上では異能を使って手を触れないでキャッチボール。落としたほうが負けの試合をしている生徒。地味に見えるだろうがやってみると恐ろしく高度な技術だろう。
 少なくとも自分には出来ないだろうなと苦笑を浮かべその光景を眺める。
 
「俺もなんか練習してみようかな」

 少しその光景を見てその様な事を呟き彼の祭りの1幕は終わるのだった。

ご案内:「演習施設」から三谷 彰さんが去りました。