2016/12/23 のログ
ご案内:「訓練施設」に三谷 彰さんが現れました。
三谷 彰 >  学年末。様々な科目でテストを向かえるこの時期彼はルーン文字を書き記した本と共に演習施設に入る。
 魔導実践学のテスト課題は4月の段階で使えなかった魔法を使える様にしそれを当日披露すると同時にレポートを提出するといったもの。彼はこの年にルーン魔術を覚えた為それ披露する事に決め、練習するためにこうしてここにやってきたのだ。手袋をしっかりと着け指先に付与魔法を使用する。付与するものは光。勿論明るくする為ではない。
 その光に魔力を更に込める。そうしてなぞる事で空中にほんの僅かな間だけだが光の線が浮かび上がる、それを確認すると一息はき空中に文字を描く。

「ラド・シゲル・イング」

 移動と光の意味を持つ文字を書き記し完成の意味を持つ文字を描く。魔法として完成したそれは小さな光の玉となり真っ直ぐに直進する。そして、パン!という音と共にキラキラとした花火の様な光を放った。

「……流石にテストで出すにしては安直だよなぁ。やっぱり4節くらいの文字か」

 少し溜息を吐きルーン文字の書かれた本を開く。

三谷 彰 >  本を閉じもう一度指先に光を灯す。

「フェオ・ラド・シゲル・ダエグ・イング」

 素早く空中に文字を書き記し魔法を発動させる。形としてはさっきの物と同じ光の玉、しかし変化と規則的な動きの意味を持たされたその玉は彼の周りをクルクルと回りながらその光を強くし分裂する。そしてそのままもうひとつの文字を描く。

「ハガル・イング」

 破壊の方向へと向かうルーン文字を空中に描くとその光は高速に回りだす。そして連鎖的に破裂。彼を取り囲むようにさっきよりも大量の光の粉を撒き散らした。
 もう少し変化が欲しいか? とでも言いたげな顔をしもう少し改良できないかルーン文字の本を開く。しかしどうにもこれ以上思いつかなかった。戦闘的な使い方なら思いつくのだが……とここまで考えてからあまりの自分の戦闘頭ぶりに落胆し盛大な溜息を吐いた。

三谷 彰 >  軽く体を伸ばして本をカバンへ仕舞う。テストとてこれ一つな訳ではない。
 憂鬱な気分になりながら訓練施設を後にする。
 
「……そろそろ本格的にバイト休みいれないとな」

 ふぅと一息吐いてからドアを閉めるのだった。

ご案内:「訓練施設」から三谷 彰さんが去りました。