2017/04/18 のログ
ご案内:「訓練施設」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > 「ダメ!無理!暑い!!」

日差しが小春日和を通り越して真夏の様相を呈した午後。
七生は異能の弱点克服と銘打って訓練施設にあるプールの使用申請を出した。
流石にプールが使われるには時期が早かったという事で、プール掃除をするという条件付きでの許可が下りたのが1時間前。

ほんの小一時間で七生は見事にプール掃除をこなし、今は水を張っているという段階だった。
たった一人で、しかも短時間でプール掃除を終えた理由は、ここが屋内プールで汚れもさほど酷いわけではなかったのが一つ、
もう一つは七生の異能のお陰だった。

「案外、便利なんだよなあ……いざ使うとなると。」

七生の両手にはバットの柄ほどの大きさ・太さの棒が握られている。
それは手元から10㎝のところでそれぞれ4つに枝分かれし、触手の様に延びた血色の枝の先には掃除用具が繋がっている。
七生はそのように複数の用具を一度に使って短時間での掃除を可能にしていたのだった。

「ただ、並行処理ってめっちゃ疲れるんだなこれ……」

プールサイドに腰を下ろし、七生は不格好なイソギンチャクの様な物を見つめている。