2017/10/15 のログ
ご案内:「訓練施設」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「あー……いい汗かいたぁ。」

夜の訓練施設にて。
昼間、ひたすら書き物の作業をしていた俺は、頭と体の疲弊具合に大きな差が開いていた。
頭は疲労困憊なのに、体の方は無駄に元気という状態は、色んな意味で非常に宜しくない。

なので、気分転換も兼ねて運動でもするかと訓練施設へと赴いた次第である。
流石に休日の訓練施設は利用者も少なく、お陰で久々に思い切り体を動かすことが出来た。

暁 名無 > 「それにしても、やっぱ体動かしてるとちょい邪魔になってきたな……
 本格的に寒くなる前に切っとくかぁ。」

アップにして束ねている髪を軽くなぜながら呟く。
伸びるペースはあまり早くはないが、だからと言って放っておいたらいつの間にか肩甲骨の辺りまで延びていた。
毎朝束ねるのにも、毎晩風呂で洗うのにも一苦労で、今日みたいに身体を動かせば顔にべしべしぶつかる始末。

「……まあそれは追々考えるとして。
 あとは戸締りと消灯の確認だな。」

最終の点検をするからという条件で利用を希望したのを思い出した。
まあ、こんな日のこんな時間に誰か居るとも思えないが、念の為を考えて一部屋ずつ見て回ろう。

暁 名無 > 「そういや前に来た時は補習受けさせられてた子とか居たっけな。」

ふと思い出して、今回もそんな奴が居ないだろうかと心配が過る。
いや、補習を受けてる生徒に対してではなく、その補習の監督役を押し付けられやしないかという心配なんだけどな。
しかしもうそこそこ遅い時間だ、こんな時間まで補習を受けてる奴はよほどの理由持ちだろう。

「……昔の俺みたいにな。」

いやあ、あの補習補講地獄は参ったね。
何せひと夏まるっと潰したようなもんだったし。

ご案内:「訓練施設」に岡崎 燐太郎さんが現れました。
岡崎 燐太郎 > 施設内のとある一室。明かりが灯る部屋の入口に掲げられた文字を見れば「休憩所」とある。

「はー、終わりっと。今日も問題なしかな」

中を覗けばベンチにもたれる一人の少年がいることだろう。
設置された自動販売機から購入した飲料水で喉の渇きを潤し、深く息をつく。

「さすがに他の利用者は帰ったか。ちょっと熱中しすぎたな」

窓から外を見ればすっかり暗闇が広がっていた。
いつも通り魔術の腕が鈍らないよう、ここを利用しに来たのだが休日ということもあってつい時間を忘れてしまったようだ。
いつの間にか他の利用客の姿も減っており時間の経過を実感する。
訓練も一通り終えたところで自分もそろそろ帰るかと支度を始めた。

暁 名無 > 遠い昔の思い出に浸りながら歩いていると、不意に明かりの灯った部屋が視界の端に映る。
まだ誰か居たのかと驚きつつ覗いてみれば、何だ野郎か……じゃない、男子生徒の姿があった。

「おーい、こんな時間まで何やってんだ。そろそろ鍵するぞ。」

いくら男子相手だからと見なかった事にして素通りするほど薄情な人間ではない。
俺はベンチに座る生徒へと声をかけ、ついでに忘れ物が無いかのチェックの為に休憩所へと足を踏み入れた。

岡崎 燐太郎 > 「ん、ああ先生。もう出ますよーっと」

声をかけられ入口の方を見ると男が一人。その姿は見知らぬものではなかった。

「わざわざ見回りですか? せんせーも大変っすね」

そんな軽口を叩きつつ自分の荷物を鞄にまとめる。
一応忘れ物の確認もして何もないことを確かめると入口の外に向かう。
そして休憩所内を見て回る暁の姿を伺った。

暁 名無 > 「鍛錬もほどほどにな、明日は平日で授業もあるぞ。」

いや、それは俺も人の事は言えんが。
まあ若い方が体力が有り余ってるもんな、まったくおっさんにはなりたくないもんだ。

「いや、昼間ちょっと頭使い過ぎたんで体の方も使ってこうと思ってな。
 見回りはそのついでだ、ついで。」

よし、特に異常は無し。
まあ忘れ物その他があったところで、チェック表の備考欄に書いとくだけなんだけど。

「なに見てんだ、面白いもんでもねーだろ。」

岡崎 燐太郎 > 「いえ別に。この数の部屋を一つ一つ見ていくのかなって」

それが教師の仕事の一環とはいえ教職に就いたことのない自分からすれば至極面倒な事だ。
そんな仕事を嫌な顔せずこなす姿に感心していた。慣れというのもあるのだろうが。

「一応俺も最後まで使ってたんでよかったら付き合いますよ。予定もないし」

どのみちあとは寮に戻るだけだ。急ぐ用事もないのでせっかくならと手伝いを申し出た。

暁 名無 > 「まー、それを飲むのを条件に使ってた訳だしな、この時間に。
 本来ならもっと早く閉館するんだぞ?」

日曜だし。
そんな事を言いながら休憩所の電気を消し、部屋を出た俺は突然の申し出に少し返事が遅れた。
うーむ、手伝いは有り難いけどただでさえ遅い時間だってのに生徒に手伝わせていいものか。

「……まあ、いいか。
 その代り明日寝坊や遅刻や授業中の居眠りは厳禁だからな。
 職員会議で名前が出ても一切のフォローはしないぞ。」

それでもいいなら手伝って貰おうか。

岡崎 燐太郎 > 「でもお陰でいつもより身体動かせましたし、個人的には感謝してますよ」

時間を多く費やした分成果も大きく鍛錬の甲斐があったというものだ。通常より閉館が遅れたこともそれに繋がっているはず。
それに自ら望んだことなら大した苦でもないんだろうと。

「うわ、けちー。ま、これでも授業態度には自信あるんですけどね。……単位はともかく」

痛いところを突かれはしたが初めから見返りなど求めていないし問題はない。

さて、とまだ電気のついている部屋を探して周囲を歩き始める。
特に異常がなければ消灯しあとは鍵をかけるだけの状態にしていく。

暁 名無 > 「まあ、俺も体動かしてたしな……。」

時間を忘れるほどじゃなかったにせよ、それでも閉館時間を遅らせたのは俺の判断ではある。
けどまあ、閉館後も何らかの事情があって使いたい場合は申請すれば鍵の貸し出しはされるのだが。

「ケチもクソもあるか、そもそも生徒がこんな時間まで居る時点でこっちにはマイナス要素だっつーの。
 これがまだ女子生徒ならともかく……。」

けどまあ手伝って貰うのは素直に有り難くは思う。
お陰で倍速で点検は進んでいくから、その分帰るのも早まるし。

岡崎 燐太郎 > 教師らしからぬ発言を背にしつつも残りの部屋を適当に巡回する。
忘れ物やトラブルは無し、居残っていた者も全員ロビーに向かっていったため問題なし。

「うん。こんなところかな。戻るか……」

とりあえず見回れる範囲は確認できた。報告のために暁の下に戻る。

「こっちは終わりました。特に異常なしです。多分人も残ってません」

一連の報告を済ませ、あとは残りの作業を片付けてくれるのを待つのみとなった。