2018/01/03 のログ
ご案内:「訓練施設」にラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが現れました。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 訓練施設。
さすがに年明けということもあり、こんな場所にくる人は普段にくらべると格段に少ない。
普段の服装よりもよりミリタリー色の強い、むしろミリタリーそのものの衣服を着て、
訓練施設に足を踏み入れる。初めはダミー人形を使った戦闘訓練もいいかと思ったが、
今日は基礎体力をつける為にトレーニングすることを選択した。
「といっても、昔のように毎日鍛えてるわけじゃないからなぁ…最初は軽めの運動でいいかな」
トレーニングといっても、筋力を向上させるトレーニングではない。
目の前に広がるのはほふく前進用のネットが張られたコース、
壁越え、鉄棒、棒のぼりといった障害物が並ぶ区画。
そう、実際に戦闘になった時に目的の場所までを走破するための訓練だ>
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > コースのスタートラインに立つと、青色の信号が一つずつその灯火を消していく。
そして一斉に赤色の灯火がともればそれをゴーサインに駆け出す。
ほふく前進、壁越え、煙幕室と障害物を突破し、射撃場につく。
拳銃をもって安全装置を外せば回転式弾倉の銃が火を噴き、的に正確に弾丸を打ち込んでいく。
『あれ、こんなにキツい種目だったかな……?』
一つ一つの種目をこなす様は、傍から見れば着実に処理しているように見えるかもしれない。
しかし自身の中で抱えている感覚は裏腹に、
思うように進むことのできない違和感のようなものを抱えていた。>
ご案内:「訓練施設」にイチゴウさんが現れました。
■イチゴウ > 新たな1年の始まりを迎えた世間は忙しく
普段熱心な生徒で賑わうこの訓練施設から人を奪っていた。
そんな場所に響く人ならざる金属音。
四つの足が奏でるその音は人の少ないこの施設に
程よく反響し消えていく。
そうしてロボットは直進し続けるが
横から聞こえてくる様々な音に反応して突然立ち止まる。
興味を引いたのは自身の記憶に入れているある生徒の訓練、
彼女は各種障害物を無駄のない動きで突破し
いつしかロボットはその訓練を見る一人のオーディエンスと化していた。
「良い動きだ。」
彼女の訓練が終われば
こちらの存在を表すであろう低い機械音声を投げかける。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > ゴールまでたどり着くとブザーが鳴り、施設上部のモニターに記録が映し出される。
タイムは勿論、各種目での点数も分野別に表示される。
総合的に見れば可もなく不可もなく、この島においてはそれなりに良い点数だろう。
「あら、見ていたの」
点数の確認を終えてドリンクを飲もうと身体を翻したとき、無機質を極めたような声が聞こえた。
視線を送ればそこには以前何度か接触した多脚戦車だ。
「褒められたってね。
イマイチなのよ、昔はもっと動けた。」
水筒を手に取ってドリンクを飲むと、モニターの点数をみて不満そうに言葉を漏らす。
昔の方が動けた。それは嘘ではない。>
■イチゴウ > 「途中からだったがじっくりと
見させていただいた。」
彼女を見上げる形で凝視しながらそんなことを。
いささか言い方には問題があるかもしれないが
彼女の動きを観察し数値的に評価していたのは事実で。
彼女の訓練模様は
数値的に見ても兵士として支障が無いものであり
訓練プログラムが評価するスコアもハイスコア、
しかし彼女は不満げな様子を隠そうとしない。
「実際の戦場から離れればそうなるのでは?
兵器とは違い兵士は戦わなければ劣化する。」
その姿を見たロボットが淡々と自身の見解を口にする。
つまり鈍っているのではないかという事である。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「そうね、後方支援で火器を扱うだけでも戦場だものね。
鈍るのも訳はない、か。」
気づかないうちに見られていたのは少々癪だが、べつに咎めるほどのことではない。
多脚戦車からも同様に高い評価を得るが、それでも不満そうな表情は晴れなかった。
「ま、何よりも鈍った原因は訓練時間が減ったことでしょうけど。
あら、兵器だって鈍るでしょう?
人間の訓練は兵器でいうところの手入れよ」
これはあながち間違っていないと思う。
目の前の多脚戦車だって、手入れをしなければいずれは我楽多だ>
■イチゴウ > 「"だけ”と言う表現は適切ではない。
後方支援は戦いにおいて重要であり
また危険なポジションだ。
時に前線よりも苛烈なものとなる。」
狙撃手や砲兵といった後方の部隊は
前線を支える柱となり
敵からの攻撃優先度が高くなりがちである。
ロボットは自身が前線に出る存在であるために
後方部隊の有難さは知っている。
「キミの言う事はもっともだ。
兵器もメンテナンスをしなければ正常な動作は
保証できない。だからこそ今日ボクはここに来た。」
彼女のセリフには相槌を打つような仕草を見せながら
同意を示し使用が終わった訓練スペースへと
顔部の視線を向ける。