2018/01/24 のログ
花ヶ江 紗枝 > 「うふふ、自慢しても良いけど、妬かれないように気を付けて頂戴ね?」

あくまで軽口と言った口調で返しながら数歩だけ引いて瞳を見つめる。
この距離なら見上げるような位置関係にならなくても顔を見る事が出来るし
何より圧迫感を与えたくない。相手がオトコノコなら特に。

「じゃぁ少し見学させてもらうわ。邪魔だったら気にせずそう言ってね?」

そうウィンクして離れようとするも、くすくすと零れた笑みに
少しだけきょとんとした後、唇を尖らせる。

「む……本当よ?
 確かに口に残る甘さだけれど、これの豆乳とか(一部の人に)人気なのよ?
 本当なんだから。」

少しだけ拗ねたような表情と仕草をして見せるも
合わせたままの瞳と、唇の端は笑っていた。
味覚云々は差し引いても、年下の子が笑っていられるならそれはそれで良いと思って。

神代理央 > 「先輩のファンと一戦交えるのは避けたいですしね。口には十分注意するとしましょう」

僅かに距離を取った彼女を一瞬不思議そうな瞳で見つめた後、その理由を察して何とも言い難い表情を浮かべる。
直ぐに社交的な笑みに切り替えて物分りの良い後輩然とした態度を取るが―明日から、摂取するカルシウムの量を増やすべきか真剣に検討していた。

「先輩を邪魔だなんて言ったら、それこそ明日から援護を貰えなくなってしまいますよ。とはいえ、使用時間の期限もありますので大した事は出来ませんが…演習モード7番。非武装、飛行型、出現場所ランダム指定」

選択した演習内容は、飛来するドローンを撃ち落とすもの。
発した言葉に合わせて、演習場のシステムが再び起動する。
準備が完了するのを待ちながら、唇を尖らせた彼女に再度視線を向けて―

「商品化されている以上は需要があるのでしょうが…甘党の自分でも中々手を出し難い味だとは思います。…というか、それ常飲されてるんですか?」

彼女の接し方によるものか。此方の態度も幾分砕けたものになりながら、小さく首を傾げる。
こういうところに魅力を感じる男性陣もいるのだろうな、と頭の片隅で思考しながら、彼女の競争率はさぞ高いだろうと熱を上げていた同僚には憐憫の情を抱いてしまう。

花ヶ江 紗枝 > 「その時は手加減してあげて頂戴ね?
 ……大丈夫、すぐ大きくなって私なんか追い越すわ」

覗き込んだ瞳の奥に走る逡巡に応えるように
くすっと余計な一言を付け加えつつ悪戯気に手を振り
ゆっくりと演習領域外へと歩いていくとくるりと振り返って

「ふぁーぃとっ」

微笑んで小さくガッツポーズをして見せ、自分は静観の構え。
さり気なく流れ弾が飛んで来にくい位置を選ぶあたり、
真面目に邪魔しないように気は配った様子。

「んー、たまに、かしらね。
 演習が終わった直後に飲めばきっとその気持ちは判ると思うわ?」

なんだかんだ言って彼女自身も超が付く甘党だったりもする。
何故かあまり周囲には知られていないけれど。

神代理央 > 「…ええ。精々成長期に期待するとしましょう」

付け加えられた一言に若干心を抉られつつ、それを飲み込んで小さく笑みを浮かべた。遠ざかる彼女から一瞬漂った香りに気を紛らわせた、というのもあったのだが。

「…あれに泣かされる男は多そうだな。いや、男女問わず、かも知れんが」

彼女が見せたガッツポーズに小さく手を振りつつ、僅かな苦笑いと共に思わず独り言を零す。
女性のファンも多かろう、と思いつつ、意識を訓練に集中させる。

―とはいえ、ブザーと共に開始された訓練自体は単調なもの。180度ランダムに飛来するドローンを、己の異形が背中から突き出した砲身によって撃ち落としていくだけ。
大口径の火砲を使うまでもなく、速射出来る小型の砲身や機関銃が唸りを上げ、耳障りな金属音と共にドローンを叩き落としていく。
全方位にすれば流石に彼女に流れ弾が飛ぶかもと考慮した結果の難易度ではあったが、それ故に特に見せ場も動きも無く、数分の後には訓練終了の合図が鳴り響くだろう。

「……ご覧の通り、演習でも余り身体を動かさないんですよね。喉の渇きよりも脳に糖分を入れたくて甘いものを飲むことはよくありますけど」

単調な訓練を終え、銃身から硝煙を棚引かせる異形を眺めた後、彼女に視線を向ける。
僅かに肩を竦めつつ彼女に歩み寄り、適度な距離になったところで立ち止まった。
退屈しませんでしたか?と少し心配そうな色を湛えた瞳で、彼女に視線を向ける。

花ヶ江 紗枝 > 「火器選択範囲に関しては思っていた以上に可変域は大きいみたいだけれど……
 指示中は術者の意識を優先して迎撃する傾向がある分、少し弾幕と
 自身の動きにタイムラグが確認できるから……
 そこから想定される回避範囲はおおよそ2m半径、といったところかしら。
 若干被弾ルートが多めの傾向があるから、後衛主力部隊としての運用が吉?
 もしも前衛としてこの子を守るには……」

退屈していないかという杞憂は彼女の様子を見ればすぐさま霧散するだろう。
単純な訓練にも関わらずかなり真剣に見入っていたようで、
その目は異形のみならず、破壊されたドローンの順番や射角等にも注意深く目を向けている。
能力をいかに活かすか、そして術者をいかに守るかという思考に
深く入り込んでいる事が傍目にもわかるかもしれない。

「……ふふ、お疲れさま。
 大丈夫。退屈なんかしていないわ。むしろ見せてくれてありがとう。
 ……一口飲んでみる?」

そんな様子でも、近づく貴方の姿を認めると腕組みを解き、二コリとほほ笑む。
そしていつの間にか封を開けた先ほどのドリンクを差し出して小首を傾げた。

神代理央 > 彼女が呟いていた言葉に、己の瞳が少しの驚きと興味を含んだ色を湛えるのを自覚する。
己の義務を果たす者への好意と、自身の異能を短時間で十分に理解している事への尊敬と警戒。そんな感情を隠す様に、僅かに瞳を細めて彼女を観察するように見つめていた。

「そう言って頂けると何よりで……そうですね。では、お言葉に甘えて一口頂きます」

そんな思いも、差し出されたドリンクに思わず霧散してしまう。
元が抹茶なら不味くは無いだろうと、恐る恐る彼女からドリンクを受け取ろうとするだろう。

花ヶ江 紗枝 > 「手の内を晒すのは嫌っていう子も多いのに
 見せてくれて嬉しいわ。……はいどうぞ」

少しうれしそうな表情を浮かべてそのドリンクをそっと手渡す。
口にしたなら若干むせそうな甘さの液体が口内へと流れ込むだろう。
味自体は例えるなら抹茶ブラウニーを齧った後に牛乳を飲んだ時の感覚を
凝縮したような味。ありていに言えば決して不味くはないが……

「無駄に濃いでしょ?好きだけれど」

笑みを浮かべつつも期待と不安を含んで揺れる眼差しが貴方の瞳を覗き込む。
多分感覚的にはカ●ピスを原液のまま口に含む感覚に近いだろう。
倍程度に薄めれば普通においしくいただけるかもしれない。

神代理央 > 「……何というか、意外と飲めますね。商品名からして大分キワモノだと思ってたんですが」

普通の味覚を持つ者ならば、口内に広がる濃厚な甘味に表情を顰めたかもしれない。
だが、大の甘党である自分には寧ろ丁度良い塩梅。もう少し味が崩壊しているのではと思っていたが、元の素材は残しつつ甘みが引き立っている。
尤も、前述の通り普通の味覚をもつ者は「元の味が分からない」と嘆くかもしれないが。

「…先輩を誂うタネが一つ減ってしまいました。普通に美味しいですね、これ。寧ろ普通に飲める事が若干残念です」

此方を覗き込む彼女の瞳に、軽口半分本気半分な口調で応えてみせる。
彼女の様に凛とした佇まいの女性を誂うネタが減ってしまうのが残念なのは本当であるし。
彼女の様な人間が味方であって良かったと思う反面、敵であったのならさぞや屈服させがいのある、闘争心を満たす相手だっただろうとも思う。
とはいえ、尊敬に値する先輩であることも事実なので、その思考は直ぐに霧散させるのだが。

「…さて、私はそろそろ施設の利用時間が迫っています。もし先輩さえ宜しければ、途中までご一緒しませんか?」

味わった暴力的な甘味のドリンクを返そうとして、自身が口につけたものだと思い出せば慌てて引っ込める。
そんな醜態を取り繕う様に腕時計に視線を向けた後、首を傾げて彼女に尋ねるだろう。

もしも彼女が了承すれば、彼女の住まいに近い大通りまで送り届ける旨を。彼女に所要があれば、丁寧に礼を返した後立ち去る事になるだろう。
何方にせよ、今日彼女に会えた事は、今日行っていたあらゆる訓練よりも有意義な事だったと後々自宅にて振り返る事になる。

花ヶ江 紗枝 > 「でしょう?嬉しい。
 中々共感してくれる人が少なくて寂しい思いをしていたの。
 分かってもらえてとても嬉しいわ」

その言葉に胸の前で両手の指先を合わせ、嬉しそうに微笑む。
なんだかんだ際物という自覚は本人にもあったりはする。
好きなのだから仕方がないのだけれど。

「それの豆乳とかも美味しいのよ?
 良ければまた今度ご馳走するわね。
 ……ふふ、揶揄うネタはまたゆっくり探して頂戴」

どちらにしろ周りに妬かれないようにこっそりと、ね。などと
小さく囁きつつ悪戯っぽく笑う。
しかし続く言葉にはっとして袂の懐中時計を取り出すと

「あらあら、もうこんな時間。
 流石にそろそろ帰らないと寮監さんに怒られてしまうわ。
 ……ふふ、お言葉に甘えてエスコートをお願いしようかしらね。」

それをゆっくりと仕舞いながら揶揄うような口調で、けれど穏やかに告げる。
そうして自身の荷物を手に取り、ゆっくりと歩き始めるだろう。

彼女にとって風紀委員は基本的に身内に当たる。
それ故にここまでガードが緩いのだが、道中誰かに見られたなら
どうやって仲良くなったのかと後に色々聞かれる事になるかもしれない。
とは言え、彼女自身は帰路の道中を彼女なりに楽しんだようで……

「それでは、また、ね?」

そんな約束を口にする程度には貴方の事を気にいっているようだった。

ご案内:「演習施設」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「演習施設」から花ヶ江 紗枝さんが去りました。