2018/09/15 のログ
ご案内:「訓練施設」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 『せんせーって本当に強いんすかー?』

事の発端は生徒のそんな疑問。
まあ、普段からへらへらしたひょろっこい優男が対幻想生物の戦闘方法まで教えていれば当然の疑問だろう。

自分で言うのも何だが、実際のところ俺はそんなに強くはない。
ただ、生き延びることに関してだけはこの島の誰よりも貪欲であると考えている。
でなければ叶えられそうにない約束があった。
そんな遠い昔の、要は忘れ形見のようなもの。

『うーん、強いか弱いかで言えば弱い方だと思うな』

前述した旨を伝えると、じゃあ手合わせしてくださいよ、という事になった。
それならと放課後にこうして訓練施設にやって来て、

「……だから言ったのになあ。」

他の生徒に担がれて運び出される言いだしっぺ達を見送りながら、俺は小さく溜息を吐いた。

ご案内:「訓練施設」に柊 真白さんが現れました。
柊 真白 >  
(教室での彼らのやり取りを聞いていた。
 普通に考えて、対幻想生物戦の教師が弱いわけがないし、普段の動きからもそれがわかる。
 案の定運ばれていくクラスメイトを見送りつつ馬鹿だなぁ、なんて。)

――先生、次私もいいですか。

(ここまでは見学に徹していたが、このタイミングで右手を挙げて進み出る。
 最近対人戦はやっていないし、「正当な剣術」もやっておかないと後々困る。)

暁 名無 > 「強いか弱いかで言えば強くない、が流石に二十歳前の若造に後れを取るほどじゃないっつーの。
 失礼しちゃうわまったく。」

ノックアウトされる間際の『センセー何かズルしたっしょ!?』というセリフを思い返す。
もちろん。ありったけを仕込んだとも。俺が出来るのはそういう戦闘だ。
フィジカルで差のある相手を、あらゆる手段を用いて無力化し生き残る。
それをズルだと思うのならご自由に、と言ったところだ。

「ま、ちーっと大人げなさ過ぎたかね……」

一服したいところだけれど禁煙化されたらしいのでそれも叶わない。
念には念を、で色々仕込んだから色々と消費もデカかったのでさっさと喫煙所に──

「……え、疲れてるからヤだ。」

わふぅ、と欠伸を噛み殺したところで声を掛けられ、
思わず条件反射で答えてから相手を見遣る。

柊 真白 >  
えぇ……。

(思わず声が漏れた。
 確かに今は放課後だし授業中じゃないけれど。)

――じゃあ、一休みしてからでいいので。

(だがここで簡単に引き下がるほど素直でもない。
 さりげなく出入り口を塞ぐように移動。)

暁 名無 > 「そうは言っても体術の教師じゃねーのよ俺。
 生徒と組手なんて一日ひとり相手が限界ですー。
 だから向こう三日は無理だわ。もう筋肉痛来てるもん。」

いやー参っちゃうねー。若いとすぐ筋肉痛来るからね。
ただでさえ運動とか戦闘とか碌にしてる姿を見ないから今回の様な事態になった系イケメンなのに、そうホイホイ戦わされて堪るかっての。

「そういうわけで三日後くらいにまた来てくんねえ?
 その頃には多分別件でそれどころじゃないと思うから。」

相手の要望を無下にしない様丁重に丁重を重ねて雑に放り投げつつ。
あれ、そういや煙草持って来てたっけ。職員室か研究室に置いて来なかったっけ。

柊 真白 >  
でも割と余裕あるように見えましたけど。

(何やら色々仕込みを入れていたらしいと言うことはわかる。
 それでもやはりまだ一戦するぐらいの体力はあるように見えるのだけれど。)

それ結局やらないってことですよね。

(三日後に来いと言っておいて、直後に別件でそれどころじゃないとか言う。
 やる気がないのが見え見えだ。)

――自分の半分の歳の女の子に負けるのが嫌だから逃げる、ってことですか。

(だから挑発してみた。)

暁 名無 > 「あったりまえだろー、こちとらこの後もお仕事残ってんだから。
 ペットの餌やりもあるし。それこなす余力くらい残しとかねえと。」

学生みたいに疲れたから帰って寝る、が出来れば苦労は無いのよ苦労は。
はーやれやれ、と息を吐きながら俺は頭を掻く。面倒だぞどうにも。

「あー、まあ、そういう事で良いんじゃないかな。
 だってどっちに転んでも顰蹙買うの俺じゃんか。
 万一勝っても……というか、勝った方が顰蹙デカいパターンだもんそれ、ヤだよ。」

自分の半分の歳の女の子を卑怯な手段盛り盛りで倒しましたーなんて噂、流石に嫌すぎる。