2015/06/13 のログ
岡部 吹雪 > 「ああ、そうかいッ!」
モンスターマシンが唸りを上げて、大盾の壁に貪りついた。
如何に銃弾を通さぬ強固な防壁も、質量兵器ともなれば話は別だ。
機械仕掛けの猛牛は、一匹二匹と犠牲者を増やす。
それでも陣形の一角が崩れただけ。あとどれだけの兵士がいることか、皆目見当もつかない。

「増援、あると思うか?」
腰に下げたグレネードを放りながら、猛ターンで矢の嵐を掻い潜る。
こういったドンパチはここでは日常で、おかげで地図の記録など意味をなさない。
地形が頻繁に変わるのだから、観測係も気苦労絶えないことだろう。
これで島の秩序が崩壊しないのだから、各委員の努力が伺える。

桜井 雄二 > わかりません、それでも……(放たれた矢が額を掠めて血が流れる)
……っ! それでも殺す!! 全員殺す!!
(血に塗れたまま叫ぶ)
(その叫び声は、意味こそ伝わらないまでも抗戦の意思をギジンに知らしめる)
(走りながら左掌を口元に当てて)
フッ………(息を吹きかけると岡部が開けた防壁の隙間から氷の息吹が襲い掛かる)

(内部から、そして外部からも徹底した低温攻撃)

岡部先生!! 空気は冷え切った!!
あとは火力が足りない……敵陣の中央に大きな熱を叩き込めれば!!

岡部 吹雪 > ハンドル部中央からテバイス端末が競りあがる。
女性を抱くようにしなやかな手付きで操作を終えた。
突如としてバイクの側面からコンテナがスライドし、夥しい数のミサイルが天へと昇る!
デバイスのモニタに表示されるのは、"ナパーム"のアイコンと"致死圏内"のやかましい注意書き。

「行くぜッ!」
桜井の横に乗り付けて、その手を強引に取った。
僅かでも操作を誤れば、車体ごとスピンして命はない。
点在する瓦礫をスラロームで抜ける。咽ぶような熱風が、一帯に吹き荒れる!
熱量の広がりは一瞬。断続的な"死が"空から注ぐ。
方々で広がる爆炎を背に、重なる影が戦場を駆ける!

「イエーッ! やったぜ。」
機関銃を片手に、勝鬨を上げる。
「さあて、次はボス退治といこうか。」

大規模破壊兵器による振動が、ワームへの呼び声となったのだろう。
地殻変動でも起きたのかと思わんばかりの地鳴りが響く。
横たわるビルの瓦礫から突き出たのは、当初から聞いていた5m級などではない。
30mは軽々と超えそうな、正真正銘の化け物であった。

桜井 雄二 > (冷えた熱は一気に膨張し、ナパームと相俟ってギジンたちに死を齎す)
(ゲートが閉じ、増援はない)

はぁ………はぁ……(額を拭い、傷口を凍らせて止血する)
やりましたね、先生……それじゃ次は。
(巨大なワームを前に血を舐めて)
あいつだ。(見上げるそれを見て小首を傾げる)

……いくらなんでも、巨大すぎやしませんか岡部先生。

岡部 吹雪 > 「おいおいおいおい! 俺だって聞いてねーよ!」
「クッソ、人が下手に出てりゃ財団のジジイ共が!」
「これで死んだら末代まで祟ってやるぜ……クソッタレ!」

ミサイル残量は0。機関銃程度じゃ表皮をえぐれるかどうかも怪しいところ。
他に積まれている装備と言えば、スペアの機関銃と拳銃ぐらい。
どの道あのサイズの化け物相手には、通用しそうもなかった。

「わりぃな。傷薬は積んでねえんだわ。」
「それでどうするよ、あいつ……こんなに育ってるなんて聞いてねえぞ。」

桜井 雄二 > 岡部先生も苦労しますね。
(無表情に同情してふぅ、と深いため息をした)
……3分あれば勝つ芽もありますよ。
本当、今のコンディションだと3分集中しないと俺の最終能力(ファイネストアーツ)は出せそうにない。
要は頭部を潰せばいいんでしょう。

……炎熱エネルギーと氷雪エネルギーをぶつけて消滅エネルギーを作り出し…
相手の頭部を消す。(怪異対策室三課の意地、それは最後の一手を使うこと)

……このプラン、乗ります?

ご案内:「転移荒野」に朝霧保健医さんが現れました。
朝霧保健医 > うひゃ~!大きい!なんですかあれ?大みみず?
(突然現れた血塗れの女性が、緊張感も何もない声で問いかける)

岡部 吹雪 > 「お前、えっげつねえ隠し芸持ってンのな……。」
「……まあいいさ。今度うめえ肉奢ってやるよ。」
「ただ、きっかり3分な。時間は守れよ。……正直俺も、それ以上はしんどい。」

瓦礫の裏にバイクを停め、備えた一振りの刀を抜く。
抜き身の刃は、向こう側が透けて見えそうなほどに研鑽されている。
されどただの刀。現代火器が生み出す破壊力よりは遥かに劣る代物だ。
だがしかし、ただの一点において遥かに勝る利点があった。
文字通り、切り札足りえる理由があった。

「男の約束だぜッ!」
瓦礫の山を飛び出して、機関銃による一斉射。
当然致命傷など期待はしてないが、案の定ダメージは浅く、注意を引き付けるだけで精一杯だ。
だがしかし、ワームが岡部に意識をやれば、そこには既に姿がない。
手品かそれとも魔術の類か、死角から腹への一撃!ワームは徐に身悶える!

抉れた傷跡は合計4つ。岡部の動きは、物理法則の箍から外れていた。
ただ一振りの刀は、銃撃をも超越する岡部の動きに、唯一応えることができる得物なのだ。

「さあ、いっちょやろうぜ。タイマンってやつをな!」

桜井 雄二 > 朝霧さん!? 何故ここに! …あれはワームです…
ここは危険です、早く逃げてください!
(慌ててポケットから手帳を取り出して)
俺は怪異対策室三課の人間ですから、逃げません!

(隠し芸と言われると肩を竦めて)
とっておきたいとっておきですよ。そう何度も使いたい技じゃない。
ええ、約束してください。美味い肉、期待してます。
……三分、いや、二分三十秒で仕上げてみせます!!

(両手の指を絡めるように組み、その先をワームに向ける)
男の約束か………兄さん…
(兄のことを思い出しながら、意識を集中させていく)
うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!
(消滅エネルギーが収束していく)
(必死の形相、それだけの危険があり精緻なコントロールが求められていた)

朝霧保健医 > いえいえ!私にも秘密兵器がありますので!
(そう言いながら大きな薄汚れた本をぱんぱんと叩く)
岡部さん!離れてください!ひしゃげちゃいますよ!
(そう言うと本を開き、何処の言語とも分からない言葉を呟き出す。魔術や神話に詳しい者なら、それが気が遠くなるようなほどに古い時代の呪文だと理解できるはずだ)

岡部 吹雪 > ワームの大口から溶解液が噴出し、辺り一帯を水浸しにする。
濡れそぼった瓦礫や残骸は瞬く間に失敗したゼリー菓子めいて、地面と混ざって溶け出した。
財団が討伐対象に認定するだけのことはある。街へ抜ければ大惨事だ。
下手すれば島の廃棄も視野に入ることだろう。
しかし財団がそれを良しとしないが故に、彼らは苦労に見舞われている。

「ちっ! 何しに来たんだよあの女!」
朝霧を一瞥し悪態を付く。
元より得体の知れない女だ。何をしにきたのかも岡部には検討付かない。
返す刀で斬り返そうとした矢先、ワームの巨体が彼に襲い掛かった!

「ぐっ! 間に合わな……ッ!」
集中力の乱れか異能の発現が遅い!
刀身を盾にしたものの、流しきれぬ衝撃が、岡部の身体を容易く吹き飛ばした!
立ち上る土煙に視界を遮られ、最早自身が何処に位置しているのかもわからない。
ただ一つ確かなのは、ワームの射程距離圏内に変わりないということだけだ。

桜井 雄二 > 朝霧さん……!?(しかし火力が増えるのであれば)
(確かにワームを仕留める可能性が増えるということ)
……どうなっても知りませんよ、俺は!!
(両手を絡めたまま叫ぶ)

くっ!? 人類の敵め……こんなところで死ぬ気はないぞ、俺は!!
(溶解液は確かに自分には届かない、岡部先生は約束を守っていた)
お、岡部先生!!(岡部吹雪の危機、それは明白)
(それでも意識を集中させる)

(失敗したら少なくとも、今すぐに自分を信じてくれた教師が死ぬ)

いけえええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
(絶叫と共にワームに向けて極大消滅波を放つ)
(光の奔流がワームの頭部、その周辺の空間を削り取ろうと向かう)

(放った姿勢のまま、膝を地面につく)
(もう火の粉一つ、氷片一個たりともコントロールできない)

朝霧保健医 > 『───深淵より出でて、その力を顕せ!』
(詠唱が終わり、その直後に、ワームの身体が"何かに上から押さえつけられた"かのように地面に叩きつけられる。不可視のものを見る能力に長けた者ならば、その力の正体が鱗に覆われ、ぶよぶよした巨大な腕であると分かる)

朝霧保健医 > (バラバラになったワームの死体を前に、朝霧はどこか狂気を孕んだ笑みを浮かべる)
・・・ふふふッ・・・!あッはははは!!これがッ!これが旧支配者の力なのよ!!あんたみたいな!偶然長生きできた程度の虫程度には理解できないでしょうねェ!!
(普段のひどく温厚で、ひどく緩慢な保健医ではなく、まるで別人のように興奮し、恍惚の表情を浮かべている・・・)

ご案内:「転移荒野」から岡部 吹雪さんが去りました。
ご案内:「転移荒野」から桜井 雄二さんが去りました。
ご案内:「転移荒野」から朝霧保健医さんが去りました。
ご案内:「転移荒野」に蒼穹さんが現れました。
蒼穹 > (時、夜。所、転移荒野。来た理由は…暇だったから。それと、暴れたかったから、くらいだろうか。)
…何だろうね…何だかよくわからないけど、騒動があったとかなんだとか。
(スラムやら落第街やらで暴れるのもいいのだが、もしものことがあったら…何て懸念をするのは間違いだろうか。もしもなんて多分ないのだが。)
…まいっか、気楽にいこっと。
(適当に闊歩を始めるのだった。)

蒼穹 > (基本的に、魔物や怪異何て言うものは、大半はそっちからこっちに向けて襲いかかってくる者なのだろうが、自分からするとそれは逆であって、わざわざ襲いに行かないと滅多と遭遇しない気がするのは、気のせいだろうか。)
んー…。
(きょろきょろ、と何かを探すかのようにあたりを見ましてみるが。やっぱり、こっちから向かって行かないとダメらしい。新しい武器もまだ試せていないのだし、どうにも不完全燃焼である。だが、初夏の微妙な暑さと夜の良い感じに涼しい風が混じるというのは、結構な心地良さである。ここが荒野でさえなければ、いっそ何処かに腰を落としてみたかったものだが。)

ご案内:「転移荒野」に風間蒼介さんが現れました。
ご案内:「転移荒野」に蒼穹さんが現れました。
風間蒼介 > っと、居た居た…
蒼穹殿ー?今良いでござるか?
(学園で聞き込みの結果こっちに向かった事を聞きしばらく歩き回り
 ようやく見つければ遠くから風に声を乗せて呼びかける
 かっこつけて至近距離に飛び込めば反射的に迎撃されかねない
 気配は隠さず、常人をはるかに超えた跳躍を繰り返し、ずしゃりと粉塵を撒き散らし近くに着地して)

蒼穹 > やっほ。ソウスケ。
あっはは、こんな所まで来たんだ。勿論良いよ。
(気配のまんま、そちらの遠巻きの彼へと手を振って挨拶を遣れば。悠々として、人を越した跳躍を見遣る。して、ふぅと一息、手を振って少々巻き起こった砂煙を払いながら。)
幸い、ここは荒野だからね。
気兼ねなくいけるよ。
(にんまりとしながら、屈託のない笑顔を向けた。そして、くるりと踵を返して、数歩後退すれば。)
さぁ…あそぼ!
(向き直って。そう言う。「"先手"はどうぞ。」との事らしい。)

風間蒼介 > 話が早すぎるのも良し悪しでござるなあ…
刃を交わす前の小粋な会話とか憧れでござったが…
ま、そういう事で約束を一つ、果たしに来たでござるよ
しからばお言葉に甘え…御免
(口ではそう言いながらも名乗りもなく、ゆらりと前に体を倒していく
 バランスを失いきる寸前、つま先が地面に食い込み、爆ぜる。
 位置エネルギーを運動エネルギーへと変換し、第一歩からトップスピードに乗せながら、蒼穹へと向かう
 踏み込みの強さ、足袋越しに指で地面を掴むタイミング、膝での吸収、それらを駆使して微妙に一歩ごとの速度に緩急を付け、速度の認識に体術で幻惑を仕掛ける
 先日の邂逅で放った圧倒的な邪気は即ち空間に権能を広げる事が出来るという事なのだろう、ならば先手を貰った以上距離をとる必要は無い
 体幹、肩、肘、手首から力を伝え、しなるような手刀で首を薙ぎに行く。異能はまだ、使わない)

蒼穹 > …遊びっていうのはさぁ、御話も大事だけど。何よりも。
わぁお。
(忍者とは聞いていた。惑わす様な仕掛け。焦らす様な傾倒にタイミングをずらさせる仕組み。成程。どれをとっても忍者のようだ。この動きを真面目に捉えて捌くなら、それはそれは、きっと苦労するだろう。ただ速いわけではなく、感覚が取りにくいのだから。普通に避けると多分、己も避けることは厳しいやもしれない。ので―――)

妨害御免。破壊魔法・第一術式「滅の矢」
(一つ、彼のその己へと近づく進行の途中に横槍を入れる。緩急のある進行、まともに見るならやはり捌けない気がする。だから、邪魔をする。人差し指を向ければ、それと時を同じくして、真っ黒な矢が向かっていくだろう。破壊魔法。いかなる防御をも認めない、禁忌の魔術。勿論、彼の脚力をもってすれば、簡単に避けられるに違いない。だが、当てることに意味はない。寧ろ"避けさせたこと"により、今の見切り辛い行進のバランスを崩させ、少しでも見やすくさせようとの算段。して、この一発を打ち終えて彼が速度を落とさないなら、また、同じやり口で侵攻してくるのなら、間もなく接触して、手刀は己に命中する事だろうか。回避、若しくは防御をする素振りはなく、妨害のみ、行った。)

風間蒼介 > 大事でござるよ?言葉は…遊びならばなおさら…
そう簡単には行かせて貰えんでござるなあ!
(攻撃態勢をあっさりと放棄し、踏み込みの足を基点に急速ターン、90度横に向けた跳躍で回避、砂煙が白波が如く爆ぜる。
 それと同時に向かい来る破壊の矢に足元を石を蹴り出し…音もなく破壊されるのを確認する)

全く、うすうす感じて居たでござるが…べらぼうに強力な術でござるな
(背中に氷柱を突っ込まれたかのような例の悪寒はまだ来ない。
 第一術式と言う以上はブラフではない限りただの牽制といったところか…それであの威力、侮れない
 しかし彼女は「遊び」と言っている、ならば近接に対し迎撃を放ったという事は…得手はこちらという事か?
 彼女を中心に半時計方向に駆けながら両腕をクロスさせ、振りぬけば左右三対系六枚の十字手裏剣が投射される
 微妙な角度をつけられたそれは左右へ大きく迂回し、獣のアギトがごとく蒼穹を挟み込む軌道で飛翔し)

蒼穹 > そっか。
―――じゃあ遅れ馳せながら、名乗っとくね。
その辺のどこにでもいる破壊神。蒼穹《ソラ》。
…ひゅう、やるねーっ!
(けれど、予想の範疇。寧ろ、今のたった一撃にて攻撃を諦めてくれるとは、結構なことだった。)

あっはは、気に入ってくれた?破壊魔法。
我に壊せぬものはなく。我の道を妨げるものはなし…ってね。
(けらりと、一笑を馳せれば。やはり、早い。瞬く間に、右に左に、手裏剣が。彼の思い通り、魔術師タイプというのは基本的に近接に弱い。それは、己も例外ではない。一応、武器は持っていることには持っているのだが。それもどちらかといえば遠近両用で。)
これはー…へー…。お見事だね。一発、いや、三発だけもらおっかな。
破壊魔法・第一術式「滅の矢」
(右半分の手裏剣を先程の矢を三本、ほぼ同時に右手の指から放って迎撃する。詠唱に間はなく。だけれど、左右という撃たれ方が災いした。右だけか左だけに固まっていれば、全部撃ち落せたろうが。体を庇うように予め構えておいた左手に、三本の手裏剣が刺さった。)
あはは―――痛いなぁ。…刃物だから、当然だろうけど、ね?
面白いね、この戦い方。まるで翻弄されてる気がする。
…ふふ。あっはは…!
(けれど、その表情は愉快そうで。刺さった手裏剣を三本とも躊躇いもなく引き抜けば、投げ捨てて。人間らしい色…赤い鮮血が垂れる己の腕を、ぺろりと舐めあげて文字通り生き血を啜り、不敵に、そして無邪気に笑った。その間、顔を顰めることは一切なかった故に、痛覚が鈍いのか、それともあまりダメージが入っていないのかは、分からないだろうか。)
さて…どうしようか。
随分と洗練された戦い方だね―――私も、ちょっと頑張ってみても、良いのかな?
(そうして向ける笑顔は、遊ぶ少女のそれそのもの。けれど、本気で憎んでいる相手ではない故に、全力で潰しにかかるわけにもいかず。それに、全力を掛けたらそれで御仕舞だろうという懸念さえ抱いていた。それは無論、眼前の相手に失礼他ならないけれど、それが、邪神たる己の在り方で。)

風間蒼介 > 神様とはそれはまた……ほんと驚くことばかりでござるなあ!この島は!
風間神伝流十七代目正統後継者…斬隠<<きりがくれ>>の風間蒼介
拙者、こういうの嫌いではござらんな
(スカーフの下の口元を歪め、気持ちを昂ぶらせて行く
 断言しよう、相手は間違いなく格上だ。
 千年近く化怪と戦い続けた風間の血が訴えている。ざわざわ、ざわざわと、暴風を受ける湖面が如く騒いでいる)

あいにく拙者只人にござれば首一つ心の臓一つで死にいたるでござるゆえ
頑張られる前にやれる事やっとく稼業でござってなあ!
煉精化気…起風発雷!
(素早く印を組めば体内の霊的な回路が賦活され稼動を開始する
 風間の忍者、それも直系に位置する人間は霊的に体質を改造される、より異能に適した形に
 それはいわば霊的な改造人間であり、効率よく整備された体内の回路はロスなく力を循環させ…属性の力を纏わせる。
 全身に風気と雷気を得た蒼介の体は先ほどまでとは比べ物にならないスピードへと加速、常人には何もないところで地面が弾けているとしか見えないだろう
 タイミングをずらし、動きを幻惑する歩法はそのままに四方八方と飛び回りながらクナイを取り出し…)

その程度でどうにかなる御仁ではないでござろうが…な!
(指と指の間に電界を生み出し、形成した仮想砲身に乗せて投擲
 ライフル弾めいた速度で飛翔するそれはすなわち電磁投射手裏剣
 なんらかの対処がなければそれが次から次へと射出位置を変えて繰り出される事になるだろう)

蒼穹 > 神様じゃあない、邪神様だよ。似ているようで違うんだよね…これが。勿論、辺鄙な島だって事には同意するけどね。
…へぇ、正統後継者のニンジャさんなわけだ。それがどれだけ強いかは、知らないけど。
(び、と血の滴る腕にて彼に指先を向けて。)
私にこれをぶっさしたって事は、誇っていいって思うよ。まぁ、私もこっちに来てから結構ダメージは貰ってるんだけどね?
(落ちた手裏剣に一瞥をやれば、にんまりと笑い返した。)

おー…これは凄い。
只人?嘘でしょ、こんな事やってのけるのに。勿論、心の臓をやられたら死んじゃうだろうけど、キミならきっと、そんな事は無いって思うなぁ。
(彼の、そのスピード。それを得た理由は分からない。否、大方異能の所為だろうが。して、そのスピード、原理からすれば正しく"疾風迅雷"という言葉で評するのが妥当だろうか。忍者のウリ、速度。それから、例の厄介な動きまで併合されている。けれども、だからといって目を離すものか。クナイが出てくる瞬間まで、しっかりと目測。)

何だろう、私も昂ぶってきたねぇ…っ!!あっはは、面白い面白い…、強い人間さんは好きだよ。
そして、想像通り、にならないようにご用心…かな?
…でも…こ、これはちょっと、頑張らないといけないね。
破壊魔法・第五術式「滅爆」
(早い。彼の動きはさることながら、撃ち出された一発目の弾丸の如き雷撃を纏った刃物を見て、成程と思った。忍者とは、このレベルなのか。想像以上に、楽しめそうであり、愉悦の笑みを漏らしながら、次ぐ術式を放つ。第五術式。本来なら、強力な術であるが故、詠唱を適当にすれば隙を見せることが多いのだが、今回はそうは行かない。真面目に…そう、この学園では、圧縮詠唱とでも呼ばれているのだろうか?兎も角、速攻で詠唱を完成させて、発動させる。そして、一発目に来た手裏剣を巻き込むだろう、大爆発。爆轟が起こった様な音と共に、迫る手裏剣も、その大地も、そして、空間すらも"破壊"して、迎撃を行う。次いで、もう一度同じ術式を、同じ手筈で展開する。二発目もまた、かくのごとくして、撃ち落とす。)
…どう…かな?
(次から次へと、冷静に何処から来るか、判断する。けれど、その速度は早い。第一術式の攻撃範囲ではきっと打ち漏らす。だから完全に見切ることを捨てて、あくまでも、無理矢理術式の攻撃範囲で迎撃する、そんな算段。そして、あわよくば、彼―――"疾風迅雷"の如きスピードを以てしながらも、今も幻惑的な行動をする、動きが非常に読み辛い存在―――に爆発が当たればいいな、という考えも馳せての、ぶっきらぼうで完全に力任せな対処。「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。」そんな理論だった。)

風間蒼介 > ふむ、不勉強ゆえ違いが判らぬがその話はまたいずれ……
拙者まだ未熟者ゆえ先達には至らぬが…期待ハズレにだけはなんらようさせて貰うでござるよ

はっ、その割には大して堪えているようには見えんでござるけどなあ…
(確かに手裏剣は刺さった。血は出た。しかしそれで彼女の戦闘力を削れたかといえば…微塵もそうは思えない)

いやいや拙者ちょっと泣き見るレベルで体鍛えただけでござるからなあ
心臓やられたらそこで終わりでござるよ
まあ…即死とは行かずその間に治せればわからんでござるがな?
お主に本気出されたら拙者マジ勝てる気せんでござるからなあ…!
(ああ、嫌だ嫌だなどぼやきながら詠唱に入れば油断はせず……)

っちぃ!?シャレならんでござるなぁ!これぇ!
(想像よりも遥かに早い。あの攻撃を術式のみで裁こうと思えばもう少しタメが必要なはず
 その予断を嘲笑うかのように電磁加速された手裏剣が破壊の暴風に飲み込まれる
 相手の周囲を巡るような円運動攻撃を中断し回避運動に入る
 続く二発目、至近で炸裂した爆圧に体が巻き上げられる。飛び散る破片程度では霊糸で編まれた装束は切り裂けはしないが、所詮は布
 上から肌を打つ衝撃が食い込み痛みに歯を食いしばる…あっけなく攻撃を喰らったように見えるだろうか?
 調子に乗って攻撃を続け、置かれた爆裂術式に引っ掛けられたように見えるだろうか?
 咄嗟ゆえにそこまで上手い擬態が出来たとは思えないが…コンマ数秒でも得られれば重畳)

風間神伝流…空駆け!
(足裏に電界を形成、そのまま弧を描き天に伸びる電磁レールを敷けばその上を滑り超高速のムーンサルトを決める。
 転地逆さまの影が夜空を飾る月の中に浮かび上がり)

かーらーの!煉精化気小周天!
(両手の指を複雑に組み合わせ術式を編む
 風も雷も木行に属する天の気、高空に色濃くたゆたうそれを掻き集め、夜の空に直系数mの陣図が描かれ)
 
電磁投射蹴戟!
(原理としては手裏剣を投げる時の仮想砲身と同じ、そこに自分を放り込めば急上昇から急降下につなぐ物理法則を無視した動きが完成する
 右足に収束された風の結界がドリルの様に渦巻き戟の名に相応しくまっすぐ蒼穹へと突き出される)

蒼穹 > あははっ。違いない。
…はぁ、泣きを見るレベルでって相当なものだと思うけどなぁ。
…あっはは、そっか、なら程々にしておくよ。もちろん。
(一笑を馳せれば、何が勿論だと言われそうな言葉を。)

―――。
(今ので、やったか。破壊魔法、直撃はしていないだろうが、当たったのならそれできっと…そう、思った。だが、実体は擬態。して、やられた。というべきだろう。)

―――なっ。クレイジーフォールダウンってやつだね…!
(気付けば、急降下。なにをいっているかは多分自分でも分かっていないが、ともかく、変な事を言ってしまう程度には昂ぶってきた。先の電磁力を用いた勢いに、風を纏ったその足。人差し指をそちらに向けて、一瞬真っ黒な矢でも放って、迎撃しようかと思ったが…やめた。)

良いねぇ…良いねぇ…!
あっはは、撃ち落とすってのは野暮ってヤツでしょ、これ。
―――来ると良いよ。
(見上げて、笑いかける。刹那、周囲の魔力と言う魔力は、爆発を起こすかのように、己の身へと収束していく。滝のような魔力の流動は、きっと、魔術に適性がないものであったとしても"音"として、また、"歪み"として、感じられることが出来るだろう。わが身を、これほどまでかと満たす魔力を、手に集めて。)

…受け止めて、弾き飛ばしてやろうじゃん…ッ!
(そうして、破壊の魔力に転換すれば、その"迅雷"の如き足を、押し返そうと、魔力と、邪神の身体能力を、何かの術式に変換することもなく、ただただ力比べの"タネ"として、ぶつけた。言うまでもなく、術式にしていないので力としての効率は悪い。だが、それでいい。本気で憎み合っていないのだから、勝ちにこだわる必要はない。純粋に、あの雷と風を統べるかのような、忍者の力との力比べ、「そっちの方が"楽しい"であろう?」そんな考えを馳せたる少女の表情はやはり、無邪気なそれ、そのものだった。)

風間蒼介 > 痛かった自慢したいのは山々でござるが家伝の秘密でござってな
(しかし魔力の流れを見極める眼で見れば判るだろう
 全身を巡る魔力、気の流れがあまりにも整然としすぎている。最適化されすぎている
 なにより丹田に集まる生命力が明らかに不自然であり、それらが血となり脈内を巡っている
 何らかの手法により手が加えられた体というのは一目瞭然で)

はっ…霊亀の甲羅もぶち抜くこいつを受け止めるとは…
なんつぅデタラメでござる…か…!
(瀑布へと挑む鯉はこのような気持ちで立ち向かっていたのだろうか?
 邪神の名は偽りでも誇張でもない、それどころか漠然とした認識が確固たる脅威であったと確信を得るのに十分であった。
 それでも彼女にとっては遊びなのだろう、享楽なのだろう、打てる手を縛りこちらに付き合う余裕すら見せてくる
 嗚呼…悔しい、届かない、楽しい、届かせたい。これが死地であれば分不相応な程の、忍びとして揺らすべきではない心の熱に突き動かされ、焼き付きそうな熱さが腹の奥から込み上げてくる
 魔力の壁にぶち当たり削れて行く風の螺旋に次から次へと気がくべられ、削れるそばから膨れ上がり、鼓動のように互いの力をぶつけ合い)

ならば拙者のありったけ……持って行けぇッ!
(吼える。後先など度外視で力を突っ込む。
 相手が壁という面であれば点に集中させたこちらが有利のはず…しかしそんな理とは裏腹に本質的な力の差はいかんともしかがたく、じわじわと押されていく
 術式の無駄を切り捨てる。荒れ狂う暴風から自己を守護すべき内向きの力すら外に向ける。雑念を切り捨てるべく思考すらただ向こうへという一点へと先鋭化させていき…
 ――己の内に獣を見た――)

発!雷!
(叫ぶ 風の螺旋に稲妻が走る ゼロ距離で加速陣が展開し)

持って往けぇ!
(自身を魔力の暴圧から防護する矛にして盾をただ矛にのみ特化させ風雷の螺旋を思い切り前方に打ち出し、炸裂
 その結果を見守る間もなくぶつかり合う二つの力にさらされた体は嵐に撒かれた木の葉が如く宙を踊り、地面に叩きつけられる
 慣性のまま何度も何度もキリキリと舞いながら乾いた荒野を削っていって)

蒼穹 > あっはは―――ッッ!
ついでに破壊神とやり合ったことも自慢すればいいかもね…ッ!
(零距離の風圧。風雷の槍。吹く風は、己の蒼い髪を海の如く靡かせる、何て言えば綺麗なものだけれど。それは、大きな圧力を持った、脅威に他ならない。足は弾いた。彼も弾いた。残ったのはその脅威のみ。)

悪いけど…は―――ッッッ!!
(大きく、その風を、らせんの如く渦巻くソレの流れを、鮮血の流れる左手にて切り込み、"破壊"して、押し入った。ドリルのような回転に、切り裂かれる感触。無論、あれだけ加速に加速を加えられた竜巻、ただで済むはずもないだろう。その切り込んだ左手は、風という刃に幾度となく斬られて、傷を負う等、言うまでもないし、雷と言う刃に幾度となく焼かれて、やけどを負う事も言うまでもない。或いは鮮血が吹き飛び、風に巻き上げられて、舞う。そして、雷に晒されれば、落ちる。その、災害の如く雷を伴う竜巻に、魔力と己の持つ力を衝突させ、凌ぎ切る。よろけようが、何だろうが、真っ直ぐと"立っている"という状態を維持する。一歩、踏み出すだけでも相当な力が必要だ。そうして、押し合い圧し合いする。風と、雷と、破壊、それらの拮抗。その後、風に煽られた鮮血が、己に付着した。)

キミの"ありったけ"―――しっかりと受け取らせて、もらうよ。
あっはは、服が、汚れちゃったね。
(豪風を浴びて、未だに靡く髪。ばさりと右手で一薙ぎして、整える。因みに本日の服装は白。真っ赤な絵の具で彩るには、丁度良すぎる画用紙だった。)

…ふふ、あっはは、やるねぇ…本当に。こうも私に手負わせるなんて…さ。今のとこ、学園じゃあ一番だよ。他に誰がいるか知らないけどね。
…本当なら、服の弁償を請求してるとこだけど…"楽しい"から、今回はナシで良いよ。
(手裏剣と言い、竜巻と言い、その左腕は傷だらけで。けれど、それは吹き飛ぶ様子もなく、千切れる様も見せない。パァ、と広げた手のひらに流れ、滴る鮮血をまた、舐めとって。ニコリ。そして、その左手を、閉じて、二歩進んだ。)

―――ふぅ、あははっ。
良いね、愉快な雷と風の技だよ。それに体術を絡めるって言うのが良いね。
私にはできない芸当だよ。
(一息吐けば、どこへやら飛んでいった彼に、賞賛の言葉を遣った。)

風間蒼介 > っづぅ……あれだけやって腕一本……しかもまだまだ使えそうな様子とは…デタラメでござるなあ破壊神…
(もうもうと渦巻く粉塵が晴れれば霊糸で編んだ装束をあちこち擦り切れさせ、血をにじませ膝を付く姿が現れる
 大きな負傷こそ無いものの、ありったけを打ち込んだ消耗と蓄積したダメージは大きく力を削がれた状態で
 顔を隠すスカーフの一部に切れ込みが入り、頬が露出している)

圧倒的力に力で対抗しようとしたのが敗因でござるなあ…いやはや命を奪う気ならば拙者どうなっていたか……
(こふ…と咳き込めば内側から焼かれ傷ついたせいかスカーフに濃い赤がにじみ)

約束…こんなもんでいいでござるかね?
(ぎしり、と軋む体を押して立ち上がり…これでダメそうならこれちょっとヤバいでござるなあ…と)