2015/07/06 のログ
ご案内:「転移荒野」に自販機さんが現れました。
■自販機 > (荒れ果てた大地。壊れかけた古風なラジオが転がっており、音楽を鳴らしていた。どこか別の世界から転がってきた代物だろうか。真空管が多用された無機質ながら味のある形状をしていた。
ラジオがぶんぶんと唸り古い音楽を流し始める。今から少なくとも50年は昔の流行の曲だった。
たぶんきっとそう。優しい声で歌うのだ。
傍らには自販機がいた。どこぞの屋上からまたキャトられかけたとかなんとかかんとか。
転移荒野と呼ばれるその座標。
ラジオと自販機が仲良く寄り添っている。)
■自販機 > (ピコーン。ラジオが妙な電波を受信した。
すごい一体感を感じる。今までにない何か熱い一体感を……。
肉体改造的な薬品がどこかで入用な電波を感じる……。
もさもさと妙な音を鳴らし始めたラジオとは裏腹に自販機は静かだった。
夜空の下で。)
ご案内:「転移荒野」に白崎玲刃さんが現れました。
■白崎玲刃 > …………なんだあれは……?
【音音との行為の後、火照った身体を冷ましに転移荒野へと適当に歩いて来ていた玲刃は、
荒野の真っ只中に寄り添う自動販売機とラジオという異様な光景に首を傾げる。
この常世学園において、異世界から様々な者や物が流れ着くと言うこの転移荒野においては珍しく無い光景なのかもしれないが
だとしても、この異様な光景には二度見せざるおえなかった。
そして、怪しいと思いつつも、好奇心を抑えきれず、玲刃はその二つ(二人?)へと近づいて行くのであった。】
■自販機 > (異様という無かれ。むしろ無機物が寄り添うのは違和感が無いのだ。きっとそうだ。
ラジオがじじじと音を鳴らす。幽霊が接近してきたみたいな音を立てる。
接近してくる男を前にラジオがらんらんと歌を垂れ流し、自販機はいつものようにブーンと唸っていた。ラジオが雨はみんなに降るはずなのに私には振りすぎ~という内容の洋楽を流し始める。)
「ブーン」
(ノリノリにはなれない。自販機だしね。
買わないかと言わんばかりにペカーッと光るディスプレイ。中身は真っ黒何も無い)
■白崎玲刃 > これは、自動販売機……?なのか?
【自動販売機へと接近した玲刃は、
ラジオから流れる洋楽を聞きながら、
その真っ黒なディスプレイを見て訝しみながら首を傾げる。】
……何でこんな1万円の投入口まで…
【若干常識に疎い玲刃であってもわかる、これは明らかに異常な物であると、
しかし、それとは別に更なる好奇心も湧いてくる、
果たして、この自動販売機に1万円を投入したらどうなるのだろうかと…】
………どうするべきか…買うべきか…いやしかし、罠であったら……
【こんな荒野の真っ只中に、明らかに怪しげな罠を仕掛けるものが居るだろうか?】
ここは、買うべきだな…例え罠であってもその時に迎撃すればいいだけだしな。
【そして、数分悩んだ玲刃は、
何やら決心した表情をすると、
何が起こっても良いように身体強化を、異能と魔術の重ね掛けで発動した後、
躊躇いも無く、1万円を自動販売機へと投入した。】
■自販機 > (自販機な自動販売機じゃないよ、自販機な。
と自販機は思った。意識があればの話だが。
あるべき見本も置いてないし真っ黒だし落書きされてるしで意味不明な存在であるが電源コードがどこにも刺さっていないことくらいはわかる。用はスタンドアローンである。
1万円といわず2万円をどうぞ! 6番レジへどうぞ!!!!)
「ブーン」
(あなたは買ってもいいし、買わなくてもいい。
しばし迷った男が念には念を入れて1万円をねじ込むと、自販機がガタガタと振動し始めた。砂地を抉り、グイングイン前後に動く。それは異様な光景であった。固唾を呑んでラジオ君も見守っている。
数秒後、がこーんと音を立てて出てきたペットボトルがある。
『たぶん核融合缶』。
何かすさまじい力を秘めた光の玉が封じ込められている。とろりとした薄水色の液体に満たされており、一応は飲めるようだ。製造は風紀委員会。あとからシールで雑に押されている)
■白崎玲刃 > 【どう見ても怪しげな自動販売機に眉をひそめつつ、
ゾンビだらけのショッピングモールで武装したカートで襲い掛かってくる店長が襲い掛かってきたとしても
平然と退けるくらいの心意気を持ちながら玲刃は、1万円を自動販売機へとねじ込んでいった。】
…うわぁ………
か、核融合………?
というか、缶じゃ無くてペットボトルだよな…
【そして、自動販売機から出てきたペットボトルの中身を見てかなり引き気味な表情をする玲刃、
今までなんでも屋としていろいろな依頼をこなしては来たが、流石にこんなに奇怪な物体は見たことが殆ど無かった。
名前を見て流石に核融合は再生の異能があっても耐えられなそうだとと思いつつ
名前についての突っ込みは忘れない。】
って、製造元風紀委員かよ……え?あそこもあれなの?公安委員と違った方向でまたあれなのか……
【割と、異常側の方の玲刃であっても突っ込みをせざるおえないこの状況
ペットボトルに書いてあった製造元の表記を見ながら風紀委員への誤解を深めてゆくのであった。】
……だが、買った以上は飲まなくてはな…!
すぅ……はぁ……っ!
【数刻、ペットボトルを眺めていた玲刃であったが、
買った以上は飲み物を粗末にすると言う訳にもいかず
ペットボトルの蓋をあけると、
深呼吸を一つした後、意を決してごくごくと飲み始めるのであった。】
■自販機 > (そう。最強のカメラマンが女装をしてヌヌ゛ゥーゥナイス! とか言っても気にしないタフネスを持った男の手にかかれば缶なのにペットボトルな核融合缶など朝飯前……に行くかはわからない)
「ブーン」
(ぬーくりあな気配プンプンなアイテムを入手して困惑する男。中の小さき太陽はさんさんと輝いている。
『たぶん』とか付いてるあたり本物なのかは不明だが。
何せ2万え……1万円をかけて購入した代物である。飲まなきゃソンソン。
製造が風紀委員だとかという表記ももはや怪しかった。
意を決して飲めば、そう―――しゅわーっとおいしい爽やかな味がするだろう。すがすがしい夏の香り。特に核融合とか起こったりはしない。
が、全身からしゅわーっと湯気が上がって止まらなくなることだろう。体温がすさまじい勢いで上昇していく。魔術や異能でレジストできるかもしれない。)
■白崎玲刃 > ふむ…案外旨いな………っ!
【爽やかな味に拍子抜けした表情で呟く玲刃
しかし、
直後、全身から湯気が止まらなくなり驚愕する玲刃】
っ!やはり罠だったか……これが核融合………
【上昇してゆく体温に、回復や再生の異能ではどうすることも出来ない玲刃、
流石に、この様な事態を想定した事も無かった玲刃は、対策手段を持っていなかった様だ。
無論、身体から抜けてゆく水分や、体温が上がった事によって起こる細胞の死亡の速度に関しては再生の異能と回復によって何とか押し留めてはいる様であったが…
そうして、地面に片膝を付く格好で自動販売機を睨みながら、やはり罠だったかと玲刃は見当違いな憶測を懐くのであった。】
■自販機 > (飲み物は飲んでも飲まれるな。
大昔の人はいいことを言ったものだ(違います)。
核融合パワーを得た男の全身の体温はすさまじい勢いで上がり続けていくだろう。42度をあっさり超えていくかもしれない。さらに上昇していくかもしれない。核融合なのに核分裂的な反応してるじゃないかという突っ込みはもはや不在だ。核融合は自重で封じ込めできない環境下では継続できない云々かんぬん。
睨み付けられる自販機さん。
なにこれこわい。
とはいえ仰け反ったりできなかったのでたっているだけにする。
ラジオさんの音楽が変わる。アトミックパワーうんたらかんたらと謳い始める。冷戦期に流行しそうな内容だった。
体温はさらに上昇を続けていき、やがて限界を迎えるだろう。
とめなかった場合服が燃え始めて全裸になったりしそうなくらいだ)
「ブーン」
(ワクワク)
■白崎玲刃 > ………これはまずいぞ……!
【戦闘でも無いというのにかなりピンチな状況に玲刃は陥っていた
拾い食い ダメ絶対、そんな言葉が玲刃の頭に思い浮かぶ。一応厳密には拾い食いでは無いのだが。
どんどんと上昇してゆく体温に、本気で不味い状況になったなと玲刃は思考する。
随分状況に合った曲を流すじゃないかと、普段ならば冗談めいた笑みでラジオに対して軽口を叩く所であったが、
生憎、そんな余裕も居間の玲刃には無いようであった。】
【そして、
バーニング!人体発火現象
高まった温度によって服が燃える、
これは、果たして玲刃は生きているのだろうか…?】
■自販機 > (タスケテーヒトガモエター
アトミックパワー?を存分に発揮する男。肉体の温度はもはや人体の限界を超えて――いるのに死んだりはせず温度だけ上がっていく。やがて衣服もろとも大炎上することだろう。
ぼうぼうと燃え盛る男。
身に着けていたものすべてを焼き尽くしていく。
白崎が荒野を死の世界に変えて溶けてい かない。
なぜなら本人に特にダメージがいくこともなく体温だけ上がっているからだ。風邪っぽい症状がでるかもしれないが、大丈夫なのである。)
「ブーン」
(大丈夫じゃないのは服の方だ。すべて焼き尽くされてしまうだろう。たとえ耐火性といえど太陽の前には塵に等しい。
ようするに火炎が止んだとき――生まれたままの姿の男が出現する。
荒野でよかったよかった)
■白崎玲刃 > …………生きてる…だと?
【身体と服が大炎上している中自身が生きているという現実に驚きを隠せずにいる玲刃、
その姿、まさに人間インフェルノである
荒野のど真ん中で、自動販売機とラジオに囲まれて大炎上する男、
一見荘厳にも見えそうなその光景だが、
炎上が終わってしまえば、そこに残るのはただの全裸の男である。
その光景には一種の哀愁すらも感じられた。】
…………何、これ?
【玲刃は唖然としながら
先程の状況をどう判断するべきかと混乱していた。
荒野真っ只中に、全裸の男と自動販売機とラジオ、
何なのだろうかここは、全ての始まり、あるいは全てが終わった後の世界の様な光景である。】
■自販機 > (これでもし全裸の女が横に寄り添っていたならば世紀末のアダムとイヴのような絵になったかもしれないが、自販機とラジオと全裸の男単体では普通に変態だった。
哀れ衣服は燃え尽きて一部の布要素を保っていない。さらば文明社会。ようこそポストアポカリプス。
男の体温は徐々におさまっていくだろう。太陽にだって寿命があるのだ。
煙の中から現れたのは男だ。デデンデンデデンとかBGMを鳴らし始めるラジオ。時空は超えてないので場違いだったが)
「ブーン」
(どうや? すごいやろ? といわんばかりに自販機がピカーっと光っている。
心なし自慢げな雰囲気さえ漂わせている。
ここは荒野のど真ん中。
衣服になりそうなものは転がっておらなんだ。
肌寒い風が男の肌を刺すだろう)
■白崎玲刃 > 【荒野の中に全裸の男と自動販売機とラジオ、まるで核戦争の後の世界の様な光景であり、
ただの変態が居るだけの光景であった。
玲刃は煙の中から現れながらも自身が全裸である事をまるで気にしていなかった
どれだけ傷つこうと悠然と敵に立ち向かう普段の彼の姿を考えるならば、
ラジオから流れるBGMのそれは一応あったいると言えるのかもしれない】
一応、罠では無かったか……
【自分が死んでいない事、服だけが燃え去った事を確認しつつ、
律儀にも自動販売機に対し、疑った事を詫びる様に一礼した
もし、これが街中であったならば、社会的に死んでいたのは確実であっただろうか。】
しかし、ここにはまだまだ異様な物があるのだな……
【先程の飲料を思い出しながら
何か達観した様な表情で玲刃は頷くのであった。
そうして、玲刃は自動販売機とラジオに一礼した後歩いて行くだろう、自分の隠れ家へと向かって
無論、全裸のままであるが。】
ああ、なんというか……もの凄いものであったな……
【そうして、悠然とした足取りで全裸のまま、隠れ家へと歩いて転移荒野を去ってゆく玲刃、
今日の日の不思議な体験を、玲刃は決して忘れる事は無いであろう。】
■自販機 > (清清しいまでの罠だったような気がしないでもないが男が気にしないなら誰も気にしないのであろう。
風紀委員を除いて。
キャストオフ! のまま街に帰ったらどんな仕打ちが待っていることやら)
「ブーン」
(爆心地のような荒野で二機は男のおしりをみおくったとさ
めでたしめでたし)
ご案内:「転移荒野」から自販機さんが去りました。
ご案内:「転移荒野」から白崎玲刃さんが去りました。