2015/08/14 のログ
ご案内:「転移荒野」に蒼穹さんが現れました。
蒼穹 > (時間帯は、夜頃。
いつもは昼頃にうろつくのだけれど、この間の事もあってか暫く暑さを忘れたくあった。

この荒野は、時に湖となり、時に森となり、時に古城となる。
何でもありの散歩道だ。)

さて…今日…は。う、うわー…。

(本人のサイズからすれば十二分な大きさのある砂丘が遠目に横たわっているのだった。
広大すぎる荒野で意外性のあるものではあるけれど、視界的にはあまり面白いものでもない。
同じ色がずっと続く、乾燥地帯。
夜であるのが幸いであるが、これが昼だったら砂漠の難民の気分を味わうのもそう難くはなかったかも知れない。
兎角、この方向には面白いものがない。今日はハズレな気がしてきた。
それとも、あの砂を越えた先に何かあるかもしれないけれど。)

蒼穹 > …。
(暫し、砂漠というか、砂の山と言うか、砂丘の頂点を眺めていた。
何かの大きな怪物めいたものがずんぐりと姿を現した。目と、前身とそれに伴う前足。)

…で、でかー。
(昼間であったら、影はどこまで伸びたのだろうか。
四足歩行の蛙の様な姿をした巨躯、砂色の肌の魔物か何かが前足で砂塵を上げる。
まぁ、別にだからといって危機感も何もないのだが。少なくとも人の言葉を喋れなさそうな見た目だった。
喋れるとしたら、その不愉快な、或いは轟く様な耳障りな鳴き声か。
まるで蛙をただ大きくしただけの様な生き物。一体何処から流れてきたのだろう。
突然落とされてきたのなら、或いはその生き物は戸惑っているのやもしれない。)

―――。
(少しの間、にらみ合いというか、出方を伺いあうというか。
己は上を向いてそのでかい何かを見上げれば、向こうも気持ち此方を見ているような素振りを見せる。
互い飛びかかる事も、歩み寄る事もないまま。ただただ動きを止めて、沈黙。
否、向こうは相変わらずウシガエルの五月蠅い声を幾許か大きくしたような鳴き声を上げているが、
これは声にカウントするのだろうか。いや、一応は音だが、言葉ではないし。状況的に喋っているわけでもないので、沈黙である。
言葉を持たない生物が何をしているかなど分かりはしないが、その目先の異物へと向けた眼差しに警戒心などこれっぽちもない。
どちらかといえば、好奇的と言うべき目線だった。)

蒼穹 > (どれくらいにらみ合いめいた事を続けていたか。
夜の静けさに響くのは低いカエルの鳴き声。
恐怖を掻き立てられるでもなく、暫し固まってはいたけれど…。
お互い、動くこともしない。そういえばカエルが鳴くのはオスだけと聞いたが、この怪物はどうなのだろうか。
次第、睨みあいに飽きてくれば端末でも取り出して、蛙について調べ始める。)

…おっ…と?!
(その刹那、その巨体が飛びかかってきた。
油断するのを狙っていたのか、はたまた偶然なのだろうか。
ひょい、と後退すれば楽にそれを避けることはできたが。
…凄く長い、蛇の様な尻尾が見えた。こちらも茶色というか、砂色。
だが、それは束の間、そのまま、長い尾を引きずるようにして走り去るのだった。
行く先は、どこだろうか、知ったことではないが…あれもいずれ、誰かに狩られてしまうんだろう。)

んじゃ、真っ直ぐいこっかな。
(砂の高度に沿い、低地を闊歩し始めて。己も何処へ向かうやら。
或いはアレと同じで誰かに狩られてしまうのか、当面そんな事はないと思うが。
そういえば、明日はお祭りだったか、楽しい、退屈のしない時間が過ごせればと思うが―――。)

ご案内:「転移荒野」から蒼穹さんが去りました。