2017/02/04 のログ
東雲七生 > 果たしてたまたま“そういう日”に当たったのか、それとも水面下で何か大きな動きがある故なのか。
その真相を七生には知るすべは無く、知りたいともあまり思わなかった。
前者ならラッキー、後者なら巻き込まれないよう祈るだけ。
その二択であれば、どのみち普段の転移荒野と変わらないからだ。

「けどまあ、うん……誰か居ないもんかな。」

時に黙々と、時に鼻歌混じりに。
何も無く何も起きない転移荒野を散策している七生は再び歩き出した。
こうなったら何か珍しい草花でも見つけてやろう、と。

東雲七生 > 「帰るかなー……まだ家の周りの方が何か発見がありそう。」

ふわ、と口を突いて出掛かった欠伸を噛み殺して。
足元の小石をひとつ、転がす様に蹴っ飛ばしてから七生は家の方へと進行方向を変えた。

今日の収穫は無し、か。
そう呟いて静かな転移荒野を振り返り、小さく眉を顰めてその場を後にしたのだった。

ご案内:「転移荒野」から東雲七生さんが去りました。