2017/03/14 のログ
ご案内:「遺跡群」にエイブラハム・オブライエンさんが現れました。
■エイブラハム・オブライエン > 石造りのそれはそれは古い遺跡にハットにインバネス姿の老紳士が歩いている。猟犬のようにあたりに注意を払いながら何かを探すように。
「…やはり、これはこの国で言うムロマチ・エラより以前のものか。おそらくは朝廷にいたオンミョウジという魔術師の遺物。それも、おそらくははぐれもの、外道の代物、か…くくく、匂い立つじゃあないか…」
あたりにある何かの文様の掘られた石ころを撫でて深く深呼吸する。
■エイブラハム・オブライエン > 朽ちた鳥居を発見する。すると無造作に土に埋まった部分をひっこぬいて地面に投げ出す。その手つきは遺跡を調べる考古学者の繊細さはない。探索者のそれだ。
「ふむ……神社、というやつか。トリイならばどこかに名前なり製造日なりが記されているはずだ…だめだ、朽ちている」
鳥居に興味をなくしそのへんに放り投げる。さらに近くを探す。なにか祠らしきものを見つけて笑う。
「くくく…匂うなぁ…匂う…古い乾いた血の匂いだ…」
異様な迫力のある不気味な祠に臆せずどんどん突っ込んでいく。
■エイブラハム・オブライエン > 何らかの感知能力のある者ならばすぐにわかる邪悪な気配と濃密な魔力。その中心である祠に老人はむしろ楽しそうに近づいていき、開けて中を見てしまう。取り出したのは立体パズルのようなオブジェ。
「ふむ、呪物か。ただ祟るだけのもののようだな。何かに使えるわけでなし……壊すか、いや、火で清めよう」
懐から「聖なる火炎瓶」を出して中の油をオブジェにかけて燃やしてしまう。どこからともなくおぞましい悲鳴が聞こえる。
「ハハハ、叫べ、叫べ!文句があるなら出てくるがいい。そのほうが楽しかろうよ」
足元から水が湧くかのように血のような色の液体が土から湧いてくる。老人はふっと真面目な顔になりゆるやかに構えをとる。
■エイブラハム・オブライエン > 血だまりから大きな、とても大きな軟体生物のようなものがどろりと出てくる。老人は懐に手を入れ、取り出すと斧を持っていた。
「醜い化け物共め…」
恐ろしい速さで繰り出される触手をかいくぐり、斧をたたきつけ、火炎瓶で燃やし、銃で打ち抜く。
どれだけたっただろう。老人はわずかな傷のみでその化け物を倒してしまった。
「つまらんな…情熱を掛けるに値する狩りではなかった」
つまらなそうに吐き捨てるとしばらく遺跡をあさりまわり、やがていずこかへと去った。
ご案内:「遺跡群」からエイブラハム・オブライエンさんが去りました。