2018/07/05 のログ
ご案内:「転移荒野」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 「…ついていない。本当、全くもってついていない」

公安委員会からの要請を受け、不法に島へと侵入したテロリストの追跡任務に就いたのが3時間前。
歓楽街からスラムを逃げ回る車の群れに、自分を乗せた車のAIが右往左往していたのは1時間前。
そして、彼等が最後に逃げ込んだ転移荒野で彼等を処理した後、吹き飛ばした車の残骸が自分の乗ってきた車に命中したのがつい先程の出来事である。

「人手不足とはいえ、追跡から殲滅まで自動運転の自動車一台に委員一人っていうのは、流石にどうかと思うんだがな…」

燃え盛る鉄屑と化した車の残骸と、人間から魔物までバリエーション豊かなテロリストだったモノ達の欠片を眺めながら深い溜息を一つ。

取り敢えず迎えは来てくれるらしいが、他の委員達も別の任務でてんやわんやしているらしい。
気長に待つか、と溜息を吐き出すと、押し潰された自身の車に身体を預けてぼんやりと空を見上げた。

神代理央 > 生憎糖分の類も今日は持ち合わせておらず、甘味を求める心はただひたすらにささくれ立ち、眉間のシワを深く刻み込んでいく。

「全く…不用意に逃げ回った挙げ句、こうして荒野に散るくらいなら、せめてバレないように島に入り込んでくれれば良いものを…」

最早完全に八つ当たりであり、それを十分理解もしているのだが、それとこれとは話が別である。
近くの残骸を軽く蹴飛ばし、迎えはまだだろうかと空を見え下駄。

ご案内:「転移荒野」に神代理央さんが現れました。