2015/09/27 のログ
ご案内:「青垣山」に梢弧月さんが現れました。
ご案内:「青垣山」に蒼穹さんが現れました。
梢弧月 > (うっそうと茂る木々の間の少年がゆるりと足を運ぶ
 しかし見る物が見れば尋常な少年でないという事がすぐに見て取れるだろう
 一つに服装、その身に纏う道服は薄雲に揺らめく月光のような光沢を放っており、また秘められた力も尋常ではない事が感じ取れるだろう
 一つに持ち物、その手元には30cm四方もあろう四角い板が乗っており、同心円状に区切られ無数の文字が刻まれた上を方位磁針のような針が揺らめいている
 それは羅盤と呼ばれ大陸の術師が地脈を読むのに使う道具であった

 そして最後に足運び
 無造作に踏み出されるそれは草を掻き分ける音も無く、それどころか踏み折る事もなく静かに地を踏み
 まるで幽鬼のように無音で歩いているのだ
 見ればゆったりとした服装のどこにも枝葉で引っかいた後など見受けられず、浮かび上がった絵画のような綺麗な姿でこの上ない違和感を放出していた)

ふむ…やはり地脈からして尋常ではないのう…
(と、ポツリと呟いて)

蒼穹 > (最近、この辺りで指名手配犯が捕まったのだとか。…まぁ、それは別に己にとってはどうでも良かった。
この間ふと見つけた廃神社にでも寄って、一息吐こうか、なんて思って連なった山を登る。

高い所に来たなら、木々も深く、影もだんだんと色濃くなっていく。
山をさらに高い所へ、高い所へと。木々によって作り出された暗闇から合間を縫って仄明るく、うっすらと光が見える。
ぼやけた光は、少しばかり暗がりになった足元を照らすには心もとない。
光の程は兎も角として、問題は、その光源。
大きな力を持つ、この世ならざる何かの気配。
だが、音はまるで聞こえない。…異界となった山とは聞いていたけれど、一体、何が…?)

…誰か、居る?

(ガサガサ、と、木々を分ける音。
こんな山を今時登るなんて、相当物好きか、ともすれば山で修行している者くらいしかないだろう。)

あ、…ええと。

(仄明かりに照らされて、鮮やかに見えた紺色の後ろ髪。
気配を辿って、後を付けて行ったのだが。
小さな背丈と、良い意味で浮世離れした綺麗な身なり。
人の形をしながら、人ではない者。山の深みに居ると言うのに、汚れ一つすらなく、
物静かな立居振舞。
にしてもこの後ろ姿、何か見たことある様な。…誰、だっただろうか?

尚、己はと言えば草木掻き分け歩き回って居たので、子供が探検ごっこでもした後の様に、
衣服は汚れていた。)

梢弧月 > ふむ、獣でも寄って来たかと思うたが
これはまた随分と大きな獣がかかった物よな
(彼女の視界に捉われると同時
 振りかえりもせずにくつくつと喉の奥から響く笑いを声に含ませ言葉を投げる
 良く通る不遜な声は木々のざわめきに紛れる事もなく宙を渡って届き)

久しいの、蒼穹
相も変わらず……雑だのう、おぬし
女の風上の隅っこの方に置いて貰ってるのならば身なりにくらい気遣わぬか
(くるりと振りかえる顔に浮かぶのは皮肉げな笑み
 しかし声音と目元には純粋に旧友を懐かしむ親愛の色が色濃く滲んでいて
 あちこちに葉っぱを引っ掛けた姿を見やっては、くいと片眉を跳ね上げて見せる)

蒼穹 > …だ、だーれが獣だ!

(反射的に、反抗を。浮世離れしたその見た目に似つかわしい言い回し。何か癪に触るっ。
何ともクリアーに耳に響いた、相変わらず皮肉っぽい様子にぐぬぬ顔にて。
ただ、何となく半笑いの様なものが表情に隠れているのだけれど。)

ん、お久しぶり。レイ。元気してた様で何より。
…つーか元気すぎるわ。

(むすっと腕組みしながら文句の一つでも小さく垂れる。
見た目は可愛いのだがどうにも口八丁が可愛らしくないのは…まぁ、彼らしいものなのだろう。
向いた顔にあ、やっぱり。と言った具合にひらひらと、馴れ馴れしく手を振りながらまた木々を掻き分けて寄って行き。)

ま、まぁ…ね。う、うん。
キミみたいに綺麗にいることが出来ない性質なんだ。
…私は誰が何といおうとど真ん中突っ走る乙女だよ、異論は認めないから。

(母親か、と内心で溢しつつ汚れた衣服を数度ぱたぱたと払う。
言い回しがあれだけれど、そういう物だろうと程々に反抗するに留めておく。
口八丁じゃどうにも言いくるめられる気がしてならないからだ。)

で…何さ。獣狩りでもしてたのかな?

(仄明るい辺りをチラッと見まわす。)

梢弧月 > おぬししかおるまい
人は道を往く物、草を掻き分け野山を駆け巡るのは獣よ獣
なに、これでも褒めておるのだぞ?
獣ほど自然の中で美を洗練させた存在もあるまいて
(なあ?と小首をかしげて満面の笑みを浮かべて見せる
 これが世慣れしていない婦女子ならば相貌を蕩かせそうな物だが
 本性を知る者ならこう思いだすだろう、中身はジジイだと)

うむ、おぬしも元気一杯のようでなにより
というか弧月と呼べ弧月と
(まったく、と眉根を寄せて唇を尖らせて見せる
 字名を持つ者の文化として名を呼ぶというのは家族か恋人、よほど親しい人間にのみ許された行為だ
 とはいえ、本当に嫌ならば強く拒絶してしかるべき行為であり
 悪態を吐きながらも強くは言わないというのはつまるところそういう事である)

天地自然の流れに身をゆだねその中を泳げばこの程度造作も無きことよ
性質と言うよりも性格であろうが
(だーれが乙女だ、と言いたかったが異論を認めないのならば口にするわけにはいかない
 なので口パクで伝えておくことにしよう)

いや、ここらの地脈を調べておったのよ
ここから少し離れたところに良い龍穴…大地の気の吹き出るところがあっての
工房をそこに移設したのだが、ついでにまわりを調べて見ればなんともまあ
立派な霊地ではないか、と、なればそこの繋がりを見ておかねば、とな
(昔の弧月を知っているならばすぐに思い当たるだろうが
 こいつは基本的に研究馬鹿という生き物なのだ
 興味が無いものには目もくれないが、一度興味を持てば三日三晩動きっぱなしというのも珍しくは無い
 数ヶ月、数年であっても彼にとってはちょっと熱中してしまったという程度なのだ)

蒼穹 > いや、そういう事言ってるんじゃないから。
いや褒められても嬉しくないから。違うっていうの。

(古風な言葉遣いと、それに似合わぬ若く幼い風貌。
満面に湛えられた笑みは、控えめに言っても可愛らしいものなのだろうが、
残念ながらたじろぐ仕草一つ見せなかった。やいやい反抗的に彼の物言いに横槍を入れる。)

ま、御互い元気ならそれで。つっても変わんないねー。
んで、私はそっちを変える気もなーい。

(これもまた、初めてではないやり取りな気がする。
昔の事はあまり覚えていないが、段々と思いだしてくる。
…まぁ、親しいというか、無理矢理勝手に呼んでいたような気がするが、
今ではこうである。馴れ馴れしいのは、己としては平常運転。)

お、おう…。相変わらず何を言っているかさっぱりだね!
こう…考え方がうん!…それっぽい。
…性格。そうとも言うけど、私っていう奴の性質だって。似たようなもんさ。

(飄々として言葉を返すが、口パクにて言いたげな言葉が伝わったら、
頬をひっつかんでやろうと腰を落として手を伸ばした。大人げない乙女の一面。)

ふーん、地脈ね。
…龍穴って、ドラゴンでも棲んでる…ってわけじゃないのか。
所謂"気"が満ちる場所って所なのかな。
それにしても御大層な事で、工房までこっちに移して何する気なんだか。

(山ごもりしながら研究、と言ったところだろうが。
怪異に満ちて、異変や転移、そのた異質で異界めいたこの山は、恐らく彼にとっては興味が尽きない物の一種なのだろう。
この青垣山、という場所自体がそう言った何かしらの不可思議な地脈や霊気に溢れているとして、何ら疑問は無い。)

…転移荒野の方は?

(ふと思い当たった己の散歩道を。そちらに興味はないのだろうか。)

梢弧月 > なんだ、少しくらいは喜ばぬか
旅をしておると今の笑顔でだいたい菓子の一つも出てくるのだぞ?
まあ1割5分くらいの確率で睡眠薬混入されておるが
(たじろぐ姿など見せようもない事は確信していたが
 それはそれ、これはこれで面白く無さそうにふんと鼻を慣らして)

変わらぬ事を選んだのがわしだしのう
いや、変われぬ、と言う方が正しいのか
(気安いやり取りというのはなかなか懐かしいもので
 先ほどのあざとい笑みとは別種の自然な笑みが浮かんでは楽しげに肩を揺らして)

おぬしこの辺の理屈ほんっと苦手だのう…
そのくせ、べらぼうに力の扱いは巧いのだから始末に追えぬわ…
ま、長い時の流れに隔てられようとも代わらぬ知己というのはホッとするものだがの
(ふっ…と目を細めたのが運の尽き
 もにゅりと頬を引っつかまれ伸ばされる
 中身は化石もののジジイではあるが肉体は瑞々しい少年そのもの
 すべすべとした肌ともちもちとした頬は掴まれればそれはもうお餅の様に伸縮自在であった)

わしらの思想では天の気、地の気、力の奔流を龍に喩えるのよ
龍穴というのは大地の表層付近にその流れが現れてる地点を言うてな
才ある者ならばそこから時折立ち昇る光のもやの様な物が知覚出来るゆえ龍が天に昇る光景を見たという伝承などになるわけだの
(もっちもちと頬を伸ばされながらも言葉は明瞭に口元から滑り出る
 呼吸と発声こそが仙術の基礎にして真髄であるがゆえこのような小技はお手の物
 少しばかりシュールな光景になるのが珠に傷だが)

あちらはいかん
空間のみならず因果の糸まで絡まりあい、ともすれば目をそらせば先ほどとは様相を一変させる
あのような不安定な場では工房を建てようにも気付けば二つに引き裂かれていたなどと起こりかねん
わしはあれよ、それら複雑に絡みあう様々な流れを読み解く事で修行としようと思うておるのよ
(ニィ…と口の端を吊り上げる
 その笑みは子供らしさとは程遠く、人間らしさからも一歩から二歩は乖離を起こしている
 それは人をやめ仙道となった人外の笑み
 修行の果てに行き付く先を求める一種の飢えた獣の笑みで…)

そろそろわしの頬を離さぬか
(ぷぅ、と頬を膨らせばその笑みはすぐに水に落ちた絵具のように溶けては薄れ消えていく)