2015/10/02 のログ
ご案内:「廃神社」に蒼穹さんが現れました。
ご案内:「廃神社」に『ウィザード』さんが現れました。
蒼穹 > (あの日あの時演習場。化け物と言うにふさわしくも、殺人狂の片鱗も見せぬ頭脳明晰なる悪意の権化と"遊"んで。
結局のところ、御互い遊びだった。だから、御互いのカードは見せたけれど、本気は出さなかった筈で。
最後の1分は流石に負けたくないと思ってかなり狡い事をしたのは、…曲がりなりにも破壊神的なプライドとかがあったのかもしれない。
気紛れな己が何を考えているかなど、当人も含めて誰も知らないだろうけれども。)

(そんな紆余曲折もあって、気紛れ赴くままに、下僕にほぼむりやりして為した化け物を連れて山登り。
時間は、朝一。具体的な時間で言えば、午前5時前。
邪神はやたら早起きだ。というより、そもそも寝る必要がない。1日だけ下僕と言うのであれば、当然早い方が良いだろう。
そんな事もあって、物凄い早くに起こして、連れて行った。何だか無理矢理な気もしなくもない。
山頂中腹の廃神社。一休みするのには丁度良い。
崩れ切った、廃退的で、閑散としていて。それでもそこには神が祀られていたこの場所。
神は神でも全く違うだけれど、静けさに支配され切って、物悲しい雰囲気を放つこの場所は、割と悪くない。)

さて、まあこの辺で御飯でも食べよっか?

(ボロボロに崩れて苔むした、嘗て階段か土台だった何かの石に腰かけながら言う。
今の時間は大凡5時半頃。もっとも朝ごはんもまた己は取る必要がないのだが。気分の問題だ。)

というわけで破壊神の使徒一号!焼きそばパン買ってこーいッ!
あ、あとサンドイッチとサイダー。自分の分も買って来てね。

(物凄く意地悪で悪戯な笑みを向けながら、「これが言いたかったんだ。」というのが隠し切れぬ様子で。
座ったまま商店街があろう場所を俯瞰しながら指差すのだった。
あとついでに2千円を差し出すあたり、お金を搾り取る気はないらしい。
ウィザードの事だから、転移なり何なりすればすぐだろうし、彼女の性格からして何かしら抗議してくるかもしれないけれど。)

『ウィザード』 > 一週間ほど前の演習場にて、『ウィザード』は破壊の神とシューティングという名のゲームで“遊”んだ。
もちろんそれは、コンピューターに向かってピコピコとするシューティングなどではない。
五分間、破壊神の攻撃を回避し続ければ『ウィザード』の勝ち。
逆に三回、英霊の魔術師に攻撃を当てられたら蒼穹の勝利。
そんなシューティングゲームだ。
結局のところ、最後まで“遊び”という心を忘れずに、『ウィザード』は蒼穹に敗北。
互いに本気を出さずに、“遊び”終える。

敗北すれば、一日下僕。
そのルールに従って、『ウィザード』は朝早く蒼穹に呼び出されてしまう。
この邪神、かなり早起きかあるいは寝る必要がないのだろう。
されぞそれは、『ウィザード』も同じ事だ。
訪れた場所はなぜか青垣山。
そこにある廃神社で休憩する事になる。

「こんな所に連れだしてどういうつもりだ、蒼穹?」
石に座る蒼穹に、そんな質問をする。
露骨に不機嫌という態度はあまりとっていないが、もちろん嬉しそうというわけでもない。
なにせ『ウィザード』は本日、蒼穹の一日下僕。

「馬鹿を言え。
 こんな所に店などあるわけがないだろう」
不本意だが、一日下僕と言い出したのは『ウィザード』だ。
ルールに沿うなら、ある程度は従わなければいけないだろう……実に不本意だが。
蒼穹は、『これが言いたかった』とでも言いたげな、とても意地悪な笑みを浮かべている。
さすがに腹立たしいと思うが、今はその様子を表に出そうとはしない。
しかし、この邪神が指した方向は商店街だった。
「まさか、商店街まで買いに行けというのか?
 わざわざこんな山に呼び出して、そんな命令か。
 ふん。ばかばかしいな。
 なぜそんなに遠くまで、買いにいかねばならぬのだ」
さすがに、差し出された二千円は受け取らず反論。
魔術を使えばすぐだったが、命令内容がかなり理不尽だ。

蒼穹 > (多分、というかほぼ100%の話だが、彼女、ウィザードは不満そうな表情だったに違いなかろう。
表に出していなくとも、期限は悪いに違いない。
いやまぁそれはそうだろう。何しろアホみたいに早く叩き起こされて登山を強要された挙句何もない辺鄙な土地に連れ出されたのだから。
正気の沙汰を疑われるくらい破天荒な御誘い。強要。
破壊神に振り回される魔法少女はしかし、いつまでも冷静であった。
敗北しようと余裕を忘れないし、怒り狂う事もない。平常運転そのもの。
そんな冷静なる化けの皮をはがしてみたいものだが。)

…いや、どうするというつもりはないんだけどさー。
ほら、…見下ろしたら、良い景色じゃん?それにどうよ、ここ。廃神社ってんだけど。
中々良い景色じゃあないかな?

(崩れ去ったボロボロの、過去の哀愁が漂う祭壇や神社であったもののなれの果てに掌を向ける。
最も、それはどう考えても良い景色ではなかった。自然に寄って壊され切った廃墟。
彼女は相変わらず微妙な表情を浮かべているが、気にも留めずと言った具合に上機嫌。
だって下僕を得たのだから。)

ん、そうだね。
いやさぁ、…別に良いんだけどね。良いんだけど。
御腹空かない?

(理由になっているかは微妙だった。悲しいながらウィザードが言う事は正論だ。
アホみたいに早く叩き起こして山に登らせたかと思えば今度は下山させて商店街へ行って更に買い物をして戻ってこい。
あまりにも理不尽、理不尽すぎる。それらの暴君的要素も含めて、己はどうしようもない邪神である。
それはさておくとして、二千円が受け取られないなら上下にぶんぶん揺らして、取り敢えず受け取れとまた強要。)

…ま、御腹すかないなら良いんだけどさ。
何さ、ほら、あれだよ。…私もお腹すくわけじゃないけど、お腹空いてないかなって。
…それはさておくとして、見下ろしてごらん?こっからでも結構綺麗に見えるでしょ。景色。

(そういって、商店街もしくはその他色々。学生街を見るには少しばかりきついが、人外の視力を以ってすれば割と遠くまで見える。
景色を見るだけなら大時計塔でも良かったが、廃神社の退廃的なものの感想も聞きたかった。
といって、彼女が素直な言葉を言うかどうかは実に疑わしいのだが。…どうにかして腹の底を見せてはくれない物かと思索しつつ。)

『ウィザード』 > 不満なのはまさしくその通り。
この破壊神、下僕だからと好き勝手やりなさる。
朝早くから登山などというくだらぬ真似を強要されるという、目覚めの悪い一日だ。

「ほう。わざわざこんな景色を見に来たのか?
 確かにこの廃れた神社もおもむきがあるとは言えるだろう。
 島を見渡すには、良い場所かもしれぬな。
 だが、あれはただの街だ。そして、あれはただの森だ。
 島を取り囲むのも、ただの海だ。
 それ以上でも、それ以下でもない」
『ウィザード』は、そう冷たく言い放つ。
眼前の光景を無価値なものとばっさり切り捨てているわけではないし、興味がないわけではない。
ただの街、ただの森、ただの海、これらの光景があるからこそ、この常世島が存在する。
それには大きな意味がある。
だが少なくとも『良い景色』という面ではなんとも思ってはいない様子。
この神社に関しては、感慨深いものがあっても、少なくとも『ウィザード』じゃなくても良い景色と思わない人は多いのではないだろうか。
廃墟マニアにとっては、良きスポットになる事だろうけど。

「生憎だが、私は朝食をちゃんととってきたのでな。
 お腹ならまだ平気だ」
なんだかんだで準備万端な『ウィザード』。
英霊だから、必ずしも食事が必要というわけでもない。
ぶんぶん上下に揺らす二千円を冷たい眼差しで見る。

「それは余計な気遣いだったな。
 お腹が空くというなら、弁当ぐらいちゃんと持参するべきだったな。
 ちなみに私の弁当は、やらぬぞ」
ちゃっかり弁当を持参している『ウィザード』。
なんだかんだで、用意周到だった。
「ふん。普通の視力では綺麗には見えぬぞ。
 私は、問題ないがな。
 島全体が見渡せる場所、その程度のものだ。
 大時計塔でも、同じ事はできる」
素直とは言えない感想をもらす。
やはり興味がないわけではないが、『良い景色』という感想からはかけ離れていた。