2017/03/13 のログ
ご案内:「青垣山」にファウラさんが現れました。
ファウラ > 「お散歩お散歩楽しいなぁ」

のんびりと山中を歩く小さな影。
山中には不釣り合いの格好で山路を歩く。
春……穏やかな春を経験するのは随分と久しぶりな気がする。

「ぽかぽか陽気の日は歩くのも悪くないです。です」

今日はあえてガサガサと山道を"歩いて"移動してみている。
いつもは飛んでしまうけれどゆっくり見て回ってみようと思い立ったからだ。
歩き始めて数時間しかたっていないが既に収穫はあった。
その手には逃げ損ねた野兎が何かを悟ったような瞳で存分にもふもふされている。
折角の春毛に生え変わった処を捕まって撫でまわされるのは
ある意味災難かもしれないけれど、彼女の見つけた面白い事第一号なのだから仕方がない。

「あれ?誰かいるー」

何気なくスキャニングすると前方数百mほど先に人影を見つける。
基本的に彼女は未登録者の為、人には見つかってはいけないと
言われてはいるけれど、この辺りまで人が来ることは少ない。
今まではであっても熊とかその辺りだったため何をしに来たのか興味が湧いてしまって。

「……なんだろ?」

とんっと軽く跳ね宙に浮く。腕の中の兎が死んでしまわないよう
加速を抑え、彼女にしてはゆっくりとその近くまでふわふわと飛んでいった。

ニコラス >  
――ん?

(不意に何かの気配を感じた。
 野生の動物ではなさそうだ。
 敵意とか警戒心とか、そう言う縄張りに入られた動物のような気配は感じない。
 かと言って人でもない。
 気配はあるのだが存在と言うか、生きているものの気配じゃない。
 アンデッドの類ではなさそうだ。
 気配のする方へ顔を向け、目に魔力を集中。)

千里眼、と――なんだありゃ。

(自身が千里眼と呼ぶ視力強化の魔術を発動してみれば、その正体が見えた。
 なんか飛んでる。
 ウサギを抱えて。
 そのウサギはなんだか諦めたような悟ったようななんとも表現しづらい目をしていた。
 危険はなさそうだが、念のために弓を手にして警戒。)

ファウラ >      
おにーさん?お探し物ですー?

(相手がこちらに気が付いているのを確認しつつゆっくりふよふよと漂い近づいていく。
 それは純粋に興味と好奇心で、ちょっと疑問形なのは未だに人を見分けるのが苦手なままだから。
 少し強い目つきのヒトではあるけれど、即攻撃しそうなそんな凶暴性はあまり感じない)

えと、ファウラ悪い飛行物体じゃないですよ?

(兎を抱きしめたまま空中にとまり首を傾げながらそちらを見つめる。
 とりあえず自己申告してみようと考えたのは腰にポーチと
 そこから覘く薬草が見えたから。
 密猟者ならもっと警戒しているはずだし、弓や銃程度なら障壁は抜けない。
 と言う訳でとりあえず自己申告してみた。)

ニコラス >  
――探し物、つーか、薬草採取?

(問いかけられたので答えておく。
 敵意とか害意とかそういったものは感じられない。)

悪い飛行物体ってなんだ。
まぁ、確かに悪いヤツじゃなさそうだけど。

(ウサギも大人しいし。
 とりあえず構えは解くが弓は放さない。
 確かに悪いヤツじゃなさそうだけれど、良いヤツとも限らない。
 森で警戒し過ぎて損をすることはないのだ。)

ファウラ >   
なるほどです?美味しいものですか?

(その言葉を受け腕の中のウサギがびくっとした気もするけれど
 この子は春の匂いとモフモフの為に仲良く(?)成ったので鍋にはする予定はない。
 純粋な興味というのもあり。また以前よりも綺麗な格好になったので
 不審人物と思われて通報される可能性はかなり減ったと自分では思っている。)

悪い飛行物体……UFO(うんとふわふわするオブジェクト)です?
変な飛び方するので見てるとお腹が痛くなるです。
でもファウラはちゃんと綺麗に飛ぶです。だから悪い飛行物体じゃないです。

(それなりに綺麗に飛ぶ自負はあるのだろう。楽しそうに言葉にしていく。
 それは例え疑似人格でも空を飛ぶのが本当に好きだと伝わるような口調。
 なぜオブジェクトだけ正しいのかは彼女に言葉を伝えた人に問い合わせてほしい。
 おそらく知らん!と言われてしまうだろうけれど。
 弓を向けられても特に脅威に思わない分、それを退けられても
 特にその心証が変わる事もなかった。
 それに警戒をするのは良い事だと思う。多分)

ニコラス >  
いや美味しくはないな。
ついでに採ってる山菜なんかは割と美味いけど。

(どちらかと言えば苦いだろう。
 薬草だし。
 だが森の中には食べられる野草が沢山ある。
 この街には住むところも食べるところも山ほどあるので必要と言うわけではないのだが、今までの習慣で見つけたら採っておく事にしているのだ。
 通報まではするつもりは無いけれど、森の中なのに軽装で居ると言う点では充分不審ではある。)

ゆー、ふぉー?
まて、知らない単語が出てきたぞ。
――えーと、んで、あんたはファウラってんだな。
俺はニコラス、ニコラス=アルヴィン。
旅人――じゃなくて生徒やってる。

(知らない単語が出て、右掌を向けながら弓を持った手で頭を押さえる。
 当たり前のように空を飛んでいる時点であまり関わらない方が良いタイプだとは思う。
 でも会話が成立するなら会話した方が良いと言うお人よし理論でこちらの名前も名乗っておいた。
 変な飛び方を見ると腹が痛くなる、と言う理屈は良く分からないが、会話は成立しているはずだ。
 多分。)

ファウラ >   
美味しくないのに集めてるですか
山菜……は美味しいですか。
美味しくないのに集めてるです?

(ヒトというのは不思議だと思う。
 美味しくもない物をわざわざ集めてどうするのだろう。
 あ、でもちょっと苦いものも揚げて出汁につけると美味しかった。
 お爺さん曰く春はこれをつまみに酒に限るらしいけれど
 もしかしたらその類なのかもしれない。)

知らない単語ですか。
ファウラもこちらの言語に関しては幾分偏っている傾向があるので
判らなかったらごめんなさいです。
ニコラス=アルヴィン 生徒……常世学院所属の学生ですね。はぁくしました。

(ゆっくりと地面に降りる。見た目以上のダウンウォッシュが起きるけれど
 幸いにもそこまで強力なものではない。
 減速と同時に足を包んでいたブーツのようなものが消え
 素足のままゆっくりと地面に降り立つ。
 もちろんウサギは抱えたままで)

ニコラス >  
食べるもんじゃねーからな。
魔術の触媒にするんだってさ。

(仕事をくれた教師が言うには、魔力の通りがいい薬草、らしい。
 もしかしたら食べたら美味しいかもしれないけれど、食べる気にはならない。
 毒があるかもしれないし。)

ああいや、俺がこっちの言葉あんまり知らないだけだから。
う、お――裸足?
痛くねーの?

(ダウンウォッシュに思わず顔を覆う。
 それが止んで改めて彼女の姿を見てみれば、ブーツっぽいものが消えていた。
 山道を裸足で歩くのは色々と危ないのではないだろうか。
 彼女の正体を知らぬ自身はそんな心配を。)

ファウラ >   
なるほど。理解しました。
食べるものじゃないなら美味しくなくてもへーきです。

(初めから誰も食べるなんて言っていないけれど
 疑似人格AI制御の時は幾分かポンコツと称されるズレ具合だった。
 最もお爺さんはその方が良いと言っていたからその影響かもしれない。
 今上位者にあたる"彼"はどういうだろう。今度きいてみようと思う)

言語問題はどこも深刻です。です。
裸足……でも一応問題は無いですー。
自己修復機能も正常に作動してるですし
物理障壁は常に展開されてるですので。

(出来るだけわかりやすい言葉を選ぼうと思うも
 どれが分かりやすい言葉なのかが理解できずに結局固い言葉を使ってしまう。
 困惑気味の表情にああこれ何だか伝わってないっぽいなぁと困惑もしてしまうけれど。
 ……実際どうしても必要と言う訳ではない。
 ワンピースに似合う可愛い靴があれば履いていたかもしれないが
 此方に来て買うにも彼女は未登録の存在な訳で、そうそうお店の戸を叩けるわけでもない)

えと、その、手伝いましょっか?
ファウラ、そいうの見つけるの上手ですよ?

(この山の神社で"寝泊まり"しているので地形はほぼ完ぺきに把握している。
 そもそも精密精査を走らせれば数秒でここら一帯を精査できるかもしれない。
 とは言えあまり目立つのはよくないのでひっそり少しずつ探すことになる。
 それに求められている事はそういう事じゃないんだろうとも薄々わかりかけてきたので
 せめて早く帰れるようにとちょっとお手伝いを提案してみた。)

ニコラス >  
(交わしたのは短い会話だが、なんとなく彼女の思考が分かってきた。
 天然と言うか、すっとぼけと言うか、とにかくそんな感じなのだろう。
 しかしそれは口にせず、曖昧に笑って頷いておいた。)

いや、まぁ、それならそうなんだろうけどさ。
そう言うことじゃなくて……。
あー、ちょい足出して。

(自己修復に言語問題、物理障壁。
 彼女が人じゃなさそうなのは分かってきた。
 ゴーレム――こちらで言うところのロボットなのだろう。
 ロボットとアンドロイドの違いと言うのはどこだったか、と考えながら、腰を下ろして背中の荷物を漁る。
 取り出したのは二枚の厚手の革と革紐。
 彼女が足を出してくれれば、それに巻きつけて簡易の靴にするつもり。)

マジで、助かる。
探してるのはこの五種類なんだけど。

(手伝ってくれると言うのならありがたい。
 早速プリントアウトされた薬草の写真を彼女に見せよう。)

ファウラ >   
足、ですか。
えと、こんな感じです?
……わぁ、器用です。すごいです。ありがとです。

(小首を傾げふわっと浮いてまるで椅子に座っているかのように空に腰掛ける
 そのまま器用に結んでいくのを興味深げに眺めていた。
 こうして、こうして、こう結ぶ。うん、覚えた。
 結び終わると礼を言い、またゆっくりと地面に降りくるくると回ってみせた。
 その様は随分と楽しそうで、胸元のウサギと良い対比になっていたかもしれない。
 兎の方はそろそろ放してくれないかなー無理かなー無理だよなーみたいな
 抜き打ちテストを前にした学生のような瞳になっていた。)

えと、これと同じもの探せばいい……です?
五種類、ん、覚えたです。

(写真を記憶していくと同時に無線回線に介入して検索
 いくつかのサンプルを引っ張り出す。後はそれに照会して探し出すだけでいい。)

沢山さがすですよー。おー。

(片手で抱えた兎の手をモフモフしながら小さくえいおーしてみる。
 もうどうにでもしてーという様子のそれはなすがままで、そのまま目視で探し始める。
 ……実際にはサンプルと全く同じの物等あるわけもないので
 結構苦戦する事になるのだけれど。)

ニコラス >  
――ん、とりあえずこれで。
あとでちゃんとした靴、買ってもらえよ。

(ゴーレム――面倒なのでロボットもアンドロイドもゴーレムと考える事にした――ということは、製作者なり管理者なりが居るはずだ。
 こんな出来合いの靴とも呼べないものよりは、そのだれかにワンピースに合う靴を買ってもらったほうが良いだろう。
 勝手に足に革を巻いてよかったのかとも思うけれど、喜んでくれているので良いか、と思っておいた。)

そ。
そんな量はいらないらしいから、見付けたら渡してくれ。

(そう言って自身も再びウロウロしながら探し出す。
 ここまでの作業で、なんとなくそれぞれの生えていそうな場所は見当が付いた。
 それらしいところを見付けたら見渡して、あれば採取。
 その繰り返しだ。
 合間に彼女が抱えたウサギを見れば、随分とぐったりしているように見えた。
 後から食べられる葉っぱを与えておこう。)

ファウラ >   
買ってもらう、ですか。そですか。
ん、そいうなら、そうするです。

(随分あっさりと頷く。
 今度彼に会ったらそう言ってみる事にしようと思いながらこれも悪くないと思う。
 しばらくはこれで過ごすことになりそうだ)

……結構難しいです。
どうしてそんなに見つけられるですか?

(数分後、首を傾げながら集めた量を前に首を傾げていた。
 サンプルぴったりの物を探してしまう正確さゆえに、
 この少年が見つけた量に比べて採取量はかなり少なかった。
 途中で胸元のウサギが何だかこれ食べられるぞみたいな雰囲気を出しているものを
 集めていけばいい事に気が付きはした為、多少は集まったともいえるかもしれない。
 一方ウサギは毒味役でお?なんかエサが自動で運ばれてくるぞ?みたいな空気で意外とご満悦。)

ニコラス >  
いくらなんでもそんな靴じゃみっともないからさ。

(人懐っこい笑顔を浮かべながら。
 あとは黙々と薬草を探す。
 群生を見つけても全部は採りきらないように。
 合間合間に見つけた山菜も同じだ。
 根こそぎ採ってしまうと、新しいものが生えてこないから。)

んー、木を見て森を見ず、ってとこかな。
目的のモンしか見てないとなかなか見付かんないんだ。
見付けたら採る前に周りを良く見る。
それを覚えれば――ほら、そこにもある。

(日陰に生えいてるのか日向に生えてるのか、狭いところか広いところか。
 周りの地形とか土の状態とか、それを食べる動物の痕跡があるかどうか。
 そう言う植生を覚えていけば、そのものを見付けなくてもなんとなくアタリを付けられると。
 そう言って指差したところには、薬草が数株まとまって生えているだろう。)

ファウラ > みともない……とか、そいうのはよくわからないですけど
親切にしてくれるのはその人に余裕があるからだっておじーさんが言ってたです。
そいうの素敵だとおもうです。

(何気ない会話をしながら山菜をメインに切り替える。
 これはどうもサンプルと一致する確率が多い。
 薬草を探すよりは捗りそうとも思うけれど)

ほむほむ……環境、状況ですね。
そいうのはファウラ得意です。
なるほど、そやって探せばいいんですね。

(伝えられた情報に微笑み、今まで見つけたパターンと環境をデータ化していく。
 そこまでしてしまえばあとは早かった。
 実際に採取するわけではないが該当する領域を探す手法に切り替える事で
 あそこにあるんじゃないかと伝えればいいと気が付いたから
 とは言えその精査に関しては熟練の狩人であれば
 同じくらいの精度で見つけられるものでもあるので、そう多いわけではないけれど。)

ニコラス >  
余裕は他の誰かのために使え、って教えられてきたからな。

(彼女から渡されるものは山菜が多くなってきた。
 困ったような笑顔を浮かべながら、こちらも薬草を探す。)

動物や植物にも好きな場所ってのがあるからな。
それ探した方が沢山見付かるし、楽だ。

(とは言え移動しながら探さなければすぐに目当てのものはなくなってしまうだろう。
 それでも充分な量が手に入った。
 ポーチに蓋をして立ち上がる。)

――これだけあれば充分だろ。
さんきゅ、助かったわ。

(ぱんぱんと膝を叩いて。
 彼女に対する警戒心はもうなくなってしまっていた。
 弓も薬草探しを再開した段階で背中に背負ってしまっている。
 改めて礼を言おう。)

ファウラ >   
おじーさんもそう言ってたです。
その人とは仲良しさんになれそうです。

(似たようなことを言う人というのも結構いるらしい。
 未だに余裕の明確な定義は出来ていないけれど、最近少しずつ分かりだした気がしている。
 こうしてヒトと触れ合えばいつか分かる日が来ると言われていたけれど
 ……その意味が少しだけ理解できる気がした。
 機械には相応しくない結論かもしれないけれど)

そですか。十分ですか。
んと、ファウラも新しい事、知れて良かったです。
――歩くのも悪くないです、ね。
こちらこそ、ですよ。

(礼を言われるほどの事はしていないと思う。
 事実殆どの薬草を見つけたのは彼自身で、フォローの為に立ち止まったり教えたりしなければ
 もっと早く量を集められたかもしれないと冷静に分析もしている。
 探す途中何度もこちらをそっと気遣う様子を見せていた分神経も使っただろう。
 もっともその心配に兎に対する物があったとは結局気が付いていないのだけれど)

ニコラス >  
そう、だな。

(それを言っていたのは孤児院のシスターや神父さん。
 会えばきっと仲良くなれるのだろう。
 彼女と彼らが、会うことが出来れば。
 少し、寂しそうな顔。)

これ以上採っても持って変えれねーしな。
――そうだな、知らない事を知るのは、楽しい事だ。
じゃあな、ファウラ。
また会ったらよろしく。

(薬草と山菜が詰まったポーチを腰に着け、ウサギへその辺の食べられる野草を差し出しておく。
 そうして彼女らに手を振って山を後にする。
 その後教師に薬草を渡し、ついでに山菜もおすそ分けしたら給料に色を付けてくれたとか何とか。)

ご案内:「青垣山」からニコラスさんが去りました。
ファウラ >   
じゃぁね、です。

(去っていく後ろ姿に小さく手を振る。
 寂しそうな表情に気が付くも、どう声をかけるべきかまではわからなかった
 きっと彼にも色々な事情があるのだろう。
 そのままその姿が見えなくなることを確認する。
 ……少なくとも自身の振る舞いが不審ではなかったと信じたい。)

おじーさん……会いたいなぁ

(もう二度と会う事はないだろう人物に思いを巡らし無意識にふと口にする。
 少なくとも彼はもう二度と会う事は無い。そんな事は疑問にすら思わない。
 だからこそなぜ口にしたのか自分でもよくわからなかった。
 そうしてそっと兎を地面におろす。
 お?解放された?といった雰囲気のうさぎに影響を与えないよう空へと舞い上がる。
 何だかわからないけれど無性に……月が見たい気分だった)

ご案内:「青垣山」からファウラさんが去りました。