2017/04/14 のログ
ご案内:「廃神社」に楊柳一見さんが現れました。
■楊柳一見 > センパイから頂いた刑期は未だ継続中である。
…別にいつまでやれとか言われた訳じゃあないが、自分の中でそうと決めたからそうなのだ。
そんな次第で、猫耳のセンパイ曰く“桜が散った後の街を一人で歩く刑”を敢行し、辿り着いた道の果て。
「……見事に何もないなあ」
あるにはあるが、打ち捨てられた社殿やら壊れた鳥居やらは、この場所にとり何のプラス要素も持ち合わせていない。
何よりここは――
「桜もないと来た」
山桜さえ、ここに彩を添えるのを躊躇ったか。
季節感さえも失せた鬱蒼たる風景は、ここから時までも失われた錯覚すら感じる――。
■楊柳一見 > 「よっ――」
一歩踏み出し、風圧をバネに跳躍する。
着地点は寂れた社殿の傾いだ屋根の上。
顧みれば、破れ鳥居が沈みゆく夕陽を掴み止めようとするかの如く、其処に映えている。
他力を以てせずば動く事のない鳥居。
何をしたところで沈むさだめの夕陽。
何とも不遇で不吉で不毛なスケッチだ。
もしも自分に絵心があったとて、こんな風景は描きたくない。
否、そもそも――
「……何でこんなセンチメンタルになってんのかね、アタシ」
そんな柄じゃあない。なかったはずなんだけどなあ。
――少なくとも昨日までは――
ハ、と自嘲気味の嘆息を一つ。