2017/03/06 のログ
ご案内:「地区ごとの駅」に三谷 彰さんが現れました。
三谷 彰 > 「ふぁぁーあ……」

 スマートフォンを弄りながら学生地区の夜の電車を待つ。夜だから仕方が無いとは言えどうしても朝や昼に比べると本数も少なくなってしまうのだ。
 彼が今日こうして夜に待っている理由は単純に訓練が長引いたからである。最近また体を鍛え始めているからといってこんな時間まで先生にお願いしてしまったのは少し申し訳なくも思うし同時にありがたくも思う。
 何時もなら隣の地区くらいまでは歩くのだが今日に関しては流石に体が疲れているのでこうして電車を利用させてもらったといった訳だ。
 周囲は夜ということもありあまり学生などは見られず大人が中心となっているイメージを受ける。いつか自分もこんな風に通ったりするのだろうかなどと考えてしまうが……まだ1年残っているしその後も大学だ。かなり後だろう。
 流石に知り合いもいないし再びスマートフォンに視線を移した。ニュースを色々と見た後に軽くため息をついてスマートフォンの電源を落とす。あまり興味を引くニュースはなかったらしい

三谷 彰 >  深く背もたれにもたれかかりながら思い出す。2年は色々あったなぁと本気で思う……人を助けようとして腕が飛びかけたり、何時の間にかお金が消滅していたり、年上な後輩に色々と言ってしまったり。先生と鍋を囲んだり。ついこの間も同僚を助けて……色々と合った。
 成功とは言えないこともあった。後輩の件に関してはあれ以降結局会うこともできていない。

「なるようになるしかねぇか」

 結局は会えた時にどうなるかだし、それ以外に関してはなんだかんだで上手くいって……いやお金が消滅していることに関しては解せないがそれ以外は助けられていたり良い思い出だったりしているのだ。セーフだろう。
 次で3年最高学年。その後は進学、どうなるのだろうかなどとひとりになって少しだけセンチメンタルになったのか考えてしまった。

「俺のやりたいことな」

 自分のやりたいこと。それをそろそろ本気で考えなければいけない時期。それはもう目前なのだ。

三谷 彰 > 「っと」

 考え事をしていたらいつの間にか電車が到着している。これを乗り過ごしてしまうと色々と面倒なことになるので危なかった。

「すいません、待ってください!」

 しまりそうなドアにほぼ飛び込む形で入る。
 飛び込み乗車はご遠慮ください。そんなアナウンスが流れ風紀委員としてはかなり気まずい笑みをうかべるしか無かったという。
 

ご案内:「地区ごとの駅」から三谷 彰さんが去りました。