2018/10/04 のログ
神代理央 > 「余り欲張り過ぎるのもどうかと思うがね。お前には良い能力があるんだ。それを活かす方向で努力すれば良かろう。例え体つきが貧相でもな」

くつくつと、誂うような笑みを浮かべる。
僅かに芽生えた感傷的な思考も、こうやって会話を楽しんでいれば自然と消え失せる。

そうこうしている内に、停車駅を知らせるアナウンス。
自分の家も此の駅だが、残念な事に風紀の本庁で事務仕事が待っている。
社会人になれば毎日こんな感じなのかと、僅かに溜息を吐き出すが―

「…あぁ。またな、アンダーソン」

別れを告げる彼女に、小さく手を振って見送る。
またね、と告げた彼女と再会する場所は、出来れば平和な場所が良いなと思考を烟らせる。

「…まあ、今更な気がしないでも無いが」

戯れの様な日常は、動き出した電車と共に去っていく。
明日もまた、砲火と硝煙の中に自分は立つのだろう。

ご案内:「列車内」から神代理央さんが去りました。