2015/06/14 のログ
■五代 基一郎 > 別に誰が何を食おうと文句など言わない。
食事とはそういうものだ。誰もがその時間を愛してる。
愛さないものは、ハッキリ言えば生きてなどいない。
生と直結したその楽しみに誰が文句を言おうか。
しかし
一度見てしまったそれは、それは遥か遠き理想郷。
未だ辿りつけぬ先の幻。いや、ないと思っていたものが出現した奇跡。
その黄金の登場に俺は問う。
卵よ、どこへ行かれるのですか。
厚焼き玉子は答える。
汝が食えないので、私は少女に食われるだろう。
俺はそれを食えない。
故に、椅子を引いて立ち上がり……それらを背にして歩く。
奇跡は起きない。
繰り返す。俺は食えない。
一種の敗北感を確かに感じながら……
寿司の世界を背にして現実の世界に帰って行った。
■『室長補佐代理』 > 席を立つ包帯面の男に一瞥を送りつつ、少女の歓声を聞く。
先ほどの不機嫌はどこへやら、よほどお気に入りの様子である。
本来男たちがもつものと同じサイズの湯呑みのはずなのだが、少女が持てば体のサイズも相まって錯視めいた錯覚を生み出す。
少女は両手で。
男は片手で。
それぞれ、同じ湯呑を傾けている。
■否支中 活路 > 勘定を先に済ませる。
後ろをつかえさせるわけにはいかない。
すばやく支払いを終えると、開いた。現実への扉。
帰ろう。
ご案内:「おすしやさん。」から否支中 活路さんが去りました。
■『室長補佐代理』 > 包帯面の男を見送ってから、風紀の男のその背も見送る。
黒髪のこの男は、未だゆっくりと湯呑みを啜っている。
ときどきガリを齧りながら、ゆっくりと。
ご案内:「おすしやさん。」から五代 基一郎さんが去りました。
■エアリア > ……さて。
【締めを合図で示し、カードを預ける
そしてサイン。
食事は数少ない楽しみの一つだ、故にパーティでの食事は、実はそんなに好きではない
だいたいレゼルブのパーティでは食事より会話が目的だ
である以上、会話や良いつながりなどができればそれでいいのだ
あの場では食事は集まる名目でしかない。
ここでの食事は名目ではないから、だからわざわざ来ているというのも、ある
時間と自身の都合は、金で換算するとすごく贅沢なのだからそれを堪能できるこの場は好きだった
そしてカードのチェックが済めばエアリアも立ち上が……ろうとして】
ふふ……何か気になる様子ですか?
【そもそも席を譲るようなこの男……室長補佐代理……がこれだけ気配をこちらに寄せてくれば
礼儀とは何か別だと理解は出来る。探っておく必要がある
覗きこむように笑顔を向けた】
■『室長補佐代理』 > 覗き込まれる片目の朱。
それに対して、男の両の伽藍洞が細まる。
先ほど一瞥を叱咤したその朱。
白の中に一点一際強く浮かび上がる血色に、ただ笑みを返す。
そして、随分と時間をかけてから、静かに一言だけ漏らす。
「いいえ、別に」
覗き込まれる朱にただ、そう一言だけ。
■エアリア > 【……なるほど。
好奇の目でないのなら……おそらくは趣味か職業病だ。
そもそも特別なものを食べているようではないということは、経済状態は悪くない
ドコかの役付なり何なりかもしれないとすると、これからも関わりがあるかもしれない】
そうですか、ふふ……
これもご縁かもしれませんから、また何処か出会うことがあるかもしれませんね?
……では、お先に失礼します。
【一礼すると、席を立ち、優雅にその場を後にした】
■『室長補佐代理』 > 少女の礼に対して目礼で返し、見送る。
そして、完全にその姿がきえてから……口元だけで苦笑を漏らす。
負けた。
三人揃って一度以上、『喋らされた』。
諦めたように湯呑みを最後まで啜って、溜息を吐く。
ご案内:「おすしやさん。」からエアリアさんが去りました。
■『室長補佐代理』 > 無論、男達はただ食事を此処に楽しみに来たわけではない。
極力無言であったのも、この『会合』の盗聴を防ぐためである。
三者三様の違う立場を持った男達が一堂に関し、することは限られている。
既に資料の交換は出されたゲタ越しに済んでいるとはいえ、いずれにせよこの『会合』を知られた。
■『室長補佐代理』 > もう此処は使えないな。
そう、胸中で一人ごち、ガリガリと頭を掻く。
店側も少女と通じていた以上、此処はもう単純に食事に使うことも難しい。
少女の丁寧な『自己紹介』の数々を思い出せば、自然と口端も歪む。
眼帯付きのアルビノ。
高級寿司店で無理を通せる財力。
ベジタリアン。
全て揃えば、『察する』には余りある。
■『室長補佐代理』 > 強かな鞘当てに対してただ苦笑だけを残し、男も支払いを済ませて立ち去る。
狭い暖簾と戸をまた窮屈そうにくぐって、夜の街へと消えていった。
ご案内:「おすしやさん。」から『室長補佐代理』さんが去りました。