2015/06/28 のログ
ご案内:「Free1」に祐樹臨助さんが現れました。
ご案内:「Free1」から祐樹臨助さんが去りました。
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ご案内:「常世寮/女子寮、自室」に鈴成静佳さんが現れました。
鈴成静佳 > ♪~~
(4つの小さなリビングと、1つの大きなリビング、ダイニングキッチン。ルームシェア用の大型の部屋だが、その部屋は先日すべて埋まってしまった)
(しかし、今は静佳ひとり。鼻歌を歌いながら、エプロン姿でキッチンに立つ。その手には包丁)

鈴成静佳 > (トン、トン、トン。小気味よく、まな板の上のゴボウを切っていく。まずは斜め切りだ。慣れたものである)
(次いで、楕円に切れた灰色のゴボウをさらに千切りにしていく。土臭い匂いがキッチンに漂う)

鈴成静佳 > (細くなったゴボウの束を水にさらし、土気をとる。その間に、人参の皮もむいて同様に千切りにしていく)
(そして、フライパンに胡麻油を引き、火を入れる)
……んー、やっぱりごま油っていい匂い。正義だわ!

鈴成静佳 > んほおおおお!!
(……その、胃の底をくすぐるような豊潤な香りは、千切りにした野菜を炒め始めるとさらに強烈になる)
(静佳の嬌声が女子寮の廊下に響く。初夏なれど夕刻ともなれば過ごしやすい気温なので、クーラーは付けずに窓と玄関を半開きにしての調理だ)
(つまり、その匂いは廊下にまで立ち込め始める)

鈴成静佳 > (普通であれば、寮生のほとんどは食事を食堂で摂るか、あるいは食堂で自炊する。コンビニ飯で済ませる者も少数いるようだが)
(しかし、静佳の部屋には、氷架さんという「大飯喰らい」がいる。ルームメイトとして、そこには配慮してしまうのが静佳なのだ)
(いま料理しているのは、氷架さんがいつでも夜食を食べられるようにと思って作っている、きんぴらごぼう。冷えても美味しい)

(……当然、代金は徴収するが。材料費だけだ)

鈴成静佳 > ……ま、アイツが食わなくてもアタシが食うしー。育ち盛りだしー。
(すでに十分肉のついた静佳であるが、やはり食うときは食う。その点では、作りすぎくらいでちょうど良い)
(十分に火と油を通してしんなりしたゴボウを、タッパーに取り分けていく。大きめのタッパー2つ分だ。すぐに冷蔵庫に入れるのはよくないので、蓋をあけたまま冷やしておく)
(グルメどもの食欲を満たすにはもう2、3種は惣菜を作っておくべきだろうが……)
……あー、ゴボウ3本も千切りにしたら肩凝っちゃったワ。休もうっと。

(肩を回しながら、リビングへと移動する)

鈴成静佳 > (リビングのテーブルには、新聞が置かれている。寮生には無料で配布されているものだ)
(他のルームメイトは知らぬが、少なくとも静佳はよく読んでいる。あまりテレビを見ないからだ)
(椅子に座り、新聞を広げる)

………むぅ?
(新聞をめくりめくり読んでいた静佳の目が、丸くなる)

鈴成静佳 > (『おくやみ』の欄)
(物騒な常世島なれど、さすがに一般学生や居住者に毎日死者が出るほどは治安は悪くはない。落第街などはおいといて)
(なので、この欄が賑わうことはさほど多くはない。その中に、静佳の知った名前がある)

……狭間操一……。

鈴成静佳 > (よく知っているわけではない。下の名前は知らないので、同一人物かどうかも分からない)
(そして、死因などが書いてあるわけでもない。「おくやみ申し上げます」の一言だけ)

(男子寮に遊びに行ったときに遭遇し、何らかの術をもって、静佳のトラウマを引っ張り出してきた男)
(正直、とても苦手なタイプだ。あれ以来、男子寮に遊びには行っていない。再び遭うのが怖いからだ)
あの……狭間さん……なのかな……?

鈴成静佳 > (……静佳は、新聞を置いて天井を見上げる。複雑な感情)
(できれば一生会いたくない、絶対に趣味の合わない人であった。短いやりとりだったが、それがよくわかった)
(おこん先生にも、「どうしても合わない奴はいるから、そういう人は避けるしかない」と言われた。コミュニケーション学なるものを教えている先生がそういうのだから、そういうものだ)
(でも……)

死んだら、おわりじゃん……。
(たとえ今は道が交わらなくても、互いが生きていれば、いつかよき和解の道は見つかったかもしれない。でも、死んでしまったら……)

鈴成静佳 > ………はぁ。
(1%でも、0.01%でも、ゼロとは違う。どれだけ先になるかも分からないが、なんかしらの方法で、仲良くなれる方法はあったかも知れないのだ)
(それが絶たれたことに、静佳は暗い気持ちになる)

(とは言え、あのような捨鉢な行動。もし静佳ではなく、もっと剣呑な能力を持っている者があの場にいてあの術を受けていたら、きっと彼自身は破滅していただろう)
(あるいはこの『おくやみ』はその成れの果て、当然の帰着なのか。遅かれ早かれ、そうなりそうな予感はあった)
(……それゆえに、輪をかけて悲しい)
……やっぱり、この欄は見るべきもんじゃないなぁ。

鈴成静佳 > ……よし、続きやるっしょ!
(沈んだ気を紛らわすべく、膝を打ち、立ち上がる)
(そして、キッチンへ向かう。あと数点は作っておかねば)

鈴成静佳 > (まずは、冷ましておいたきんぴらごぼうタッパーの蓋を閉め、隅へやる。冷蔵庫に入れるのはあとでいい)
(そして、あらかじめ水に晒して塩気を抜いておいた茎ワカメをボウルから取り上げ、まな板に寝かせる)

♪~~
(それも同じように、口に入りやすいサイズまで切り刻んでいく)

鈴成静佳 > (それをザルにとって水気を落としたら、先ほどのフライバンにごま油を引き直して熱する)
(そして、唐辛子を適当に切り、ワカメと一緒に炒め始める)
……んんー、いい匂いッスね~!

(今回は炒めるだけでは終わらない。十分にごま油が浸透したら、ボウルに水をとり、フライパンに注ぐ。ジュウウ……と油が跳ねる音がするが、すぐに止む)
(ワカメの山の3合目あたりまでが浸る水量。このまま熱し、煮ていくのだ)
(途中でみりんを目分量で注ぐ)

鈴成静佳 > (煮立ち始めたら弱火にし、丁寧に菜箸でかき混ぜながら、水気がなくなるまで煮詰める)
(水を加えたにも関わらず、ごま油の香りはなかなか尽きることがない。ほぼ完全に水気が飛んでも残ってるほどだ)
(過ごしやすいとはいえ初夏だ、ずっと火に向かい続けているのは暑い。額や頬に汗が滲むが、静佳は気にしない)

……うっし、完成っと!
(十分に水気が飛んだとみて、火を止め、こちらもタッパーへと分けていく)

鈴成静佳 > (リビングに戻り、テーブルの下の収納スペースから「金満」と書かれた扇子を取ってくる。空子さんの私物の1つだろうが、共有部にある以上は使っていいはずだ)
(それでワカメの煮物を仰ぎ、冷ましていく)

……よしよし、今日もうまくできたぞっと。
(ごぼうのきんぴらに、茎ワカメの煮物。決して彩りが良いとはいえない。だが、強烈に食欲をそそる何かがある。母の受け売りの料理レパートリーである)
(それに、ごま油マシマシにしておけば、燃費の悪い氷架さんにも満足してもらえるだろう。あわよくば太らせることも……)

鈴成静佳 > ……そう、この部屋のみんなの健康は、アタシが守るんだから。保健委員のアタシが!
(母にはまだ到底及ばない、自分の料理の腕。磨いていかねば。そして、食べてくれた人の笑顔を見たい)
(健康は豊かな食事からだ。身体だけでなく、心も。静佳は母からそう学ばされてきた)
(そして、その教訓を思い、しばし郷愁に駆られる……)

(暮れゆく初夏の夜の、キッチンの風景であった)

ご案内:「常世寮/女子寮、自室」から鈴成静佳さんが去りました。
ご案内:「犬飼宅」に犬飼 命さんが現れました。
ご案内:「犬飼宅」にヴィクトリアさんが現れました。
犬飼 命 > 食事を終えたテーブルの上に並ぶのは参考書やノートのたぐい。
つまりテスト勉強というわけだ。
テストも間近、風紀委員の活動もあるため時間は有効に使わなければならない。
しかしこの勉強を邪魔をする存在がこの家にはいた。

「おい、邪魔なんだが……」

視線は犬飼のそばでくつろぐヴィクトリアへと注がれていた。

ヴィクトリア > んー、だってお前無駄なことやってんだもんよ……?
【後ろから覗きこむよーに犬飼がやってることを値踏みする
コイツ、ドコの教科をどれくらい取るつもりなんだろうと思うし、そもそも何がどんだけヤバイんだろうと思う

ヴィクトリアはその素性から、勉強を必要としていない
正確には、ヴィクトリアはもともとシステム構築やプログラミングハッキングなどが得意で、論理方向に対して非常に強いのだ
唯一国語だけは素直に書いてしまって困ることはあるが、それでも成績が困るほどではない

故に、暗記科目でなければなんでこんな困るのかと思うのだ】

犬飼 命 > 「悪かったな、てめぇみてぇに頭良くはねぇんでな」

とは言っても犬飼もテストの成績はそこそこ上位の方である。
暗記物であれば問題はないのである。
開かれている参考書とノートからして今は魔術の教科の対策をしているようだ。
ノートにぐちゃぐちゃと書かれた理論や方程式がずらり。
それらをまとめているようであった。

「ハッ、どうせだったらレイチェルから借りた魔術書をそのまま借りとけばよかったぜ」

覗きこんでくるヴィクトリアの頭を指で押し返す。
ジロジロと見られていると集中できないからだ。

ヴィクトリア > ボクは魔術もともと扱えないから気楽なもんだなー
そんでも化学の実験とするなら式と手順ぐらいはわかるんだけど
あれか、なんかそれ以外に問題あるのか?
理屈だけならプログラムとあんま変わんなさそーだし

【もともとヴィクトリアは魔術が使えないため実習については履修していない
とは言っても理論などは防御時に役立つためひと通りの理論は基礎教養として理解している
なのでそもそも何を悩んでいるのか分かってないのだ】

だいたいさー、ボクがいるくらいで発動に問題が出るようなもの実際使えるの?
そもそも犬飼さ、お前、そこそこ覚えもいいし素材もいいんじゃん?
何のドコで困ってんだよ

犬飼 命 > 「そっか、てめぇは魔術の教科は習ってなかったんだな。
 確かにやり方自体は暗記だ、覚えりゃなんとかなるからな。
 戦闘の魔術であればテストを実技で済ます教師も居るんだとよ」

ノートを鉛筆の先で叩いて音を鳴らす。
やはりヴィクトリアがいる環境でのテスト勉強は無謀であったかとため息をつく。

「俺のところの教科だと日常生活で魔術をどう応用していくか。
 そういう平和的な使用方法を小論文としてテストで書かなきゃなんねーんだよ。
 クソめんどくせぇ。
 ハッ、勧められて安易に受けるんじゃなかったぜ」

参考書やノートを閉じる。
本日のテスト勉強は中止だ。
放っておくとちょっかいを出してくる猫が居たのではしょうがない。

ヴィクトリア > まー、さすがに素養がないと実技はスルーだからなァ
だいたいボクは体力もそんなあるわけじゃないしな
暗記で済むなら機会を増やすしか無いねえ

あー、小論文ってそんなの簡単じゃんか
スマホやPCや異能とどう違うんだよ
便利だから使う、生活を豊かにするってことだろ?
飯の時に食器を使う、遠出するのに乗り物に乗る、洗いものするのに洗剤使うってのと変わらないんじゃないの?
魔術だろうがなんだろうが、人間様が使う道具だろ、所詮。それ以上でもそれ以下でもねーよ

【あっさり言ってのける
ヴィクトリアにはもともと、魔術や異能がスゴイうという感覚はない
便利なら使えるものは使えばいいくらいにしか思っていないのだ

犬飼 命 > 「あー、はいはい簡単に言えるてめぇが羨ましいかぎりだよ」

腕を伸ばして背後のヴィクトリアを持ち上げる。
そのまま前に抱えるように座らせる。
そしてヴィクトリアの頭を拳で挟むようにして力を込める。

「だいたいてめぇーは人のやってることにいちいち口出してくんじゃねぇ!
 こっちは真面目にやってんだぞ!
 その間ぐらい大人しくしてられねぇのか!
 そんなにかまって欲しいのか、あぁ!?」

ぐりぐりと挟んだ拳をひねるひねる。

「つー、わけで止めだ止めだ。
 ヴィクを構わねぇ俺が悪かったよ」

ヴィクトリアの頭を拳から開放して頭をなでた。

ヴィクトリア > だって魔術概論は必修だからさ? そっちからならだいた……あだだだだだだ、いたいいたいいたい、ギブギブ降参!
ででででででっ、ボクだってマジメに言って……っだだだだだ!?
【梅干しをされれば悶絶しながら暴れる、じたじた】

~~~~~っ、犬飼が困ってそうなら、やっぱ気になるじゃんか……
【しゅんとした顔で半泣きである
撫でられれば頭を胸にこてんとあずける】

犬飼 命 > 「ったく、テスト勉強ぐらいで困るような俺じゃねぇっての。
 ……困ってるような顔してたら。
 悪かったな……」

バツの悪そうな顔で首の後を掻く。
心配してくれるのは、気恥ずかしいがそう悪い気分ではない。
反面、心配をかけさせてしまうのも悪い気がしていた。

「……」

抱えているものは色々とある。
失踪した兄のことや、契約した悪魔のこと。
口にしてしまえば気にかけてくるに違いない。
そう考えてながら右手を見つめていた。
その顔はまるで悩みを抱えているかのようであった。

ヴィクトリア > ……お前さ
こんな時に聞いていいかどうか分かんないんだけどさ
【とうとつに切りだす】

こうしてボクを撫でることも出来る腕で
どーして……あんな荒れてたんだ?

別に答えたくなけりゃいーけどさ
お前の首輪だって、なんか変だろ?

【悩んでることに思い当たる節でもあるのか、
犬飼にもたれかかりつつ、尋ねた】

犬飼 命 > 「別にてめぇが……」

気にすることでもないと言ったら怒るだろう。
ヴィクトリアの場合は起こると確信して言葉を止める。
黙っていれば追求が止むわけでもない。
気まずそうに首の後を掻く。

つまりだ、黙っていることで心配をかけているのだと。

「いや……言っておく。
 俺の兄貴のことだよ。
 前にも言っただろ、失踪した兄貴を探してるって。
 でも確かに存在するのにそんな奴は居ないと言われてな。

 公安委員会に所属してたはずなんだ。
 兄貴が入学した頃にその委員会に入ったってな。
 でも公安委員会には所属していない、データにも存在しないってな。
 そもそも公開されてるデータも怪しいしな。

 それで公安を嗅ぎまわってたら今度は風紀委員会に捕まってな。
 首輪を付けられてからは公安を嗅ぎまわることも出来なくなっちまった。

 そんなん、荒れるしかねぇな……ってわけよ」

ヴィクトリア > ……ばか。

【弱々しく、そっと悪態をつく】

お前さ……なんでそういうことで、ボクを使わないんだよ
手がかりってなら、ちょうどいいじゃんか

それにさ……そんな首輪付けられる時点で、何か大事なことがあるってことじゃんか

【犬飼の服をきゅ、と掴みながら。
至極もっともで当たり前のようなことを、はっきりと言った】

犬飼 命 > 「バカで悪いか。
 そんときゃヴィクの力を借りるなんて出来なかったんだよ……」

たしかに管理局の権限であれば兄の学生IDを元に何か解るかもしれない。
ただ、それをヴィクトリアに頼むのも懸念があって言えずにいた。
言われた通り首輪を付けられたほどのことだ。

「それに……今のお前じゃ無茶すると思ったからよ。
 ……。

 つまりだな……てめぇも俺を心配させんなってことだよ」

照れを隠すかのようにヴィクトリアを腕で強く抱えた。

ヴィクトリア > ……まー、おまえバカ犬だもんな
そういうのさ、わかってるくせに遠回りするっていうの?
なんていうか……いまの勉強もそうなんじゃない?

だいたい無茶するってなんだよ
無茶する必要がアンのかよ
あるとして……必要があってから無茶するもんだし?

【おとなしく抱かれ、また自分からも犬飼に抱きついた
しおらしいというか、このあいだの一件から、変に暴れることもなく、こういう時に随分素直になった
最近ではこういう時、身を預けてくる事に抵抗しなくなった】

犬飼 命 > 「てめぇしつこいぞ。
 器用に生きれてたら荒れてることもなかったんだしよ」

あまりにも馬鹿と言われるので軽くデコピンをする。

「はぁ、そういうところだ。
 やべぇって解ってても必要と感じたら無茶するところだ。
 そういうのが心配だってんだよ」

人の心配をするなど以前の犬飼からは考えられないものであった。
それにヴィクトリアと今ではこのような関係。
触れ合ってくるのであれば振りほどいていたはずだ。
こうして抱き合っていることで互いに安心感を得ているのだと思う。