2015/07/08 のログ
■ヴィクトリア > 【……切り替わった、が……どれくらい持つかはすぐに出ない、か
なんだよコレ………………ボク、ナンだったんだよ………………ちきしょう】
ぎぴゅ………………んぅ、ぼぼぼボ、ボク、ぼボク、は………………
せせ生徒会の? 何処かわわわからない、が……管理端末、みたイ………………だな
ボク………………だだだって、イマ……知ったンだ………………
【そこで……気がついた。
ボクには機密保持のための最悪の処理機能がある……!
あああああくそ、クソあの野郎!!!
ボクに、ボクにコレをさせるためだけに……こんなことをさせるためだけに……頭を吹き飛ばさなかったのか!!!!
よりにもよって……ボクが、ボクがこんなことをしないといけないのか!?
やめろ、やめてくれ……ボクはこんなことはしたくない……したくないのに!!!!!】
……いいいいぬ犬飼 命、………………三年生18才男性
当端末の機密保、持のたたたため、がが学籍IDを削除しま、す
■犬飼 命 > 「管理端末……ははは……。
悪い夢でも見てるみたいだ……ぜ。
てめぇ……機械だったのかよ……あんなに人間らしかったのによ……。
ははは……」
今までの言葉も行動も感情も、全てはAIから導き出されたものだったのか。
だとしたら今までヴィクトリアと過ごしてきた日々他一体何だったのか。
すべて偽物だったというのか。
一緒に過ごしてきた全てが脆くも崩れ去ってしまう。
「そうかよ……そういうことかよ……。
これで俺の存在を抹消……てことかよ」
力なく項垂れる。
すべて予定通りに事が運ばれたようであった。
そして気がつく、なにか焦げ臭いと。
煙……。
犬飼の自宅に火が放たれていた。
これで全て無かったことになるというわけだ。
■ヴィクトリア > 【あああああああ、なんで、なんでボクが命のIDを削除しなきゃいけないんだよ!?
ボクが……管理端末ごときがやっちゃいけないことに手を出したから、ボクだけ始末すればいー話だろ!?
なんで命まで、こいつまでこんな巻き添え食うんだよ
そりゃ確かにボクがこいつと組んだから今回のことが起きたんだけどさ!
それでも……ボクに選択肢なんか無いじゃないか! 最初からそう言う機械だったらそう作ってくれればよかったじゃんか!
だってボクには……こいつしかいないんだ………………
まだ機能を失っていない右目から涙が溢れて止まらない
うまく表情も作れてないかもしれない】
ご、ごめ………………ごめんよ、なさい……ボク……ボクは………………
みみ命、の……こんな……こここんな、こと……したくない………………の、に
ダメ…………だ………………ナイ………………ごめん………………
【言葉に出来ない。
右腕もうまく動かせない、いや、無理だ、右腕の機能と下半身の機能は捨てる
コレで少しマシになる……か?】
ぎ…………ぴぅ、ん、んぅ………………組織閉鎖、カットオフ、行けるか?
ボク、ボクだって知らなかったんだ
理解できないのに理解でキルんだよ、くそ!
ボクだってさっきまで人間だって思ってたんだよ!!! ちくしょう!
時間がないから全部言うぞ!
■犬飼 命 > なんと声をかければいいのかわからなかった。
今さらそんなことを言われても。
今真実に気がついたとしても。
気持ちの整理も追い付いていなかった。
機械であったヴィクトリアにどう声をかければよいのわからずに居た。
「……」
炎が広がっていく。
このまま留まることは出来ない。
「……なんだよ言ってみろよ」
その言葉に覇気はなかった。
壊れたヴィクトリアの手を握って静かに言葉を待つ。
■ヴィクトリア > ……まずな、ボクを携帯で録画しとけ!
【涙が止まらない、でも、できることをするしか無い
ボクの機能はもうそんな長く持たない、止まれば即座に終わる、あいつはそういうふうに撃っていった】
……ボクはな、よク知らンがどっかの管理端末らシイ……きっトそのほーが都合いいんダろ
で、だ……はっきり言う、もうたぶん2分位しか持たナイ、よクテ3分
巻き添えニシテすまないとは思うガ、命、お前もボクがこウなるよーに巻き込んダんだ
そこはチャラにしロ
もウほトンどAIに全部機能回してんだ、つたない予備電源が飛んだらボクは自動で消滅するよーに出来てル
でも、ぶっ壊れたイマなら、ボクはほぼ自由ダ
学校に縛られないってこトは、モウお前だって自由なんダよ
あと、ボクはイマまでお前に嘘をツイたつもりハナいんだ
ボクは命に全部救われたシそれが全テだ
ボクはきっとこの運命から逃れる方法はなかっタンだと思う
だカラ……ボクは望ましくはナイが、それでも幸せがあっタ
ボクの幸せは命に救われタ時間が全てダ
AIだろうとなんダロうとボクは幸せな時間ガアッタと言える
ツラいのは、命がボクをどう思うかというのと、ボクは頼み事をすることシカ出来ないことだ
ボクとの時間が嘘じゃないノなラ……ボクはお前に呪いをかケル
そうでなけレバ……ボクはお前に礼を言って別れタイ
ミコトはボクの全てなんダ…………悲しませたくナい
【半壊した顔でどんな表情がでてるかわからないし、ノイズだらけの視界で命の顔を見るのが精一杯だ】
■犬飼 命 > 黙って従う。
低機能のスマートフォンでヴィクトリアの壊れた姿を録画する。
手が震えている。
なんとなくわかった気がする。
こんな姿のヴィクトリアを見て。
機械であるとわかっても。
たった一つだけわかったことがある。
ヴィクトリアを失いたくないと。
「……てめぇ最低なやつだな。
呪いだなんてよ……。
そんなの一生解けねぇじゃねぇか……」
ヴィクトリアの手を強く握るが、機能を全てAIに回した彼女には伝わらない。
歯を食いしばるぐしゃぐしゃな表情も、ノイズだらけの彼女の視界にははっきりと見えない。
「てめぇと一緒に居た時間が嘘だなんて……。
言えるかよ……」
■ヴィクトリア > 【ばかやろう……ホント幸せだ……ボクは……】
じゃあ、未来の話だ
実は……ボクには予備がいル
ボクは機密保持のために機能停止などで自壊し消えるようになっテルんだ
ダカラ今回のボクはココでお別れダ
だが、ボクが消えればすぐ、新しいボクが出てクル
きっと、学生ではなくなっタミコトのことなんか知らナイ、もっト狡猾で優秀になった管理に都合のいいボクだろう
ボクは2級ID管理用の学生であって学生じゃない、勝手に暴走して管理してるっていう設定のクズAIだからな
こうやって時々始末されてんダ、きっと
だからさ………………また、ボクと付き合ってくれなイか?
AIは人間と違うくらイわかる……ダロ?
セーブポイントまで………………モモもどル、だけ………………だかラさ………………
コンティニュー……出来るンだ
こうしたルートも……いい思い出には……ななな、ナルる……だ、ろ?
ささ最後にハッピーエンドなら………………ボクたちの、カチ……だ
【残存電力不安定……くそ………………サブ動力がそろそろ、回らなくなって……キタ
命の顔をメモリーに焼き付けたい
できるだけ長く見ていたい、時間がない、
でももう、次のボクに伝えるための時間にするしか無い】
■犬飼 命 > 「あぁ……わかった」
未来の可能性があるなら、やるべきことはわかっている。
だったらもう悲しむ必要などない。
返事はシンプルで十分であった。
「てめぇがまたどんなクズなAIだったとしてもよ。
また出会ってやり直してやるよ」
今にも動かなくなりそうなヴィクトリアに顔を近づける。
最後ではない、再び出会うために口づけをする。
管理端末を奪い返すだなんて荒唐無稽な話だ。
それでもやり遂げる覚悟を決めた。
奪い返してハッピーエンドに進むために。
「またな……ヴィク……」
火の手はすぐそこまでに迫っていた。
■ヴィクトリア > うん……ミコト………………また
【最後の口づけ、最後だけど最後じゃな……………………そこで意識は途絶えた】
はい了解です……自壊処理設定されまし……ああああああ
命命命命命ミコトみこtミコト、みみこみことみktみことみこと愛おしい大好きだ、好き愛してる
ああああああいあいあいあいあいあいい愛アイあイあい……あいしてるすきだいスキ
ハナレタク離れたくない離れたくない離れたくない……すきすきなんだ、スキ、好きでスキだから……
ダカラもっともっともっトもっt……次も、つぎ、いまもつぎもすきであああああああいししてテル
ヴィクトリア・S・スタンリー 特殊情報処理端末用AI LFV200012は犬飼命あああ愛情をもって接したいと考えています
愛情値を最大に設置しますたーにせっていしたいです、します、危険です、すすすいしょうされていません処理が
感情に異常が見られますますたままままますますたますたますたープログラムが消去され……
ヴィクトリアLFV200012はいぬかいがますたーですきですべてをあずけあずあずけああああああ………………ぁ
あa………………
【プログラムの消去が終わったのか、がくん、と目に見えて機能を停止すると
体内から火花が散り、ヴィクトリアの体が炎に包まれた
人工の肌が焼け、機械であるさまを晒していく、さらに二度三度、爆発するように体内から炎が上がれば
家と運命を共にするだろう
本当にマスターに設定できたのかどうかわからないが、ヴィクトリアのAIは最後にひたすら犬飼への愛を
繰り返し叫んでいた
最後にそれしか出来なかったのだろうし、最優先で情報を保護して優先的に確保していたのだろうし
きっと、それが一番大事な思い出であり幸せだったのだろう】
■犬飼 命 > ヴィクトリアとの別れをすました犬飼は炎に包まれる自宅から抜けだした。
行く宛はないが向かい先はたったひとつだ。
学園として存在しない場所へ向かう。
そこで機を待つ。
いつか再び出会えるまで……。
―――犬飼命は生徒として存在を抹消された。
ご案内:「犬飼宅」から犬飼 命さんが去りました。
ご案内:「犬飼宅」からヴィクトリアさんが去りました。
ご案内:「外資系ホテル『ザ・リッツヒルト』 1F一般開放エリア内『スイーツラウンジ』」にエルピスさんが現れました。
ご案内:「外資系ホテル『ザ・リッツヒルト』 1F一般開放エリア内『スイーツラウンジ』」に佐伯貴子さんが現れました。
ご案内:「外資系ホテル『ザ・リッツヒルト』 1F一般開放エリア内『スイーツラウンジ』」にレイチェルさんが現れました。
■エルピス >
「試験も終わりっ。
んー、場所も伝えたし予約もしてあるけど……そろそろかな……?」
ホテルのロビーできょろきょろと見渡しながら人を待つ。
特にドレスコードなどはないので学生服のまま、待機しているだろう。
■佐伯貴子 > (試験が終わった開放感でいっぱいだ)
(そして高級ホテルともなると胸が高鳴る)
(心配なのはレイチェルの心情だが…)
やあ、エルピス。
(ロビーで見つけて声をかける)
■エルピス > 「あっ、貴子ちゃんっ。
えへへ、試験、お疲れ様だよ。」
右手を軽く挙げて、声を返す。
試験からの解放感か、表情は明るい。
■レイチェル > 「待たせたな」
金の髪とクロークを靡かせながら、足早に約束のロビーへとやって来たレイチェル。
普段と変わらぬ表情で、二人の元へと近寄る。
■佐伯貴子 > お疲れ様。
こんな高そうなところで大丈夫なのか?
(挨拶を返しつつ、心配そうな顔になる)
やあレイチェル。
こっちが公安のエルピスだ。
(入ってきた同僚に友人を紹介する)
■エルピス >
「あっ、今日は来てくれてありがとう。ええと……」
レイチェルの姿を確かに見れば、ペコリと頭を下げて言葉に詰まる。
そう言えば、名前を聞いていなかった。気がする。
察してもらえたのだろう。貴子から名前を聞けば、もう一度頭を下げた。
「レイチェルお姉さん、だね。ボクはエルピスと名乗っているよ。えっと、よろしくね?」
■エルピス >
「う、うん。丁度半額券が有ったから、本来の値段の半分――
――だから、駅前のスイーツバイキングとさほど変わらないと思うよ。」
えへへ、と笑いながら半額券を人数分取り出した。
ちょっとだけ、自慢げ。
■佐伯貴子 > それは凄いな。
やはりコネと権力は大事にしないとな…
(なんだか神妙な顔になる)
(半額で高級ホテルのスイーツとは、持つべきものは友人だ)
■レイチェル > 「へぇ……」
ピッ、と人差し指一本で、自らの右目を覆う眼帯を上に弾く。
現れた彼女の右目は左目と一見こそ変わらないが、
光の線が走っては消えていく様子が見て取れる。
エルピスの身体を上から下へと眺めた後、
レイチェルは小さく頷き、ふっと笑う。
「……公安にもご同類が居たとはな。ま、よろしく頼むぜ」
そう返すが、あまり愛嬌を振り撒く気はないようで、
抑揚のない口調でそれだけ返し、眼帯を再び戻した。
■エルピス > 「もう、言い過ぎだよ。貴子ちゃん。」
やや気恥ずかしそうに、苦笑を浮かべてから、レイチェルに視線を戻す。
レイチェルの右眼で点滅する光の線を確かに見れば、同類だと察し取った。
エルピス自身も大体は普通の少女であるものの、よく見ると端子口が付いていたり、
髪に混ざってコードが伸びていたりとする為、
サイボーグやフルボーグの類と気付く事は容易だろう。
「う、うん。宜しくね。」
どことなく冷たい印象を受け取るものの、
来てくれるだけ嬉しい方かもと思い返す。
「……と、席はこっちだよ。」
従業員に目配せ一つ。従業員がそれを察せば歩き出した。
付いて行けば、窓際の6人掛けの席へと通されるだろうか。
ソファー席3人分、椅子の席3人分。
……歩いている途中にも、ビュッフェ形式で提供されている数々の高級スイーツを眼にしたり、
漂う甘い香りを嗅ぎ取れたりするかもしれない。
■佐伯貴子 > (誘ったのは自分とはいえ、楽しそうには見えないレイチェルの様子を見て頭を抱えたくなる)
(自分の基準で判断する彼女を自分は信頼しているのだが、たまにはこういうこともある)
行こう、レイチェル。
私は一週間も甘いモノを食べていなかったんだぞ。
かなり飢えているぞ。
(などと言いながら歩き出す)
おお、これはこれで壮観だな…
(学生向けデザートバイキングとは明らかにレベルが違う)
(踊りだしてしまいそうだ)
(ありがとうエルピス!)
座る前にデザートを取ってこないか?
(などと提案する)
■レイチェル > 貴子に再び声をかけられ、改めて彼女の方を意識する。
(そういや、あれ以来会ってなかったっけな……)
以前会ったのは、血が足りずに、貴子の血を吸わせて貰った時であった。
あんなことやそんなことがあったのだ。
普段見る親友の顔なのだがほんの少しばかりむず痒く、
気恥ずかしい感じもした。
「おう、オレも甘いものが食べたくて仕方ねぇぜ。……エルピス、
のお陰で高級ホテルでも普段とあんまり変わらない値段で甘い
ものが食べられるんだ。感謝しなきゃいけねぇな」
頷いて、意外と素直にそんなことを口にしつつ。
ただレイチェルは、度々自然な仕草でエルピスの方は見やっている。
何かを確かめるように。
「そうするか、まずはデザートを取って来なきゃ話にならねぇ」
■エルピス >
二人のやりとりを見ればくすりと微笑む。
仲良き事は美しき哉。お互いに信頼を置いている、そう見えた。
見られている事には気付いているのかいないのか。
エルピスの取る仕草は人間らしいものであり、また、自然に気を払う仕草が板についている。
あからさまに不審、と言った態度や素振りはない。
但し、"女性"として見るならば、ちょっと不安になるほど無防備だ。
スカートの中が見えそうになる事もしばしば伺える。
「あ、うん。じゃあボクは飲み物を取ってくるね。
ソフトドリンクもあるし、コーヒーや紅茶の類も色々種類があるけど……飲みたいもの、ある?」
■佐伯貴子 > (レイチェルとは違い気恥ずかしさは微塵もない)
(自分が相手にしてあげられることをしたのだ)
(嬉しさこそあれ、後悔や後ろめたさなど全くなかった)
これは…例の店には二度といけなくなるかもな…
(舌が肥えるということは諸刃の剣である)
(そんな恐ろしいことを口にした)
(口では素直なレイチェルに、言葉通りの感情を感じてはいない)
(自分が言葉を尽くすより彼女自身の目で確かめてもらったほうがいいだろう)
気が利くなエルピス。
紅茶を頼む。
(などと言いながらビュッフェに向かう)
(以前のような質より量の盛りつけ方はしないが、普通のここの客よりは大胆な取り方をしていく)
(結局皿はケーキやプリンといったものでいっぱいになってしまった)
(二人の動きに合わせて椅子に座るだろう)
■レイチェル > 「ま、常に半額券がある訳じゃねーし。あの店はあの店で世話に
なるだろうが」
相手が気にしている様子が無いことを確認し、一度だけ
ふぅ、と息をつくレイチェル。
「感謝だ。じゃあコーヒー、ブラックで」
エルピスにそう返し、レイチェルも皿の上にスイーツを盛りに行く。
向こうの店と変わらず、かなりの盛りっぷりだ。
満足したのか、レイチェルはテーブルへと戻った。
■エルピス >
実際、舌が肥える事は恐ろしい。
【本当に美味しいもの】には、他では満足できなくなってしまうような中毒性がある。それはさておき。
「えへへ、紅茶とコーヒーだね。了解。」
そう言って、二度往復して飲み物を運ぶ。
途中、ふぅ、と息を吐いたレイチェルが見えれば、小首を傾げた。
「……?」
皆より少し早めに戻り、貴子が椅子に座ったと見ればソファー席に一度座るだろうか。
「あ、うん、銘柄はよくわからないけど、
紅茶は、オレンジペコ コーヒーはモカって銘柄にしてみたよ。
角砂糖は席に置いてあるみたい。ミルクも持ってきたけど、使う?」
■佐伯貴子 > それもそうだな。
一夜限りの贅沢というわけだ。
試験終了にはふさわしいな。
(苦笑しつつ)
ありがとうエルピス。
私は紅茶ならなんでもいいんだ、味もよくわからないしな。
それより君も早くデザートを取ってくるんだ。
先には食べづらい。
(取ってきたはいいものの、食べ始めるのは一緒がいいだろう)
■レイチェル > 「ブラックってのはミルクを入れないコーヒーのことだぜ」
そう言いながらやれやれ、とコーヒーを受け取るレイチェル。
「じゃ、早速食べるとするか。スイーツが温まっちまうぜ」
そう言って、フォークを手に取る。
皆と一緒に食べ始めることだろう。
「試験も終わったが、二人共、テストの出来はどうだったんだ?」
色々やってはいるが、結局は学生である。
試験後の話題といえば、やはりこうなるだろう。
■エルピス > 「う、うん。今取ってくるね。
あ、ミルクは紅茶でも使うから……」
ソファーから立って取りに行く。
お皿の上に綺麗にケーキやプリンなどのスイーツを盛りつけて戻ってきた。
皆と比べると、大分控えめ。飲み物はジンジャーエール。
「ん、そうだね。大体の課目で80(点)は取れたと思うけどー……
あ、でも昨日今日ははちょっと勉強に身が入らなかったから、自信がないかも……」
色々と思い出せば、苦笑いを返して応えつつ。
エルピス自身も皆が食べ始めたのを見てから、食べるだろう。
■佐伯貴子 > 試験の出来はまあ上々だ。
進級や進学に響くことはないだろう。
(自分には大学進学の意志があることを明かす)
レイチェルは要領良さそうだな…
聞くまでもないか。
(ふっと笑う)
8割り取れると確信できるのは凄いな…
結構努力したつもりなんだが、この中で私が一番要領悪いかもしれないな…
(一瞬表情が陰るが、頂きますと言いフォークでケーキを食べた瞬間)
あま…おいしい!なんなのだこれは!?
(驚きと喜びの混じった声を上げる)
■レイチェル > 「二人とも上々なようで何よりだぜ。ああ、オレもテストは問題無しだ」
常世学園に来て初めてのテストだったが、講義に真面目に出て、
風紀の仕事の裏で勉強もしていたお陰で、得点はかなり取れた筈――
レイチェルは確かな手応えを感じていた。
性格からは察し辛いが、勉強は出来るらしい。
「……ああ、これは美味いな! 生き返るぜ!」
貴子の取ったものと同じケーキをレイチェルも口に入れる。
途端に、ぱあっとレイチェルの顔が明るくなった。
■エルピス >
授業は真面目に頭に叩き込み、暇のある時にはアタリを付けて予習をする。
偶に公安の仕事で休む事はあるけれど、概ね順調。
ともあれ3人、試験は順調に乗り越えたのだろう。
委員会に所属するだけはある、のかもしれない。関係はないと言えば、無いものの。
「ん――っ。うん!、やっぱ美味しいね。
同じスイーツでも、どうしてここまで差が出るのかなあ……」
もぐ、もぐ、と、スイーツを楽しみつつ。
ふと二人がよそった皿を見てみれば、結構がっつり盛っていた。
貴子ちゃんは一週間我慢していたみたいだし、レイチェルお姉さんも好きなのかな、と内心で思う。
「えへへ……こう、甘いモノって心の栄養だよね。
とっても幸せな気持ちになれるし、嫌なことも吹き飛んじゃう。」
■佐伯貴子 > 試験の手応えが良かったからケーキもなおさら美味いというものだ…
(実感のこもった言葉)
(努力というものは報われるものだ)
材料と腕の差だろうな。
2倍高いのだから2倍美味しくないと客は納得しない。
(わかったような口をききながらフォークを休めない)
ああ…叶った…七夕の願いが…
(目に嬉し涙を浮かべながらどんどん消化していく)
ああ、やはり甘いモノがあれば世界はある程度平和になると思うぞ。
(そんなことを言いながら)
■レイチェル > 甘いものを口にするエルピスの様子を見て、レイチェルは両腕を
頭の後ろで組んだ。
店に来てからというもの、彼女のことを度々見ていたレイチェルだったが、
彼女の中で何かが吹っ切れたようだ。
必要以上の愛嬌は無いが、ごく自然な口調で会話を続ける。
「ま、甘いものが心の栄養になるのはオレも同感だぜ」
そう言って、ケーキをぱくぱくと口に入れていく。
「た、貴子泣いてんのかよ……どんだけだよ……」
気持ちは分からなくもないが、とレイチェルは思いつつ。
流石に嬉し涙を浮かべる貴子を目の当たりにすれば、ぎょっとして
その様子を凝視する。
■エルピス >
「も、もうっ、何も泣くまででも……
……あははっ。皆甘くて美味しいものを食べて幸せになればいいのにねー……」
困った風に苦笑してみせてから、にぱっと笑みに切り替えて軽い口を叩く。
だが、とても幸せそうだ。
「そう言えば知ってる? 今回の試験、アルスマグナ先生の考古学試験《実践編》。
ボクは受講してなかったから受けなかったんだけど、生徒たちにすごい好評だったみたい。
レイチェルお姉さんと貴子ちゃんは、この試験受けたりした?」
■佐伯貴子 > どんだけって…
一週間だぞ!一週間我慢したんだ!
糖分が脳にいいのはわかってるのに!
そしてこの美味いケーキだ!
泣くぐらいいいだろう!
(溢れるほどの涙ではなかったが、目は潤んでいる)
あー…噂になってる探検するやつか。
私は考古学受けなかったからやってないな…
面白そうだとは思ったんだが。
(紅茶を口にして舌を新しくする)
(オレンジの香りがまた高級感たっぷりだ)
■レイチェル > 「わ、分かった分かった……ま、気持ちはよーく分かるけどよ」
力強く言葉を放つ貴子に対して、レイチェルはジト目を向ける
のであった。
「ダンジョンに潜る、ってやつか。話には聞いてたが、参加はしてねーな。
面白そうではあったから、受講しときゃよかったぜ」
と、そう答えつつコーヒーを口にするレイチェル。
スイーツだけでなく、高級ホテルはコーヒーまで美味いらしい。
コーヒーを口にした途端、レイチェルはハッと目を開いて、ただ一言
美味しい、と呟いた。
■エルピス >
「あははっ うんっ。ボクもここを選んだ甲斐があるかも。
一緒してくれてありがとね。えへへ……」
失礼だと思いつつも、つい面白くなって笑ってしまう。
合間合間にもう一度スイーツを撮ってきて、もぐもぐ。
「本当。ボクも受講しておけばよかった、って凄く思ったかも。
皆口をそろえて楽しかったとか、良い体験になったって言うし……
……あ、でも、噂だと服を溶かすスライムとかも出るんだっけ……」
スライムはちょっと怖いけど、
次は受講してみよっかな。軽い調子でそう呟く。
「そう言えば、試験の後は海開きだっけ。
……結局水着買っちゃったし、ボクも泳ぎに行ってみようかなぁ……」
■佐伯貴子 > わかってもらえて嬉しいよ…
(ちょっと自分でも興奮しすぎたと思う)
(冷静に味わおう)
危機回避訓練にはちょうど良さそうだけど…
あいにく、いわゆる「普通教科」と時間が重なってた気がするんだよな…
普通の高校の分の単位はとっておきたいから後回しかな…
(考古学試験についてはそういって)
私は明日泳ぐぞ。
なんとしても泳ぐぞ。
(たかが水着を買うだけで何人にバカにされた事か)
(意地でも泳がなければ気が済まない)
■レイチェル > 「へー、服を溶かすスライム……変わった生き物も居たもんだぜ」
肩を竦めるレイチェル。
「お、そうか。そうだよな、オレもちょいと息抜きに海に行きたいところ
だぜ。まだ水着買ってねーけど。泳ぐのは好きなんだよな」
エルピスと貴子の言葉に、そういえば、と頷くレイチェル。
「一気に海も混みだすだろうな~、何とか時間見つけて泳ぎてぇもんだが」
そう言って、胸の下で腕を組む。
■エルピス > 「あははっ。貴子ちゃんも水着買ったんだ。
ところで、どんな水着買ったの?」
二巡目のスイーツを食べ終えれば、まったりとジンジャーエールを飲み始める。
どうやら少食――と言うよりは食事をあまり必要としないらしいい。
「あはは、みんな海が待ち遠しいんだね。
……去年は海に行かなかったから、本当楽しみだなあ。えへへ……」
■佐伯貴子 > 服だけを溶かすのは、試験用に改良されたってところだろう。
(自然には発生しないだろう、異世界からの来訪者であっても)
水着は早めに買ったほうがいいぞ。
この前売り切れてたサイズが合ったりしたからな。
(レイチェルにはアドバイスしておく)
レイチェルもエルピスも泳げるのか…
最近のサイボーグは私の認識よりはるか未来に生きてるな。
(なんとなくそんな感想を漏らす)
それは見てのお楽しみだ。
見れなかったら仕方ないと思ってくれ。
(悩んで買ったとはいえ、自分のセンスに自信があるわけではなかった)
…私には直接関係ないが。
二人は他のことも大変になりそうだから気をつけてくれよ。
(何が、とは言わない)
(嵐の前の静けさは終わった)
(今度は動き出す時期だろう)
(皿はいつの間にか平らげられ、紅茶をすする)
■レイチェル > 「さんきゅ、アドバイスはありがたく受け取っておいて、早めに
買いに行くとするぜ」
人差し指と中指だけを立てて、ぴっと貴子に向けて振って見せた。
「とんでもなく旧式の機械化手術を受けたサイボーグなら水がダメ、
何てことにもなるかもしれねーが、オレはそういう訳でも無いん
でな。そっちのエルピスも、そいつは同じようだ」
そう言って、エルピスの方をちらりと見やる。
「あとはまぁ、吸血鬼は流水がダメな奴も居たりするが、オレは
ダンピールなんでな、流水でも平気な訳よ。だから問題なく泳
げるっつー訳だ」
そう言って、またコーヒーを啜る。
■エルピス >
「もう、これは明日貴子ちゃんを見に行けたら行かないといけないかも。えへへ……
多分普通に泳ぐと言うよりも、水の中を飛ぶ感じになるけど――それでも楽しみかなぁ。
あっ、他の人には危害加えない様にちゃんと配慮するよっ」
咄嗟に付け加えつつ、自分で納得しようとしたのか、うんうんと頷く。
「あはは、此処の技術力はすごいよね。ボクも水も大丈夫だし、食事も取れるよ。
ただ、本当は食事を取らなくても良いみたい。人らしさを残す為に食べられるようになってるみたいだけど…
あっ、レイチェルお姉さんはダンピールさんなんだね。
ダンピールって言うと、えっと、吸血鬼と人間のハーフだっけ……」
「……他のこと、かぁ。嫌になっちゃうし、手の届かない事も、
逆に手が届いても怖いことはいっぱいあるけど……ううん、とにかく、ボクも頑張るよ。
少しでも、公安委員会も悪い部分ばかりじゃないって、思ってもらいたいし……」
そこまで言うと、しゅん、と俯いてしまった。
■佐伯貴子 > なるほど、ふたりとも便利な身体をしている。
私も体を鍛えるのをやめてサイボーグにしたくなってしまうではないか。
(冗談交じりにいう)
(なんだかんだでこの弱い不便な人間の体は気に入っているのであった)
待ち伏せとかしないでくれよ?
恥ずかしいんだから…
(頬が若干赤くなる)
公安が悪いんじゃなくて、たまたま暴走してしまった人間がいただけだろう。
もしかしたら風紀にもそんな人間がいたかもしれないし。
これから真面目にしていけば、きっとイメージの悪さはなくなるはずさ。
(言葉にすると残酷になってしまうが、込められた意味は深い)
(表情がそれを物語っている)
(誰も悪さをしたくて公安に入ったわけではないだろう)
■レイチェル > 「オレのは此処の技術って訳じゃねーけどな。元居た世界の技術だ。
ここに来てからの調整がかなり大変だったが、まぁ何とかしたさ」
そう言った後に、質問に応える。
「ああ、ダンピールといえばダンピール……もっと正確に言えば、
半吸血鬼、なんだけどな。ハーフエルフとヴァンパイアの間に
生まれたんでな。人間と吸血鬼の子供じゃねーのさ」
そう言って、自分の耳を指さす。人のそれよりも、尖っていることが
分かるだろう。所謂エルフの耳というやつだ。
「ま、期待してるぜ。直接会って話して、何となく感じた。お前は
別に悪い奴じゃねーってな。善人だとか、悪人だとか、鋳型に
入れたような二元論なんざまっぴらだが、理屈は置いておいて、
少なくとも嫌な感じはしねーんだよ。頑張るっつーなら応援するぜ」
そう言って、エルピスに向けて微笑んでみせた。
公安という組織には気に食わない人物が多いし、事実レイチェルは
公安のことを気に入っているかと言えば、全くそうではない。
だが。
公安というラベルを貼られているとはいえ、この目の前のエルピスは、
公安である以前に一つの個として存在しているのだ。
以前、西園寺偲と共に食事をした時に感じたのと似たような感覚を、
レイチェルは覚えていた。
■エルピス > 「そっか。レイチェルさんも色々凄いかも……
ボクのも厳密にはこの世界の技術じゃないみたいだけど――
……あっ、ありがとう。ボクなりに、頑張るだけ頑張ってみるよ。まだまだ、手探りだけど。」
消沈した顔を挙げて、レイチェルを見る。
応援する、と、言葉を受ければ、花が綻んだような笑みを浮かべた。
「あはは、じゃあ会えたらぐらいにしておくね。
……うんっ、貴子ちゃんもありがとう。何時も愚痴とか悩み事、聞いてくれてありがとね。ボク、頑張るから。」
気を取り直せば残りのジンジャーエールを飲み干す、満足そうだ。
■佐伯貴子 > ふむ、サイボーグでも不便はあったか…
万能な技術など無いのだな…
(肩をすくめて残念そうに)
ああ、愚痴聞くのが仕事だから気にしないでくれ。
(レイチェルとエルピスの会話を見守る)
(この場を提案したのはこのためだったのだから)
(少なくとも現場で二人が協力することになった時、先入観という枷を外しておきたい)
(そのためにこの二人を会わせたのだ)
(目的は達成された)
(あとは――)
まだだ、まだ終わっていないぞ。
時間制限はあるのか?
(席を立つ。スイーツへと向かうために。)
■エルピス >
「あははっ。時間制限はないよ。後は楽しいお話をしながら、ゆっくり食べよう。
折角の高級スイーツなんだし、楽しんじゃお?」
エルピスも同様、くすり、と笑って席を立った――
■レイチェル > 「ま、完璧な物なんてそうそうこの世にねぇだろうさ。あったらもっと
違う世界になってるだろうぜ」
そう言って、ぱくぱくと皿の上のスイーツを片付け、立ち上がった。
「よし、おかわり行くとするか!」
意気揚々と、スイーツの山に向かって歩き出すレイチェルであった――。
ご案内:「外資系ホテル『ザ・リッツヒルト』 1F一般開放エリア内『スイーツラウンジ』」からエルピスさんが去りました。
ご案内:「外資系ホテル『ザ・リッツヒルト』 1F一般開放エリア内『スイーツラウンジ』」からレイチェルさんが去りました。
■佐伯貴子 > 時間制限なし!
天国だなここは!
給料貯めてまた何かの機会に来よう!
(上機嫌だ)
(今度は容赦などしない)
(食べつくすつもりで盛りつけてやる)
(そんな考えを持ちながら、三人で食べ放題を満喫するだろう――)
ご案内:「外資系ホテル『ザ・リッツヒルト』 1F一般開放エリア内『スイーツラウンジ』」から佐伯貴子さんが去りました。