2015/07/27 のログ
ご案内:「歓楽街地下トレーニング施設」に虞淵さんが現れました。
虞淵 > 薄暗い照明、ただっ広い、打ちっぱなしの壁に囲まれた殺風景な大部屋

その中心に巨躯の男が立っている

「フー………」

ぱたぱたと滴り落ちる汗がコンクリートの床に落ちる
ギッチリと締りに締まった膨大な量の筋肉が眩しい、ムサすぎる光景である

虞淵 > このところ、男にしては珍しく喧嘩もせずに、ただ黙々と地下で鍛錬に励んでいた

理由は答えが見つからないからだ

自身の右腕を見る
あの時、公安の女に持って行かれそうになった腕は完全に復活している

しかし、あの時の魔術に対する己の答えが見つからない
過程をすっ飛ばして結果を出力しようとするような攻撃に対して、さてこの肉体一つでどう対応するか

魔力消沈の結界を展開するスクロールって手もあるが、それは禁じ手だろう

虞淵 > 実際問題、魔術師を今まで問題としたことはなかった
なぜならそういった強力な魔術を使用するためには連中は多少なり詠唱や集中を必要とするからだ
そんな素振りを見せて、1秒以上時間があれば首を圧し折るくらいは容易い

前回も、イイ獲物がいたからついついそっちに気を取られていた
否、気づいてはいたが
それを理由に攻撃の標的を反らすなんてのは───

「フッ…ハハハ」

考えれば考えるほど自業自得であろう
思わず天井を仰いで笑いが出た

まぁ、考えるのも面倒くさくなってきた
別に勝ちたいから喧嘩がしたいわけでもなく、
負けたら負けたで楽しめればそれで構わないし、結果として命を落とすことに恥などない

虞淵 > 「……ま、スポンサー殿は、そうはいかねェだろうが」
脱いでいた上着を拾い上げ、中から煙草を取り出す

あのエアリアという女と契約した内容は、趣味の悪ィ金持ち共の楽しめるファイトを提供することと、
勝ち続けることだ

正直金自体はどうでもいいと思っていたが、
こういう地下施設が使えるのは正直にありがたい
既に2つ3つは潰してしまったが、まだまだ数はある

金の力、というのもある程度は認めなければならないらしい

虞淵 > 煙草に火をつけると、大部屋の隅に打ち捨てるように置いてあったソファにどっかりと腰をかけて一服する

「……此処もそろそろ使えねェな」

ぐるりと部屋を一望する、打ちっぱなしの壁には至る所にクレーターができている
もう時期、エアリアが現れて修繕工事の手続きをする頃である
流石に上に建っているビルが崩落するのはマズいということだ

ふーっと白い煙を吐き出し、天井を仰ぐ

「腹ァ減ったな」

この男の空腹はいろんな意味を内包する
飯が喰いたい
女を抱きたい
人をぶん殴りたい
大体は3つ目である

虞淵 > 「久しぶりに獲物でも探しに歩くか?」

ひとりごちて、腰をあげる

さて何処をうろつくか

「何年ぶりかにガッコ行ってみようと思ったら夏休みだしな~」

バリバリと頭を掻きながら階段を昇っていくのだった

ご案内:「歓楽街地下トレーニング施設」から虞淵さんが去りました。
ご案内:「楽街地下トレーニング施設」に『黒衣の女』さんが現れました。
『黒衣の女』 >  


 を
  降
   り
    る
     よ
      う
       に
        階
         段
          か
           ら
            来
             た
              。


 

『黒衣の女』 > 音を  ままゆっくりと  ように中央まで来た。

場は空闊。
ただ      のひび割れが  のように広がっている。

「これ、  に見えませんか」

  のように茫洋とした、女の声。
何もない場所に溶けて消えていく。

「こんな風になっていると、ワタシは っています」

地下の奥に空いた世界は、吹き込む風もなく  している。

『黒衣の女』 > 「 作りに、たくさん が開いていて…… は無数に刻まれていて」

黒い   の裾が動いた。
いや ではない。
その中から、 のようなものが染みだして広がる。
じわじわと  に垂らした インクのように。

「最期にあなたはどう見たのかしら、どう思ったのかしら―――― 鳴」

コンクリートの床を『  』が舐める。
転  野にこぼれ落ち、焼き付けられた二割強。

『黒衣の女』 > 罅に  こむ。
穴が まる。
動かない影から、それはどんどんと広がっていった。

「もう一度  したいと、ワタシたちは思っているのでしょうか」

空間が黒く染まる。
箱の も も消える。
全てが一つの になる。

「やってみたいと思う   は、確かにあるのだけれど。
 でも今は、少しは他人の  を聞こうとしているのですし」

迷う。だから  する。
だが  とのそれでは答えが出ないと知っていた。
二年経ってもう誰もいない。
それでもやりたい事は多分変わらないはずで。
それでも考え方は少しばかり変わったはずで。

「ええ…… ってみようと思ったのですが、上手くいかないものですね」

『黒衣の女』 > 踵を返す。

広がった  は急速に集まり、裾へ消えた。
穴も罅も   女はそこを去っていく。

「そうですね。逢ってみたい人はたくさんいるのですし。
   に行きましょうか」

灰色のコンクリートだけのまっさらな  を出た。

『黒衣の女』 >  

                            坂
                           を
                          登
                         る
                        よ
                       う
                      に
                     階
                    段
                   へ
                  と
                 消
                え
               る
              。


 

ご案内:「楽街地下トレーニング施設」から『黒衣の女』さんが去りました。