2015/08/06 のログ
ご案内:「夕霧の自宅」に道鉄さんが現れました。
道鉄 > 口に合鍵を咥えて。かちゃりと開ける。
合鍵は許可をもらって作ったわけではなく
そういった類の能力者に用意してもらったもの。

どう見ても不法侵入である

しかし向こうに迷惑をかけたわけではなく。
また、プライベートを邪魔したわけでもなく。
ただ、”したいからした”。それだけ
落第街の自宅は悪くはないが、換気や電気家具はこちらのほうが
良い物が多い。
衛生的には良くないかもしれないが。

――相変わらずきったねぇ……

顔をしかめる。
が、不機嫌そうというよりも案の定と言った様子で
すぐにげははっと笑う
そのまま歩みを進めて、静かにベッドに腰を下ろした

道鉄 > 手はないからか、足の指で器用にエアコンのスイッチを入れて。
ふぅっと一息。あたりを一瞥して……

――汚すぎ

これでは、せっかくの空調設備が良くても。
居心地が悪い、ということで――
軽く、掃除することにした。

足で器用に衣服をつまみ、洗濯機へ。
ゴミなどは、掃除機を全身を使って持ち上げて
うまくコントロールして、かけて。

――下着も、てきとー……

帰ってくる時間はわからないので洗濯をすればいいだけの形にして。
軽く30分ほど、掃除をしたあと――
すんすんっと鼻を鳴らす。

――ん、及第点

きれい好きというわけではないが。
マナーを重視する故か、こういった部分はある一定のせんびきがある。
今回はアウトだった、それだけのこと。
その線引も日によって変わるし、やらないときはやらないが

道鉄 > そして、ベッドで寝ようとすれば。
なにか嗅ぎ慣れた匂いがした。

――匂う

よく、感じる匂いだ。
今日は仕事がないので、そういった予定も無いし
そういう服でもない。が、確かに、感じた。

身を起こす。鼻をひくつかせて追っかければ。
ある棚に行き着いて、ガラッと開けて。

――なるほど

静かに閉めた。絞めた、〆た。
鮫のように笑いながら。

歪んだ表情をしながら、どさりと綺麗にした床に横たわる

道鉄 > ――…………


「げはははははははははははははははははっ」


嗤う、嘲笑う、微笑う。
楽しそうに愉快そうに
表情は見られないように隠したいものだがあいにく押さえる手がない。
だから遠慮無く、大笑いした。

機嫌がいい。
気が変わった。
足を持ち上げて、がりっとわざと自分の太ももを噛んで
ちぎって、ぷっと吐き捨てて。

――ま、綺麗にした分ちょっとぐらい汚してもいいか

そのまま血を垂らしながら、少し休憩をして

食人鬼は、そっとそこから鍵を閉めず姿を消した……

ご案内:「夕霧の自宅」から道鉄さんが去りました。