2015/08/09 のログ
ご案内:「灰色の部屋」にシインさんが現れました。
シイン > 職員寮とは別の自宅を持つ彼は、徒歩で此処まで来た。
自動車を所有してない訳ではないが、足を辿られるのは面倒だ。
それ故に時間は掛かったが、誰からも後を付けられずに来れたはずだ。

自宅に着いたら直ぐに赤黒い軍服を投げ捨てる。
自分の白い人工血液で濡れてるのだ、着てられるものじゃない。

数十秒と時間を掛け、服を脱ぎ終える。
脱ぎ終えた軍服はゴミ処理へと。
裸体を晒しながら、別室に向かう。

それは灰色の部屋。私がただそう呼んでるだけの部屋。

シイン > 部屋には様々な道具が置かれている。
拷問用に使用する道具、食事を摂る為の道具、調理をする為の道具。
普通の部屋として暮らせるぐらいに、様々な道具が置かれていた。

歩を進めて、彼は部屋の角に置かれている銃器を手に取る。
遊底を引き、標準を定め、壁に向かって弾丸を放つ。
壁に放たれた弾丸は見事にめり込み、壁を砕いている。
問題はない、その確信を得た。

そして、黒いブーツ、黒いズボン、黒いスーツ、おまけに黒いコート。
真っ黒の黒に統一された衣服を着込むのだ。
軍帽は外され、立鏡を眺めながら髪をセットする。
女性のような長髪を、綺麗にストレートに仕上げるのだ。

こうして、夏には不似合いな見るからに不審者の完成となる。
懐には特性のマグナムをコート下に隠すように胴に四丁。
前に二丁と背後に二丁。手首には仕込みのナイフを。
予備の弾丸を数ケース。

シイン > 黒いコートや装備一式は、彼が戦争に参加する際に装備するモノだ。
決して、常世島の者達に喧嘩を売る訳でない。
ただそう、独占欲の強さが異常なだけ。

「狼は言いました。
"私は一度狙った得物を決して逃さない"と。」

彼は一人で呟きながら灰色の部屋を出る。
軍人の補佐ともう会えないだろうなと、考えを過ぎらせながら。
コートを翻し、歩き進むのだ。

まずは公園、そこに行こう。

ご案内:「灰色の部屋」からシインさんが去りました。