2015/09/10 のログ
雪城括流 > ダリウスが自らの言葉に頷く様子には口を挟まない。
ただしばらくじっとその様子を見ていた。

「いやそこはきちんと手順を踏んだ正攻法だけに限定しようよ。
病院に無理にカルテを要求するのも正攻法じゃないからね。ましてそれ以上の行為も当然よくはないんだ。」

まあ善悪を説くというのも括流の役割ではないので、呆れた様に突っ込んでおくに留める。
ただ括流のルールにひっかからなければ、それでいい。

「私に協力を?…どういうつもり。」

保健委員に普通の診断の手伝いの延長を頼む、というわけではないのか…と怪しいものを見る目つきで見てくる。
納得できなければあっさりと断りそうだ。

ダリウス > 「研究室も別に僕の一存で動いているわけではないからね。
 研究に燃える若い研究員は手段を選ばないこともある。
 勿論部下にはちゃんと監督が行き届くようにしていますけれどね」

笑みを絶やさずそう答えて

「深い意味はありませんよ。保健課の方々にはみな頭を下げて協力していただくつもりです。
 特異指定脳波の検診には特殊な機器も入りますからね。
 研究室の何名かで担当することになると思いますが彼らは機械の操作には長けていても、
 検診を受ける生徒達のケアといったような、細やかな気配りにはとんと疎い。
 ですから、貴方達の協力が必要不可欠なのですよ。…納得してくれるかな?」

雪城括流 > 「不穏すぎるいい訳なんだけど…。
監督不行き届き、って言葉もあるからね。」

笑みが怪しい、不穏ー、とでも言いたげな顔つきをしてみせる。
釘だけはぶすりと。

「保健委員は別に専門家ばかりというわけじゃない。
どれだけ役に立つかはわからないから…生活委員全体に広げて協力を集めたほうがいいかもね。
いいけど、下手なことにだけはならないように。」

名前をわざわざ挙げたことで変なたくらみごとに括流個人を巻き込むのかと思ったが、答えはとくに面白味もなく。
納得したわけでもないが、否定するわけでも無い様子で用事がおわったのなら…と、背を向けて立ち去るようなそぶりを見せる。

ダリウス > 「世の中100%ということはありませんからね。
 何かあった時に責任をとるのは責任者の役目でしょう、えぇ」
不審げに見る目つきをにっこりとした笑顔で迎え撃つ

「そうですね、学生さんもかなりの数がいるみたいですし。
 それでも研究一辺倒の僕達よりは、不安に悩む生徒たちに身近な存在です。
 もちろん、生活委員会のほうにも懇切丁寧にお願いするつもりです」

そう答え、去りゆく背中に向けて、一言

「今後も氷架のことをよろしくお願いします、括流せんせい」

───それはただただ娘を案じる父親の言葉に聞こえるだろうか
否、おそらく聞こえない
それは、呪詛
氷架を、蛇神を、娘と共に縛る呪縛の呪言だ

雪城括流 > 「…自分で吐いたんだから、その言葉はきちんと覚えておくんだね。」

表向きはいい父親らしい娘を案じるその言葉。
それをもし違えたら…当然相応の覚悟が必要になるだろう。蛇に無謀に挑んだ呪詛は返される。

それだけを残して、括流は何処かへと去って言った。

ご案内:「常世保健病院」から雪城括流さんが去りました。
ダリウス > 「……やれやれ、本当に相変わらずだな」

白衣の前を掴んでパンパン、と上体をなおして、鞄を抱えなおす

「あ、氷架に僕が来てることを口止めするのを忘れちゃったな…ま、いいか…」

ご案内:「常世保健病院」からダリウスさんが去りました。