2015/12/02 のログ
ご案内:「商店街」に枢木 柩さんが現れました。
ご案内:「商店街」にエルピスさんが現れました。
枢木 柩 > 冬特有の透き通る空に薄い雲。
小春日和の商店街は賑わいを見せていた。

「いやぁ、来るのは久々だな…。」

エルピス > 「うん。僕も久しぶりかも。
 えっと……今日は付き合ってくれてありがとね。」

 僕から切り出したことだから。
 以前のやりとりを思い返しつつ、やわらかく笑みを浮かべた。

「先に寄りたいところとか、ある?」

枢木 柩 > 「いやいや、私も楽しみだったんだ」

はにかんで尻尾を揺らし隣を歩く。

「ん、冬物の服を買いたかったんだけど、時間がかかりそうだし後でいいよ。」

…日用品はストックがあった。はず。

エルピス > 「えへへ。そう言ってくれると嬉しいな。
 ん、うん。僕も服が主目的で、同じ理由で先に聞いてみたんだけど……」

 きょとんとした瞳を返してみせれば、言葉の前に、ほぇ、と、声を漏らした。
 嵩張るし時間も掛かるから、ちょっと遠慮気味に――そう思っていたけれど、同じ風に考えていたのかな、とか、思い返して。

「でも、そうだねー……何か好きなものとかある?
 せっかくだし、棺木ちゃんの趣味で見てるものとかったら、見てみたいな。」

枢木 柩 > 「なんだ、奇遇だな?」

耳をピコっと立てて驚く。

趣味。とっさに思い浮かんだのは市販の飲料の飲み比べだが
これはいろいろと違うだろう。

「趣味か…。ううん…あ、ぬいぐるみとかいいかな?」

ふと思いついたようにそう応えるだろう

エルピス > 「ぬいぐるみ?」

 ぽふ、と脳裏に浮かぶのはかわいらしい縫いぐるみ。
 うん。似合いそう。枢木がぬいぐるみを抱きしめている姿を想起すれば、柔らかく笑う。

「ぎゅーっと抱きしめると、なんだか安心するよね。
 ぬいぐるみ、ぬいぐるみかぁ……ぬいぐるみ屋さんかゲームセンターでもあるといいんだけど……。
 ぬいぐるみ屋さんはあんまり調べて、なくて。ごめんね。僕も好きなんだけど、なんだか気恥ずかしくて……」

 ゆっくり路を歩みながら、それらしきものはないかなと周囲を

枢木 柩 > 「ふふ、ゲームセンターは金がかかるなぁ…。
ええと、確かこの辺だった…。あ、あれだ。」

一見喫茶店にも見える、こぢんまりした雑貨屋を指す。
店名が書かれた看板は、くまの形をしていた。

「あそこは小さめに見えるけど、品揃えが豊富なんだ。」

いこ、と手を差し伸べつつ先導しようと。

エルピス > 「あはは、そうかも。もしかして、ゲームセンターによく通うお友達とかいるの?」

 など、他愛もない言葉を零しながらも指された方向を見てみれば――
 喫茶店、のような洋風の建物にも見えるけど――くまの看板。

「う、うんっ。」

 促されるままに差し伸べられた手を取り、後に続く。
 直接金属に触れたような冷たさではないが、少しだけ冷たい感触が返るだろう。

枢木 柩 > 「ううん。たまに行くんだ。」

などと話しつつ、店の扉を開ける。
店員の出迎える声とともに中に入れば、
眼に入るのは綺麗に並べられた様々な動物たち。
それぞれの個数は少ないが、たいていの動物のぬいぐるみが揃えてある、落ち着いた雰囲気の店だった。

「なかなかいいところだろ?」

そう微笑みかける

エルピス > 「あっ、そうなんだ。
 ちょっと意外かも……どんなゲームするの?」

 お金が掛かる、ってことは使うときは結構使ってそう。
 そんな印象を胸に抱きつつ、ゆっくりと入る。
 並べられた動物の縫いぐるみは豊富であり、質の高い手製と思わしきものも散見出来た。

「わぁ……」

 落ち着いた雰囲気はぬいぐるみをファンシーよりもシックなものとして引き立てており、
 可愛らしくも歴とした調度品として店内を彩っていた。
 ファンシーなものを想像していただけに予想外、そして予想以上の店内に、感嘆の息を漏らした。

枢木 柩 > 「ううん、これといってはまってるのはないけど、
踊るやつとかは結構面白かったな。」

気に入った様子を見て安堵しつつ、
気になったぬいぐるみを手にとっていく。

「ふむ…。」

狐のぬいぐるみを手にまじまじと見つめる。

エルピス > 「そっか。踊るやつ……
 ……ちょっと見てみたいかも。きっと羽が生えたみたいに綺麗に踊りそうかも。」

 くす、と微笑んでから、黒ぶち猫のぬいぐるみを取ってみる。
 いかにも"平均的なねこ"と言った作りでありながらも、どこか整った作りのそれを手に取った。

「ね、このねこさん。四十万お姉ちゃんに似てないかな?」

枢木 柩 > 「あんまり上手じゃないぞ」

なんて苦笑。手に取られた猫を見れば

「ああ、似てる…うまいこと整ってる感じがまた、『ぽい』なぁ…」

尻尾を揺らし、うなずいて。

「天然の可愛い動作があれば完璧だ。」

エルピス > 「ねー……」

 黒ぶちねこのぬいぐるみを動かして、それらしいあざとい仕草で動かしてみせる。
 "にゃあ"、と、甘えた声も自分の口から発してみせた。

「……こんな感じ?」

 きょとん、と、黒ぶちねこのぬいぐるみの小首をかしげさせる。
 エルピス自身も動く。

枢木 柩 > 「……。そんな感じ!」

あまりの可愛さに狐のぬいぐるみを盾に目をそらす。

両方ともかわいいじゃないか…!とわなわな震える。

黒ぶち猫のぬいぐるみの購入が決定した瞬間であった。

「そのぬいぐるみ買う。きめた。」

エルピス > 「えへへ……。かわいいよね、四十万お姉ちゃん。」

 つんつん、と、盾にされた狐のぬいぐるみを黒ぶち猫のぬいぐるみでつついてみる。

「買ってくれてありがとにゃあ?」

 それにしてもこのエルピス、ノリノリである。

枢木 柩 > 「うん、可愛いよなぁ。狙ってないあたり罪だと思う。」

どういたしましてっっっ!と猫のぬいぐるみごとエルピスをもふもふしようと

エルピス > 「うん。四十万お姉ちゃん、天然なところあるよねー……」

 もふもふされつつ、その間に狐のぬいぐるみに乗っける形で黒ぶち猫のぬいぐるみを置いた。

 何だか四十万ちゃんと柩木ちゃんみたい。そう思えば表情が緩む。

「んっ。僕はこっちを買おっかな。」

 3匹の小さな猫がくっついたぬいぐるみを手に取る。
 動かす自由さはないけど、何となく仲がよさそうで、楽しそうで、目を引いた。
 黒ぶち、茶色、桜色。三匹の子猫。

枢木 柩 > 「あ、そっちもいいな。」
茶色の子犬のぬいぐるみも手にとりつつそちらへ目を向ける。
ふふ、かわいい、と目を細めてレジへと。

予算の範囲内であったが思ったより少し高めでびっくりする柩であった。

エルピス > 「えへへ、いいよね。
 それじゃ、そろそろ会計しちゃおっか。」

 にぱっと微笑み、後に続いて会計。
 ……桁が一個多かったけれど、迷わず買った。

 おくびには出さない。うん。

枢木 柩 > 紙袋を提げて店の外へ。

「さて、本命の服をかいにいこうか?」

エルピスに笑いかける。

エルピス > 「うんっ!」

 向日葵のように微笑んでみせれば、嬉しそうに頷いた。
 ゆっくりと店を出て、通りと出るだろう。

 ――【服屋編】に続く。

ご案内:「商店街」からエルピスさんが去りました。
ご案内:「商店街」から枢木 柩さんが去りました。