2016/06/28 のログ
ご案内:「ガンショップ『obsidian』」に加賀見 初さんが現れました。
加賀見 初 > 歓楽街の外れにある小さなガンショップ『obsidian』。
入って直ぐには小さなテーブル。
壁には、ケースの中に各種の銃が一応のカテゴリごとに飾られている。
店の奥には小さなカウンターがあり、店主はもっぱらそこで珈琲を飲んでいるだろう。
その横には、申し訳程度のシューティングレンジへの通路と倉庫への通路がある。


「……ボクの店が暇なのはよいことだろうけれど。
 生活を考えると、もう少しだけ売れてもいいかなって気持ちはあるものだよね」

加賀見 初 > 安い珈琲を入れる。
値段の割りに味がそれなりだと思っているので愛飲している。
飲みすぎると色々と大変だろうから、そこはそれなりに節度をもって だけれど。
最近、常備しているマグカップが増えた。
新たな同居人については―――。

「とりあえず、危険性はなさそうだよね。
 そろそろ風紀の誰かに話を通して、住民登録する頃合かもしれない。
 ……なんで直ぐにしなかったか と言われそうなのが少し辛いね」

加賀見 初 > ちなみに学業については自主休講中。
届出も出していない。 自由な時間は素晴らしい。

「……必要ないと思っていたけれど、テレビでも置くべきかな?
 暇つぶしにはなるし、教育に使えるかもしれない」

ご案内:「ガンショップ『obsidian』」に加賀見 望さんが現れました。
加賀見 初 > そんな事を考えながら、カウンターの下から取り出したのは……ダンベル。
これでも、脚を失う前は陸上でがんばっていた過去もある。
どうせ暇なのだし、贅肉怖いし、スタイルも少しは気にするし―――。

加賀見 望 > 「…………」

店主がそんなことを考えていると知ってか知らずか……
ガンショップ『obsidian』のカウンター脇に、その影はちょこんと佇んでいた。
小さな体をさらに丸めるようにして床の上にうずくまり……
長い髪に顔の殆どが隠れるようになっている。

耳を澄ませば、微かに規則的な吐息が聞こえてくることから……
おそらくは、眠っているのだろうか。

店の床で眠るというのは、些か問題があるかもしれないが

加賀見 初 > 「この子の髪の毛も切らないといけないね。
 衛生的な意味合いもあるけれど……何より、今の時期は暑苦しい」

そして寝苦しい。
自分でカットしてもいいのだけれど、腕に自信があるわけではない。
不恰好になっても喜びそうで不憫な気がする。

加賀見 望 > 「…………」

聞こえているのかいないのか、小さく、むずがるように身じろぎして……
その長い髪が、さらに体に纏わりつくようになる。

光の反射によるものか、見かたを変えると僅かに赤く見えたり、青くも見える不思議な髪色をしているが……
まるで切られるという言葉を理解し、それを拒否するかのように長い髪が体や顔にごちゃりと絡まっており、
見方によってはまるで幽霊のようにも見えて、中々ホラーだろうか

加賀見 初 > 「決めた。切ろう。
 ボクの店に虹色の貞子が出るなんて噂が立つ前に、切ってしまおう」

それはそれで、お客を呼べるかもしれない とチラリと考えはするものの。
冷やかしが増えるだけという結果に終わりそうだし。
っていうか、本当にそのうち出てくるかもしれないし。貞子・ザ・レインボー。

「……さて、その為には住民票を取らないとね」

加賀見 望 > 下された裁定にショックを受けたかのように、
絡みつく髪の色が明るめの色合いから暗めの色に沈んでいく……
髪が人の言葉を理解しているのかは全くの謎であるが。

そんなやり取りをよそに、丸くなっていた望の小さな体がバランスを崩し、そのまま体勢を大きく変えようとして

「ぴぎゃっ!!?」

絡まった髪を引っ張る形になり、奇妙な声が髪の下から響いた。当然の帰結である

加賀見 初 > 「大丈夫かい?
 そんなところで居眠りしてはいけないよ」

とりあえず痛かったであろう場所を優しく撫でる。
描写し忘れていたが、今日のTシャツは シド&ナンシー と書いてある。
カタカナで。

「望、近いうちにちょっと長めの外出をしよう。
 やっておかないといけない事があるんだ」

加賀見 望 > 「いた…………ぁ、おはよう、ございます」
頭を撫でられると、涙目になっていた顔にくすぐったそうな笑みが浮かぶ。
そのまま、ぺこりと頭を下げようとして――また髪を引っ張ったのか、「いだっ!?」っと悲鳴を上げる。

泣いたり笑ったりまた泣いたりと表情がコロコロと変わるが――
あるいは、同居している初には、この変化も随分と自然になったものの様に感じられるかもしれない。
出会った当初に比べれば、随分と発声もよくなってきている。

「……やっておかないといけないこと、ですか?
 買いものは、まえにしました、よね?」

シャツに書かれた文字と初の顔を見上げつつ、首を傾げる。
因みに望の着ているシャツには臥薪嘗胆と墨痕鮮やかに書かれていた

加賀見 初 > 「望の住民登録をしようと思っているんだ。
 学校にも行って友達も作って欲しいからね。
 主に書類上の処理になるとは思うのだけれど……」

大丈夫かな?と不安に思わないわけではない。
けれども、いつまでも自分にべったりというのも問題があるだろうし。

「おいで、望。
 とりあえず、その髪の毛を縛ってしまおう」

加賀見 望 > 「がっこう、友だち……じゅうみん登録しないと、いけないんですね」
こくん、とうなずく。
手に入れた記憶も、そうしないと色々と不具合があるということを望に教えてくる。
同時に、あくまで写し取った記憶であるが故に実感と経験がないこと、
そして初以外との相手との関わりが薄いことが、僅かな不安となっている――が

「うん……がんばります」

こくこくと頷く。
ともだちを作るのは、楽しいコトだと……どこかで、小さくそれを望む声が聞こえる。
初も同じ様に言っているし、きっと大丈夫だろう

「……髪です? しばるんですか?」
続いてかけられた言葉に、きょとんとする。
頭にバンダナを巻いているが、それだけではダメなのだろうかと、不思議そうな顔だ

加賀見 初 > 「ああ、しておいた方が色々と都合もいいだろうからね。
 何も悪いことをしてないのに、二度と会えなくなりました は嫌だろう?
 ボクは嫌だからね、そんなのは」

きっと必要だろうとこっそり買っておいた髪ゴムの出番である。
色はシンプルな黒ではあるが。

「巻き込んで痛かっただろう?
 だからキミが痛くないようにもう少し纏めておこうと思ってね」

ほら、おいで と近くの椅子を指差して誘導する。

加賀見 望 > その言葉に、ブンブンブンブンと首を横に振る。
まだ分からないことは――知っていても、分からないことは多いけど。
でも、悪い事をしていてもしていなくても、初ともう会えなくなるのは嫌だった。

「……あ、髪がひっかかって……はいです」

初の言葉に従って身を起こし、近くの椅子にちょこんと腰掛ける。
本人は大人しく座っているが、その髪は全く大人しい様子が無くパンクさをアピールしている。
色合いが変わることも加味すればロックな髪型に見えないこともない、かもしれない。

加賀見 初 > 「不思議な髪の毛だよね……」

言いながら、まとめていく。
とてもたどたどしい。

「ボクの黒いだけの髪の毛と比べると見ていても飽きないよ」

とりあえず、根元で一本に纏めて流す。
それらを大きく大きく編みこんで……なんとも不恰好な一本編み。

「慣れてなくて申し訳ないと思うよ。
 銃の整備と比べると、どうも不恰好になってしまうね。
 ボクも髪の毛を伸ばして練習するべきかもしれないなぁ」

加賀見 望 > 「そうです? 動きやすいですし、きもちいいですよ」
その手つきにくすぐったそうな笑みを浮かべながらも、
しかし申し訳ないという言葉を望は否定した。

纏まっていなかった乱雑な髪がまとめられてすっきりしたというのもあるだろうが、
それを差し引いても、手で整えてもらうということが嬉しかったようだ。あるいは、スキンシップが好きなのかもしれない。

「ぼくは、初の黒い髪もふしぎです。
 おちついてて、しっとりして、綺麗でふしぎです」
纏められた一本編みを嬉しそうに手でさわりつつ、望はにこにことご機嫌そうに笑った。
あるいは、生まれた時からそういう髪だったからこそ、そうなのかもしれない。

「……じゃあ、ぼくも髪をするの、練習して初のお手伝いします」
にこーっと、笑みを浮かべた。

加賀見 初 > 「……気に入ってくれたのなら、嬉しいよ。
 解けたらまた纏めるからね」

そのまま、頭を軽く撫でる。
そして髪の毛が不思議と言われると、頬が少し朱に染まる。

「髪の毛を褒められるのは、始めててなんだかくすぐったいね。
 だったら二人で練習するしかないみたいだ。
 望とボクと、どっちが先に上手になるか競争だよ」

加賀見 望 > 「はい……ありがとう、ございます」
にこにこと笑いながら、髪をサラサラと指でなぞっている。
手触りが気に入っているようで、椅子に腰掛けたまま足がパタパタと動いていた。

「ぼくは黒い髪好きですよ。
 はい、きょうそうです。
 初さんの髪、ぼくが先にしてくれたみたいにまとめます」
にこっと笑う。ただ、今の望の不器用さからいえば……まだまだ、先は長そうな話ではある。

加賀見 初 > 「これでボクは髪の毛を切るわけにはいかなくなったね。
 望が好きなら、なおのことだ」

くすりと笑う。

「約束だよ、望。
 ボクの髪の毛、きちんと綺麗にまとめてね?」

そのままぎゅーっと抱きしめる。

加賀見 望 > 「切ったら、まとめれないですから。
 初の髪が長くなったのも、見てみたいです」

抱きしめられるまま身を任せて……
少し手を伸ばして、髪に触ろうとするだろうか。

「約束です。その時は、ぼくの髪も、またまとめてくださいね?」
のびるのが楽しみです、とにこにこ笑いながら

加賀見 初 > 「切らないなら、そのうちに見られるよ。
 ……多分、秋か冬くらいに」

それでも多分、ボブカットくらいだと思うけれど。
髪にはそのまま触らせる。
ややクセのある髪質かもしれない。

「大丈夫だよ望。
 きっとキミのお風呂上りにまたやる事になるだろうから」

加賀見 望 > 「長くなるの、楽しみです」
にこにこと笑いながら、髪に手を触れる。
少し不思議そうな顔をしているが、指に返ってくる感触が気持ちいいのか、
小さく触れたり離したりを繰り返していて――

「…………」

お風呂、という言葉に僅かに目を背けた。
一瞬だけ動きが止まったことに、もしかしたら気づくかもしれない。

加賀見 初 > 「ダメだよ、望。
 ボクはお風呂にきちんと入らない子は嫌いだな―――?」

ん?ん? と言いたげに、頬をくりくり。

「ちゃんと頭を洗えてるかい?
 ボクが洗った方がいいかい?」

加賀見 望 > 「うっ…………」
嫌いだなーと言う言葉にうっとつまりつつ、
頬をうりうりとしてくる指に珍しく抵抗するようにもぞもぞともがく。
柔らかなほっぺたがそのたびにむにむにと形を変えるだろう。

「あ、あらってます。ちゃんと、洗って……ます、からだいじょうぶ、です」
確かに、ちゃんと(本人談)洗ってはいる。
だが泡が目にはいるのが嫌だからかシャンプーの使用量が髪の量に対して足りていなかったり、洗い方がどうしても丁寧とは言いがたくなっていたりするのだった。

加賀見 初 > 柔らかいなぁ と 指でなぞって少し摘んですぐに放して。

「折角だし、一緒に入るかい?」

きっちり洗うつもりである。
入る時には水着をつけるのかもしれない。
苦手は克服しなければいけない。それが成長というものだ。

加賀見 望 > 「むぐぅぃ~……」
ほっぺたから初の指が離れると、ほぐすように手でむにむにと触れる。

お風呂に入ることというか、頭を洗うことは苦手である。
苦手だから、ダメだと思うけれど逃げたい。逃げたいのだけど。
何故か、初は自分が隠そうとしたことや、逃げようとすることに気づくのが上手い。ごまかしても、きっと直ぐにばれてしまう。

単純に、経験値が足りないが故に直ぐばれてしまうに過ぎないのだが……しかし、望はまだそれに気づけない。
しばらくうんうんと唸っていたが――

「…………はい」

観念したように、しょぼんと呟くのであった

加賀見 初 > 秘密兵器のシャンプーハットを用意したのはまだ内緒にしておこう。
びっくりさせたいし。

「一緒に入るのは今だけだからね。
 ボクも流石に肌を見られるのは恥ずかしいんだ」

だから、きちんと覚えるんだよ と念を押しておく。

「お風呂からあがったらアイスを食べよう。
 望はどれが好きだい?」

なんて事を喋りながら お風呂場へ……

加賀見 望 > 「はい、です」
こくこくと頷いた。
本人の記憶でなくとも、知識としてはそれが入っている――
まだ、実感は伴ってはいないのだけれど。

「バニラアイスがたべたいです! 一緒にたべたいです」
先ほどまで沈んでいた顔がどこ吹く風。
にぱっと笑みを浮かべると、その後についていくのだった

ご案内:「ガンショップ『obsidian』」から加賀見 望さんが去りました。
ご案内:「ガンショップ『obsidian』」から加賀見 初さんが去りました。