2016/07/01 のログ
ご案内:「青垣山」に綾瀬音音さんが現れました。
■綾瀬音音 > (早朝。
朝もやに包まれている青垣山の麓、開けた場所。
朝の空気を胸いっぱいに吸い込んでから、刀剣から黒い布を取り去った。
更に鞘から刀剣を引き抜いて、鞘を地面に置く。
最初に見た時と変わらない、惚れ惚れとするような綺麗です、と通った刀身。
太陽光の下であるのなら尚更だ。
キラキラと光を反射して、本当に綺麗だと思う)
――――――。
(とは言え、見惚れる為にここに来たのではないので、それもほどほどにして。
――グリップを握り直し、両手で構えるように持つ。
そしてそのまま、異能を行使した。
先日同様、するりと素直な手応えで上がっていく刀剣の温度)
■綾瀬音音 > (勿論、温度の上げ下げのみでいいのなら寮の自室でも出来るのであるが、温度――流石に1000度を超えてくるような超高温は憚られる。
見られても少々説明に困るものでもあるのだし、未開拓地区で早朝、と言う人の少なそうな場所を選んだのである。
慎重に、慎重に、異能をコントロールする。
勿論、一気に温度を上げることは出来る。
然しながら、目的はこの刀剣に対しての異能のコントロールだ。
まずは、手触りを。
そして、感触を。
そういうものを、覚えなければならない。
体感的に、現在500度。
感触的には、悪く無いどころか絶好調と言っても良い)
■綾瀬音音 > ――はぁ、
(呼気を一つ漏らすと、異能の出力を上げる。
徐々に熱を増していく刀剣。
朝故に気温はそこまで高くはないが、流石にこれだけの温度のものを握っていると暑い。
火傷を負うことこそないが、汗が滴って、顎から伝い落ちる。
それと同時に身体の奥が少し冷えてくる感覚。
異能の代償だ、とは言え、ただの金属相手にするよりはずっと遅いタイミングであったし、負担も少ないのだから、本当にこれは相性がいいとしか言いようがなかった)
――――ん、
(どんどん温度を上げていく。
温度計の様な能力は付随していないため、温度は体感的なものなのだが、それなりに訓練してきた異能ではあるのでおおよその検討はつく。
1000度を超えても、特にブレはない。
問題なく安定しているし、やっぱり負担も少ない――)
(ふ、と口の端に笑みが上がる。
純粋に――本当に純粋に――異能と相性が良い物、と言うものがこんなに使い心地がいいものだとは知らなかった。
勿論、これがどういうことに使うためのものか、が全く頭に無いわけではないが、今のところこれはこれ、それはそれ、である)
■綾瀬音音 > (温度を上げていく上げていく。
1300……1500……そろそろ限界値が近いか。
だけど、これだけ相性の良い物なら、とも、ちょっとだけ思う。
1600を超えても発赤もしないし綺麗な色を保ったままの刀身を見ながら、更に――出力を上げた。
1650――1700、)
――――ッ!!!
(途端に、コントロールが狂う。
上手く異能がコントロール出来ない、温度も安定しないし、急激に身体の熱が下がっていく。
これは――)
――――――はぁ。はぁ――
(慌てて、異能の出力を下げた。
しかし、刀身の温度自体は下がらない。熱の維持力が高いのだ。
―――――ここではた、と気づいた。
多少無理して限界量以上の温度に上げても、その後すぐに異能を切ることで、特に問題なく刀剣の温度を維持できる……?)
……うーん……
(考えつつ、異能のベクトルを逆向きへ、温度の下降へと。
苦手である筈なのだが、安定した出力で、安定して温度が下がっていく――。
然しながら、ちょっと寒い。
身体が冷えた)
■綾瀬音音 > くしゅん!!
(下げきって、元の温度に戻したところでくしゃみが出た。
鞘を拾って刀剣を丁寧に戻してから、適当に放ってあったボディバッグからステンボトルを取り出して暖かな紅茶を飲んだ。
ついでに体温計を取り出して脇に挟みつつ。
小休止を挟んでから、今度は素振りでもしよう)
ご案内:「青垣山」から綾瀬音音さんが去りました。